【CES】シャープ、次世代クアトロンや裸眼3D液晶

-テレビとタブレット端末で動画などの連携デモ


シャープブース

 1月6日(米国時間)より開幕したInternational CESの、シャープブースを紹介する。

 前日のプレスカンファレンスで発表された70型など大画面の「AQUOSクアトロン」が展示されたほか、裸眼3Dなどの試作機も披露。また、日本に続き米国でも開始される電子書籍などの「GALAPAGOS」、さらに、タブレット端末とスマートフォン、テレビが連携するサービスのデモも行なわれている。



■ 70型AQUOSクアトロンや、3D対応BDプレーヤーなど

70型などのAQUOSクアトロン

 AQUOSクアトロンでは、最大サイズとなる70型モデル「LE935シリーズ」のほか、3D対応で最大60型の「LE835シリーズ」、2Dの「LE830シリーズ」などを展示。2011年のAQUOSクアトロンは無線LANを内蔵していることから、NetflixやCinemaNow、PANDORA、Twitterといったネットサービス機能や、ネット経由のサポート「AQUOS Advantage Live」なども紹介している。

 そのほか、プレスカンファレンスでも発表された3D対応のDLPプロジェクタ「XV-Z17000」(約5,000ドル)や、3D対応Blu-ray Discプレーヤー「BD-HP35U」(約300ドル)なども展示。HP35Uなどの新BDプレーヤーは、DLNAサーバーにある動画も再生できるほか、iPhone/iPodアプリによるコントロールにも対応することが特徴。

 参考展示としては、「次世代クアトロン技術」を紹介。従来も上位モデルで採用されていた直下型LEDバックライトを使用しながら、新たな映像チップの採用により、色再現や明るさを改善。夜景の中の色も明るく鮮やかに表現できるという。

 また、パララックスバリア方式の裸眼立体視ディスプレイとして、3.8型と10.6型の試作機を展示しており、3D動画を再生している。

3D対応の「LE835シリーズ」3D非対応の「LE830シリーズ」クアトロンの4色の鮮やかな表示をアピールする展示
3D対応のDLPプロジェクタ「XV-Z17000」3D対応BDプレーヤー「BD-HP35U」薄型で縦置きも可能なBDプレーヤー「BD-HP90U」
上段が次世代クアトロンの展示。下段がCCFLバックライトのものパララックスバリア方式の裸眼3D液晶。左が3.8型、右が10.6型


■ テレビとタブレット端末を連携させるデモも

GALAPAGOSの5.5型端末

 電子書籍の閲覧などが行なえるタブレット/スマートフォン端末「GALAPAGOS」も展示。日本で開始したXMDFフォーマットの電子書籍などの配信サービスを、米国でも2011年より実施予定となっている。

 そのほかタブレット関連では、テレビやスマートフォンと連携させる機能を紹介するデモコーナーを用意。動画をタブレットでストリーミング再生している際に、タッチ画面で前方(テレビがある方向)にフリックすると、視聴しているビデオが途中からテレビに表示される。テレビ以外にも、タブレットからスマートフォンへの表示切り替えも行なえ、外出する場合でも続きが視聴できることがこのサービスの特徴。

 タブレットとテレビは無線LANを使って通信。ビデオ再生の他にも、電子書籍を閲覧したい場合に手元のタブレットで本を選び、本の中身をテレビで見るという利用も想定。そのほか、ファッションカタログのようなページを見て、テレビの方にフリックすると、その服の詳細が見られるような、Eコマースへの応用もイメージしているようだ。

 そのほか、インフォメーションディスプレイ関連では、スリムベゼルの液晶を多数並べた「video wall」を紹介。60型液晶を64面使って、上下/前後/左右を全て映像で囲まれる“キューブ”を実現。既に、Universal Studioのテーマパークに、このキューブが採用されているという。

奥にあるテレビでストリーミング再生している映像を、手元のタブレットで操作して、右に置いてあるスマートフォンで再生。動画を途中から引き続き観られる
手元で電子書籍コンテンツを選んで、テレビで閲覧モデルが着ている服を選んで、テレビで情報を表示
video wallのコーナー。今回のデモでは“キューブ状”ではないが、映像に囲まれる感覚が味わえるスマートフォンなどへの搭載が期待される、モバイル端末向け3Dカメラの展示も


(2011年 1月 7日)

[AV Watch編集部 中林暁]