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ソニー、部分積層センサー×AIユニット内蔵新エンジンのベーシック機「α7 V」。4K120p撮影対応

α7 V

ソニーは、フルサイズミラーレスカメラ新製品として、部分積層型センサーとAIプロセッシングユニット内蔵の新画像処理エンジンを搭載した「α7 V」を12月19日に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は42万円前後。

「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II」が付属するレンズキットも用意するが、発売は2026年春以降となる。レンズキットも価格はオープンで、市場想定価格は44万円前後。レンズ単体は2026年2月13日発売で、市場想定価格は4万3,000円前後。ボディとレンズ単体は12月9日より予約受付を開始する。

フラッグシップ「α1 II」、高速連写の「α9 III」、高解像度「α7R V」などで培った技術を集結しながら、AIプロセッサーを内蔵した新画像処理エンジン「BIONZ XR2」を搭載。新開発の有効3,300万画素の部分積層型センサー「Exmor RS」と組み合わせることで、高性能AIAF、進化した高画質・色表現、高速性能を実現した。

キットレンズを装着したところ

新開発のセンサーにより、ダイナミックレンジは16ストップを実現し、従来機比較で2倍の階調性能を進化したという。

AIディープラーニングにより、オートホワイトバランスも進化している。画像データベースを活用することで、カメラがシーンを分析して、画像から正確な光源を推定。従来機ではシアン被りやマゼンタ被りが発生してしまうようなシーンでも正確なホワイトバランスに調整するという。

AIプロセッシングユニット搭載機同様に、瞳/顔/頭部/胴体による姿勢推定による人物認識、動物、鳥の瞳/頭部/胴体、車/列車、飛行機の胴体、昆虫の頭部/胴体の認識に加え、オートにも対応。AIプロセッシングユニットを1チップに統合したことで、省電力化も実現している。

動画性能では、4K60pのフルサイズ撮影と、Super35mmクロップでの4K120p撮影に対応。フルゲート撮影には対応しない。

放熱構造を改良し、高温下での4K動画撮影時間も長時間化。従来約10分間だった40度下での撮影が約60分間撮影可能となり、熱停止のリスクを低減している。

ボディ内手ブレ補正は中央7.5段、周辺6.5段に進化。動画撮影時はダイナミックアクティブモードが使用できる。

AF/AE演算は60回/秒を実現。読み出し速度は従来機の約4.5倍になっているという。

最高30コマ/秒、ブラックアウトフリーでのAF追随連写撮影も行なえる。α1 IIやα9 IIIに搭載されているプリ撮影機能を搭載。連写ブースト設定も備え、カスタムボタンに設定することで、普段は10コマ/秒で連写しつつ、割り振ったカスタムボタンを押している間だけ30コマ/秒で連写するといったことができる。

RAWの設定がシンプルに改善。メニューから非圧縮が削除され、ロスレス圧縮(L)が「ロスレス圧縮」、ロスレス圧縮(M/S)などの軽量ファイルが「圧縮(画質有線)」、「圧縮」の3項目となった。なお全てのRAWファイルフォーマットで30コマ/秒の高速連写と14bit RAW撮影が行なえる。

デスクトップアプリ「Imaging Edge Desktop」を使い、複数枚のRAW写真から1枚のノイズ低減した明るい写真を実現するコンポジットRAW撮影に対応。さらに新モデルでは、設定なしで撮影したRAW画像1枚から低ノイズで高解像な写真にできるエクステンデッドRAW撮影機能を搭載。従来のように、コンポジットRAWの設定をして複数枚撮影するといった工程を踏まずに使用できる。なお、現時点ではα7 Vのみの対応とのこと。

ボディ面では見た目は従来機と余り変化が無いように見えるが、背面モニターは4軸マルチアングルモニターを搭載。モニターサイズはα1 IIとおなじ3.2型、解像度も209.5万ドットとなった。

α7 IV(左)とα7 V(右)
α7 IV(左)とα7 V(右)
α7 IV(左)とα7 V(右)
α7 IV(左)とα7 V(右)

そのほか、グリップ部の傾斜度も改善し、握ったときの安定性が向上しているが、α9 IIIやα1 IIとは異なる形状になっているとのこと。また、Wi-Fiは6GHzに対応している。

記録メディアはCFexpress TypeAとSDカードの共用スロット×1、SDカードスロット×1。SDカードスロットはともにUHS-II対応。端子部はマイク入力、ヘッドフォン出力、HDMI、USB-C×2となった。

カードスロット部
端子部

重量はバッテリーメモリーカード込みで約695gとなり、約658gだった前機種よりも重くなっている。

バッテリーは従来通り

キットレンズは「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II」で、「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS」の後継機。2g軽量化した重量293gとなり、対応ボディと協調した手ブレ補正機能やブリージング補正機能に対応。また、最大120コマ/秒までのAF/AE追随連写に対応した。

FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II
50mmが最短の状態

レンズ同時購入キャンペーンも実施

期間中に「α7 V」と対象のレンズを購入すると、最大3万円キャッシュバックするキャンペーンを実施する。購入期間は12月9日から2026年3月23日。応募期間は12月19日から2026年4月7日。

レンズの対象機種とキャッシュバック金額は以下の通り。


    【対象機種とキャッシュバック金額】
  • FE 16-35mm F2.8 GM II 20,000円
  • FE 20-70mm F4 G 20,000円
  • FE 24-70mm F2.8 GM II 20,000円
  • FE 24-105mm F4 G OSS 20,000円
  • FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 20,000円
  • FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 20,000円
  • FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS 20,000円
  • FE 400-800mm F6.3-8 G OSS 20,000円
  • FE 24mm F1.4 GM 20,000円
  • FE 35mm F1.4 GM 20,000円
  • FE 50mm F1.4 GM 20,000円
  • FE 85mm F1.4 GM II 20,000円
  • FE 300mm F2.8 GM OSS 30,000円