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ケンウッド、MHL/地デジ対応「彩速ナビ」ワイド版

200mmコンソールにフィット。標準モデル2機種も

MDV-Z700W

 JVCケンウッドは、ケンウッドブランドのカーナビ「彩速ナビ」の新機種として、最上位モデル「MDV-Z700」の幅を200mmにワイド化し、トヨタ/ダイハツの200mmコンソール車にマッチさせた「MDV-Z700W」を5月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は14万円前後。

 さらに、スタンダードモデルの「MDV-L500」と「MDV-L300」も4月中旬に発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は「MDV-L500」が9万円前後、「MDV-L300」が7万円前後。「MDV-Z700W」と「MDV-L500」は地上デジタルチューナ、「MDV-L300」はワンセグチューナを搭載する。

MDV-Z700W

 2月から発売している「MDV-Z700」(オープン/実売13万円前後)のワイドモデル。トヨタ/ダイハツの200mmコンソール車にフィットするジャストサイズで、専用のデザインとキーレイアウトも採用。トヨタ/ダイハツ車用の専用電源コードだけでなく、一部車種で採用されているコネクタタイプのアンテナに対応する変換ケーブルを標準で付属。ETC/ステアリングリモコンケーブルも付属する。

 DVDドライブ(DVDビデオ再生対応)、USB端子、SDカードスロットを装備。地上デジタルテレビ用チューナも搭載する。HDDは備えておらず、ストレージメモリに地図データなどを収録。スマートフォンのような操作系を導入しており、フリック、ドラッグによる地図やリスト表示のスクロール、ピンチイン/アウトでの地図拡大縮小に対応。2画面表示やAVソースの切り替えも、ドラッグで必要なウィンドウを表示できる。

 ナビとしての仕様は通常モデルとほぼ同じ。ディスプレイは7型、解像度800×480ドット。高精細/高輝度の「プレミアム・ファインビュー・モニター」を採用。さらに、デュアルコアCPUを使った「ジェットレスポンスエンジンIII」を搭載し、スマートフォン感覚のタッチ操作に素早く反応。複数のプロセスを同時並行処理でき、ナビをしながら動画再生する事も可能。

 地図データの圧縮には独自のS3フォーマットを採用。「HDDナビと同等レベルの膨大なナビデータを収録しながら、スマートフォンのような手軽さで情報を活用できる」という。

 AVソースと地図、各種ウィジェットを表示する「HOME」画面も搭載。この画面だけで、再生中の楽曲タイトルや現在地、誘導ルートの表示が可能。日時などの表示をするウィジェット機能も備えている。

 スマートフォンとの連携も可能。独自のアプリ「KENWOOD Drive Info.」をスマホにインストールし、ナビと接続すると、ドライブに役立つ情報を通信経由で取得。周辺地域のガソリンスタンドの価格情報、駐車場の使用状況、TVで紹介されたスポット情報、天気予報などを表示できる。VICSの広域情報や、パイオニアのカロッツェリア カーナビ、ケンウッド ナビのユーザーと走行データを共有する「スマートループ渋滞情」にも対応。スマホから地図画面のリモート操作や目的地設定ができる「NaviCon」もサポートする。

 さらにMHL端子も搭載。MHL出力に対応したAndroidスマートフォンを接続すると、スマートフォンの映像をナビのディスプレイに表示できる。HDMI入力も装備。どちらも対応解像度は480pまで。

 独自の音楽アプリ「KENWOOD Music Control」や、ドライブにマッチした音楽ナビゲーションを行なうサービス「music Chef」も利用可能。

 CDの再生や、ナビのストレージメモリへの4倍速録音もでき、Roviのデータベースサーバーから、楽曲情報を取得する「KENWOOD Music Info.」機能も用意。録音した音楽データをSDカードにムーブする事も可能。

 地デジ受信用に、広いエリアでの安定受信を実現するという「“広”感度地デジチューナ」を搭載。従来機(MDV-737DT)比で約3dBの所要CN比(電波の強さに対するノイズの比率)を向上。受信エリアをまたいで同じ番組を自動的に追いかける中継局/系列局サーチの速度も向上させた。受信感度低下によるワンセグへの自動切り替えも可能で、画質を優先させるモードや、ワンセグの切替頻度を低減させるなどのモードも備えている。

 USBストレージデバイスや、SD/SDHC/SDXCカードに保存したMP3/WMA/AAC/FLAC/WAV/OGGの音楽ファイル、MPEG-4 AVC/H.264、WMVの動画ファイル再生にも対応する。

 FM/AMチューナも装備。Bluetoothにも対応する。最大出力50W×4chのアンプも搭載。独自のデジタル回路システム「オフセット・デュアル・ディファレンシャルシステム」も搭載し、D/A変換時に生じるデジタルノイズや変換誤差を低減。16bitデータを24bit化して処理する「サンプリングレートコンバータ」なども備えている。

MDV-L500/MDV-L300

MDV-L500

 DVDドライブ(DVDビデオ再生対応)、USB端子、SDカードスロットを備えたナビ。MDV-L500は地デジチューナ、L300はワンセグチューナを搭載する。なお、L300のカードスロットはmicroSDカードスロット。どちらもFM/AMチューナ、最大出力50W×4chのアンプも搭載する。

 L500は、独自の4チューナ & 4ダイバシティ方式の地デジチューナを内蔵。親局から中継局/系列局へ自動で受信切り替えが可能。ディスプレイは7型、800×480ドットのスーパー・ファインビュー・モニタ」。L300は6.1型で、解像度は800×480ドット。

 L500のみの特徴として、車の傾きを検知して道の勾配を把握する3Dジャイロセンサーと、インクリメントPの最新版「全国主要道高低差データ」をベースに、日本全国を網羅した約140万箇所の傾斜データを搭載。自車位置測位の精度を高めている。

MDV-L300

 L300の特徴は、「現在地」、「メニュー」、「AV」のダイレクトキーをフロント部に搭載する事。押すと音楽・動画等のコンテンツ切り替え、回すと音量調節が可能な大型ボリュームノブも備えている。

 共通の仕様として、当自開発の高速描画技術「ジェットレスポンスエンジンII」を搭載。地図のスクロールや 3Dナビ画面への表示切り替えなどを高速化。どちらもストレージメモリ採用のナビだが、高速でデータを読み込むことで、起動や地図表示・検索を高速化している。地図のデータ圧縮にはS3フォーマットを使用。

 上位モデルと同様に、iOS用アプリの「NaviCon」に対応し、iPhoneから目的地を設定可能。Android向けの音楽アプリ「KENWOOD Music Control」で、曲調を分析したプレイリスト作成が可能。

 音楽CDからSDカード(L300はmicroSD)へ、4倍速での録音が可能。楽曲情報を付与する「KENWOOD Music Info.」もサポート。車内の音響空間をカスタマイズする、独自開発のDSPも搭載。タイムアライメントやクロスオーバー設定、ポジションの調整が可能。

 USBストレージデバイスや、SD/microSDカードに保存した音楽(MP3/WMA/AAC/FLAC/WAV)ファイル、動画(MPEG-4 AVC/H.264、WMV)にも対応する。

(山崎健太郎)