ソニー、カセット型ウォークマンの生産・販売終了

-海外では継続。登場から約31年で2億2,000万台


ステレオカセットプレーヤー“ウォークマン”の1号機「TPS-L2」。カップルで楽しめるようにヘッドホンのジャックが2つあり、初期のロットのみ"GUYS&DOLLS"と書かれていた。価格は33,000円

 ソニーは、カセットテープを使ったタイプのウォークマンの国内における生産・販売を終了する。現在ラインナップされている5モデルは既に生産を完了しており、店頭の在庫が無くなり次第、販売終了となる。ただし、海外向けモデルは継続する。

 また、ラジカセや、ウォークマンブランドではない、録音をメインとしたテープレコーダなどで、引き続きカセットテープを使った製品は展開していく。

 ステレオカセットプレーヤー“ウォークマン”の1号機「TPS-L2」は、1979年に登場。「録音機能なしでは売れない」という社内外の声に反して大ヒットとなり、音楽を外で楽しむという新たなライフスタイルを創造した。


 その後、1990年のDATウォークマン、1992年のMDウォークマンなど、メディアが変わってもウォークマンの名称は継続。1999年にはMGメモリースティックに対応したメモリースティックウォークマン「NW-MS7」が登場。現在はフラッシュメモリ搭載ウォークマンが主流となっている。

 全世界でのカセットテープ型ウォークマンの累計販売台数は2億2,000万台。テープ型に加え、フラッシュメモリ型など、デジタルタイプも全て含めた台数は今年の3月末の時点で約4億台となっている。

メタルテープに対応した1981年の2代目モデル「WM-2」。初代よりも高さが24.5mm低くなり、カセットケースと同等のサイズになった1983年に登場した「WM-20」。「世界最小・最軽量」をウリに登場。使用する単3乾電池を1本にしたのが、スモールサイズの秘密1985年の「WM-101」。初めてガム型充電池を採用したモデルだが、単3乾電池の使用も可能。電池にかかるコストが大幅に節約され、本体の重さが200gを切った

(2010年 10月 22日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]