【CES】Samsung、75型の3D液晶や、TV & スマホ連携など

-GALAXY Player、左利き対応のビデオカメラも


 2011 International CESにおいて、Samsungは「Smarter Life」をキーワードに、3Dテレビやスマートフォンなど今年注目のジャンルの製品を中心にブースを展開。テレビやBDプレーヤーで搭載されているネット機能や、スマートフォンと他の機器との連携機能などを紹介している。



■ 「Smart」を軸にテレビやBDプレーヤーなどを展開

Samsungブース

 会場に入ってまず目につくのは、「世界最大のフルHD 3D LED TV」を謳う75型の液晶テレビの展示。「プレビュー展示」としており発売時期など詳細は未定。また、米国時間5日の同社プレスカンファレンスで披露した、ベゼル幅が0.2インチ(約5.08㎜)の3D対応液晶テレビ「D8000シリーズ」も来場者の目を引いている。

 ベゼル幅を狭くしたのはプラズマテレビも同様で、これにより、プラズマは、画面サイズを2010年モデルの42/50/58/63型から、2011年は43/51/59/64型と1インチずつ上げており、これまでの同社製品と区別する意味で新しいプラズマテレビを「Plasma +1」と呼んでいる。


75型の3D対応液晶テレビ
側面
ベゼル幅が0.2インチ(従来比で最大80%減)という液晶D8000シリーズ。
プラズマテレビのD8000シリーズ最大は64型左半分が従来モデル。右半分が新モデルの「Plasma +1」

 一方で、ネットサービスとの連携など「Smarter TV」の機能も充実。テレビをスマートフォンから操作できる機能や、様々な映像配信サービスなどを垣根なく利用できるという「Smart Hub」といった機能のデモを行なっている。「Smarter TV」というキーワードは奇しくもLGと同じだが、「これからのテレビの便利さ」をダイレクトに伝えている。

 「Smart Hub」の主な機能は、テレビやDLNA接続された他の機器にある動画などから目的のものを一括して探せる「Search All」、ユーザーの視聴履歴に応じて、好みの動画を各サービスから探してくれる「Your Video」、テレビベースのアプリケーションストア「Samsung Apps」など。これらの機能はBlu-rayプレーヤーにも採用されている。

スマートフォンから、テレビに接続したBDプレーヤーを操作「Smart Hub」でユーザーにおすすめの動画をピックアップ「世界最薄」のBD-7500(左上)など、BDプレーヤー新製品

 前述のD8000シリーズは240Hzパネルを搭載。無線LANも内蔵し、Smart Hubのポータルとして位置付けられている。そのほかにも、同じくベゼル幅が約0.2インチで120Hzパネルの「D7000シリーズ」や、環境負荷を抑えたという「D6400シリーズ」などをラインナップしている。

 3Dメガネがスリムになったことも特徴。電源部などをメガネの耳にかける部分に移動させたことにより、前から見るとアクティブシャッターメガネ特有の分厚さが抑えられている。

スリムなフレームの3Dメガネ最終仕様ではないが、軽量化されていることがわかる様々な3Dメガネのデザインを提案

 Blu-ray Discプレーヤー新モデルでは、世界最薄という3D対応の「BD-7500」や、コンパクトなデザインの3D対応機「BD-D7000」、Androidアプリで操作できる「BD-D6700」、無線LANを内蔵した「BD-D6500」などをラインナップする。BD-D7500や6700はDLNA認証も取得している。

 BD関連のユニークな展示としては、Blu-ray 3D対応プレーヤーを、7.1ch AVアンプに内蔵したコンセプトモデルを披露。2D-3D変換も備える。展示はトレイが開閉するのみで製品版ではないが、使いやすさと、高音質を両立させた製品になるとしている。HDMI入力は4系統備える。

BDプレーヤーと7.1ch AVアンプを一体化したコンセプトモデル「キューブ型」BDプレーヤーも提案BDシアターシステムにもユニークなデザインを採用。写真のモデルは「HT-D7500W」
IFAでも発表された、2D-3D変換が可能なSXRDプロジェクタ「SP-A8000」HDMI入力は2系統備える


■ InfuseスマートフォンやGALAXY Playerなど

4.5型有機EL搭載スマートフォンのInfuse 4G

 スマートフォンは、プレスカンファレンスで発表された「Infuse 4G」はモックのみで、残念ながら実動機を見ることができなかった。

 主なスペックは公表されており、HSPA+(4G)通信に対応したことでHD映像もスムーズに再生できるという。ディスプレイは4.5型の有機EL「AMOLED Plus」で、鮮明かつ高い色再現を可能にするという。

 720p動画再生や、800万画素カメラ、LEDフラッシュを搭載。CPUは1.2GHzで、バッテリ容量は1,750mAh。


左がGALAXY Player、右がGALAXY Player 50GALAXY PlayerAndroidアプリやSamsung Appsが利用可能

 Andoroid 2.2搭載ポータブルメディアプレーヤーの「GALAXY Player」は、実機を多数展示している。GALAXY Sから3G回線を省いただけではなく、ディスプレイが4型の有機ELから、4型液晶に変更され、カメラが320万画素になっている(GALAXY Sは500万画素)などの違いはあるが、AndroidアプリやSamsung Appsなどをダウンロードして使うことが可能。IEEE 802.11b/g/nの無線LANや、GPSも内蔵する。

 GALAXY Playerよりひとまわり小さいモデル「GALAXY Player 50」も展示。こちらはOSがAndroid 2.1で、ディスプレイは3.2型液晶。11b/g/nの無線LANも備える。連続再生時間は音楽が24時間、動画が5時間。


GALAXY Playerの側面
背面
天面。デモ機は韓国向け端末で、左側に見える伸縮アンテナは韓国のモバイルテレビ放送用のもの
GALAXY Player 50側面天面

 プレスカンファレンス時に気になった、右手/左手どちらでも構えられる「Switch Grip」採用のフルHD記録のビデオカメラ「Q10」も実機が展示されていた。価格は未定だが、2011年春の発売を予定している。

 本体は上下に違いが少ない円筒のような形状。右手(ディスプレイが左側)でホールドした後、本体を回転して左手(ディスプレイ右側)で持つと、自動で液晶が上下反転し、そのまま使える。詳細な仕様は不明だが、裏面照射型のCMOSを搭載し、手ブレ補正も搭載する。

 デジタルカメラでは、Androidスマートフォン(現時点ではGALAXY Sのみ)をリモートのビューファインダとして使える「SH-100」を2011年前半に発売予定。1,420万画素の撮像素子を搭載し、720p動画撮影機能や、光学5倍ズーム、無線LAN機能を備える。

Q10液晶を左側にした状態(右手用)液晶を右側にした状態(左手用)
SH-100背面ディスプレイ。メニュー画面左上にある「Remote Viewfinder」を使うとAndroid端末(GALAXY S)のディスプレイをビューファインダとして使えるリモートビューファインダ機能を使うには、スマートフォン側にアプリをインストールすることが必要


(2011年 1月 9日)

[AV Watch編集部 中林暁]