au、iidaやG'z One初のAndroidなど、夏モデル6機種

-AQUOS PHONE/REGZA Phone/Xperia acroも


INFOBAR A01などAndroid端末の夏モデル

 auは17日、Android搭載スマートフォンの2011年夏モデルを発表。「ISシリーズ」5モデルや、「iida」ブランド初のAndroidスマートフォン「INFOBAR A01」などを6月下旬以降に順次発売する。新規購入/毎月割適用後の価格は3万円台の見込み。

 AndroidのOSはいずれも2.3を採用。G'z Oneブランド初の「IS11CA」は新モデルの中で唯一の防水/防塵モデルで、耐衝撃性能も備えている。その「IS11CA」を除く5機種は全てワンセグに対応。一部端末については詳細を別記事で紹介する。なお、2011年夏モデルでは他にも、フィーチャーフォン6機種が発表された。


製品名
型番
(メーカー)
発売時期ディスプレイワンセグFeliCa赤外線防水その他特徴
AQUOS PHONE
IS12SH
(シャープ)
6月下旬以降4.2型
3D液晶
-3D動画撮影
AQUOS PHONE
IS11SH
(シャープ)
6月下旬以降3.7型
3D液晶
-ハード10キー
3D動画撮影
INFOBAR A01
(シャープ)
7月上旬以降3.7型-タイルキー
新UI
G'z One
IS11CA
(カシオ)
6月下旬以降3.6型
IPS液晶
-防水/防塵
耐衝撃
REGZA Phone
IS11T
(富士通東芝)
9月以降4型-ハードQWERTYキー
REGZA Apps Connect
Xperia acro
IS11S
(ソニー・エリクソン)
6月下旬以降4.2型-裏面照射CMOS
クリアブラックパネル


■ 3Dカメラ&スライド型端末の「AQUOS PHONE」2モデル

IS12SH

 IS12SHは、レンズと800万画素CMOSカメラをそれぞれ2個備え、3D動画/静止画撮影に対応したモデル。IS11SHは、スマートフォンながら従来のフィーチャーフォンのスライド型端末と同様の筐体で、ハードウェアのテンキーとタッチパネルの両方を備えた異色のモデルとなっている。

 いずれも3D対応の液晶ディスプレイを装備。IS12SHが4.2型、IS11SHが3.7型で、解像度はいずれも960×540ドット。2D静止画/動画を3Dに変換する機能も搭載する。ワンセグやFeliCa(おサイフケータイ)、赤外線通信機能も備える。

 IS12SHはHDMI出力も装備。両機種ともDLNA/DTCP-IPにも対応し、液晶テレビAQUOSやレコーダに録画した番組をLAN経由で再生できる。


IS12SHは、2つのレンズとCMOSを搭載し、3D動画撮影に対応フィーチャーフォンのようなストレート型のIS11SH無線LAN経由でAQUOSとの連携も可能


■ iidaブランド初の「INFOBAR A01」、G'z One初の「IS11CA」

INFOBAR A01

 デザインを重視した「iida」ブランドで初のAndroidスマートフォンとなる「INFOBAR A01」は、フィーチャーフォンである初代INFOBARのフレームとタイルキーを継承。「NISSHIKIGOI」などのマルチカラーを採用している。デザイナーは深澤直人氏。

 機能性とデザイン性を両立させた独自のUIを採用し、iidaオリジナルアプリも用意。ワンセグ、FeliCa、赤外線通信にも対応する。ディスプレイは3.7型で、カメラは800万画素。

 根強いファンも多いG'z Oneブランドからもスマートフォン「IS11CA」が登場。IPX5/8防水とIP5Xの防塵仕様となっており、耐衝撃性能も搭載。MIL-STD-810G Method 516.6 ProcedureIVの落下試験をクリアしている。

 ディスプレイは3.6型のIPS液晶。カメラは808万画素CMOSを搭載する。FeliCaや赤外線通信を搭載するが、ワンセグは搭載しない。


初代INFOBARからのタイルキーやマルチカラーを継承G'z OneのIS11CAIS11CAの背面


■ ハードQWERTYキーの「REGZA Phone」。auも「Xperia acro」投入

REGZA Phone IS11T

 REGZA Phone IS11Tは、スライド収納式のハードウェアQWERTYキーボードと4型タッチパネル液晶を搭載。モバイルレグザエンジンを搭載し、超解像やノイズリダクション、質感リアライザーの各技術により高画質化している。カメラは808万画素CMOS。

 スマートフォンから東芝製テレビやレコーダを操作できるREGZA Apps Connectにも対応。録画した番組の視聴時に、ユーザーが付与したタグに基づいてシーンの頭出しなどが行なえる。そのほか、DLNAにも対応し、撮影した動画などを対応テレビに無線LAN経由で表示可能。

 au初のXperiaとなるXperia acroは、4.2型液晶と810万画素の裏面照射CMOS「Exmor R for mobile」を搭載。レンズのF値は2.4。クリアブラックパネルや、モバイルブラビアエンジンにより高画質での表示を実現している。HDMI出力も装備。

 両機種ともに、ワンセグ/FeliCa/赤外線の各機能を搭載する。

ハードのQWERTYキーを装備Xperia acro IS11SワンセグやFeliCaなどを搭載した



■ LISMO WAVEにビデオクリップ追加。ラジオは1局105円でも契約可能に

LISMO unlimitedとMusiclipsの展示コーナー
 新サービスとしては、別記事で紹介した「LISMO unlimited powerd by レコチョク」(LISMO unlimited)のほかに、ラジオの配信サービス「LISMO WAVE」において音楽ビデオクリップの配信「Musiclips」(ミュージックリップス)を6月1日より開始することも発表された。

