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【Inter BEE】“NOTTVをテレビで観る”受信機が'14年登場へ
DXアンテナが開発中。mmbiはルーター経由視聴も検討
(2013/11/13 23:02)
DXアンテナは、11月13日~15日に行なわれている「Inter BEE 2013」の同社ブースにおいて、「NOTTV」をスマホを使わずテレビで視聴できる受信端末を参考展示した。なお、Inter BEEの開催期間は15日までで、入場は無料(登録制)。
現在、mmbiがNTTドコモのスマートフォン/タブレット向けに提供している有料放送「NOTTV」は、地上アナログ放送終了後のV-High周波数帯を使用した、ISDB-T方式のマルチメディア放送。このV-Highを用いたISDB-Tmm放送の普及拡大をバックアップするのが、ISDB-Tマルチメディアフォーラムで、10月31日時点で放送事業者やメーカーなど83社が加盟している。
NOTTVの対応受信機は、11月7日時点でスマートフォンが34機種、タブレットが4機種。スマホが無線LANを使った「Miracast」に対応していれば、スマホを経由してテレビでもNOTTVが視聴できるが、新たに、スマホを使わなくてもテレビで視聴できる受信機の開発が、DXアンテナを含む各メーカーで進められている。mmbiも、こうした製品の実現に向けて新しいCAS仕様を策定中。
NOTTVには、テレビのように視聴する「リアルタイム放送」と、サーバーから端末にダウンロードできる「蓄積型放送」の2種類があるが、このうちリアルタイム放送については、'14年1月までに「ISDB-Tマルチメディアフォーラム端末分科会」がCAS仕様を定め、同3月までに蓄積型も含めて策定する。同分科会は受信機の開発環境も整備しており、これを活用してメーカーらは受信機を製品化できる。既報の通り、システックも来春以降の発売に向け、受信機の開発を進めている。
DXアンテナがInter BEEに出展したのは、HDMIを備えた小型のSTBで、テレビに接続してNOTTVのリアルタイム放送を視聴できるというもの。NOTTVの解像度は現在720×480ドットのため、比較的小型なテレビでの利用を想定している。'14年夏頃の発売を目指して開発中としており、価格は未定。なお、この試作機にアナログ映像出力は設けていないが、特にmmbi側でアナログ出力に制限は加えていないという。
mmbiは、今回DXアンテナが展示したようなチューナ搭載デバイス以外にも、「ルーター経由Wi-Fi出力」型の受信方法も提案。無線LANルーターにチューナを備え、スマホやタブレット、ゲーム機など幅広い端末でワイヤレス視聴できるという受信形態の展開も検討しているという。