 料金は月額315円。2012年3月末までは、新規加入者を対象に最大3カ月無料となるキャンペーンを実施する。利用できる端末はIS03、REGZA Phone IS04、IS05、SIRIUSα IS06、AQUOS PHONE IS12SH、AQUOS PHONE IS11SH、REGZA Phone IS11T、G'z One IS11CA 、INFOBAR A01。Xperia acroは9月下旬以降のアップデートによる対応を検討中。なお、利用には無線LANの利用が必須となる。

 Musiclipsは、LISMO WAVEのチャンネルとして追加されるもので、「HITS」と「LOVES」、「CHOICE」の3チャンネルが利用可能。音楽ビデオクリップを連続して流す番組形式で、24時間配信する。

 HITSは話題のヒット曲や最新ビデオクリップを、LOVESは女性向けの曲や男性アーティストのビデオクリップを、CHOICEは人気アーティストの特集や、クリスマスソングのような季節の曲のビデオクリップを配信する。

Musiclipsの「LOVES」チャンネル従来のラジオチャンネルの上にMusiclipsの3チャンネルが追加Musiclipsのフル画面視聴時

 

そのほか、LISMO Book Storeでは新たにFacebook連携を開始した
 LISMO WAVEのアプリのアップデートも実施。通信環境の悪いところでも約5分間の視聴が可能な「バッファ再生機能」に、配信時間を地上波ラジオ放送時間に近づける「バッファ時間最小化モード」を追加。通信環境などに応じてモードが選べる。また、既に提供しているTwitter連携機能に加え、Facebook、mixi、GREEにもアプリケーションから直接投稿できる機能も追加される。

 なお、既にLISMO WAVEで配信しているFMラジオ52局のチャンネルは、キャンペーンにより5月末まで無料だが、6月1日からは315円が必要。ラジオとMusiclipsを合わせて利用する場合は、合計630円となる。6月1日からは、ラジオの新しい料金体系として1局ごとに月額105円で契約できる方式も新たに採用するため、52局のパックと個別契約のいずれかが選べるようになる。


■ イヤフォン高音質化機能を備えたT007などのフィーチャーフォン

フィーチャーフォンもスマートフォンと同じく6機種を投入

 フィーチャーフォンの夏モデルは全6機種を投入。6月上旬以降の発売で、割引適用後の実質価格はいずれも3万円台の見込み。

 「T007」は、3型液晶を備えたスライド式の富士通東芝製ストレート型端末。ワンセグを搭載し、モバイルレグザエンジン 2.0により高画質化しているほか、新機能として、イヤフォン利用時に音がこもった感じになる現象を信号処理で解消するという「サウンドフィッター」を採用した。IPX5/7防水に対応する。

 「S007」は、裏面照射CMOSの「Exmor R for Mobile」を搭載するソニー・エリクソン製の2軸ヒンジ型折り畳み端末。ワンセグを搭載。カメラ機能は「Cyber-shot ケータイ S006」を継承している。新たにダイヤ型のキーイルミネーションも装備。45パターンで20色のLEDが点灯する。ディスプレイは3.3型。IPX5/7の防水仕様となっている。

 「CA007」はIPX5/7の防水に加え、IP5Xの防塵性能を持つカシオ製の折り畳み型端末。ディスプレイは3.2型のIPS液晶を採用する。ワンセグを搭載。カシオのオリジナルキャラクター「アデリーペンギン」のアプリ「アトリエペンギン」をプリインストールしている。カメラは808万画素CMOS。

「サウンドフィッター」などを搭載したT007裏面照射CMOS搭載のS007は、キーイルミネーションが特徴的防水/防塵使用のCA007

■ 秋モデルでWiMAX/テザリング端末も予定

田中孝司社長
 発表会で登壇した田中孝司社長は、以前から掲げていた“auらしさ=ワクワク感” について改めて触れた上で、今回の新製品やサービスについて3つの特徴があると説明した。

 1つは「選べるラインアップ」として、スマートフォン/フィーチャーフォン各6機種を紹介。特に、発売前から使用しているというiidaの「INFOBAR A01」については、従来モデルのコンセプトを継承しながら、縦スクロールの独自UIなどを導入した点などを説明し「外だけでなく中もデザインした。“デザインのau”がスマートフォンをやるとこうなる、という製品ができた」と自信を見せた。

 また、そのほかの特徴として「充実のネットワーク」を挙げ、公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」をauスマートフォンユーザー向けに無料提供することを発表。さらに、「とびっきりのコンテンツ・アプリ」として、新音楽サービスの「LISMO unlimited」や、auのソーシャル電話帳アプリ「jibe」とFacebookとの連携機能などを紹介した。

 今回の夏モデルはWiMAX端末や、テザリング対応の端末は用意していないが、WiMAX対応について田中氏は「秋まで待ってください。秋にはドカンと出てくる」と述べた。また、テザリングはWiMAX端末で搭載する見通しも明らかにした。なお、今回は国内メーカーの端末のみだったが、グローバル端末についても秋にラインナップ予定だという。

 

“ワクワク感”として挙げられた3つのポイント公衆無線LANサービスをAndroidユーザーに無料で提供予定auとの協業を発表したFacebookから、Country Growth Managerの児玉太郎氏(右)が来場。Facebookのアクティブユーザーの半数がモバイルでの利用という実態を紹介し、日本でもモバイルを通じたソーシャルサービスが活用されることに期待を寄せた

 


(2011年 5月 17日)

[AV Watch編集部 中林暁]