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“曲がるプラズマディスプレイ”の篠田プラズマが事業停止。負債約10億6,000万円

篠田プラズマが「FPD International 2009」で展示していた145型「SHiPLA」

 折り曲げ可能な大画面フィルム型ディスプレイ「SHiPLA」の開発で知られる篠田プラズマが、事業を停止した。19日付で全従業員を解雇し、取引先や金融機関への支払いを停止した。負債総額は約10億6,000万円。現在は事業再建を目指し、スポンサー企業を探している。

 篠田プラズマは、かつて富士通研究所でプラズマディスプレイの開発に携わり、“カラープラズマテレビの父”と呼ばれる篠田傳氏が2005年6月に設立。薄さ約1mmで折り曲げも可能なフィルム型のプラズマチューブアレイ(PTA)方式のディスプレイを開発し、'07年12月より「SHiPLA(シプラ)」として商標を登録。関西国際空港や神戸市役所、渋谷ヒカリエなどに設置され、'09年のものづくり日本大賞「経済産業大臣特別賞」や、'13年6月の全国発明表彰「21世紀発明奨励賞」など、数多くの賞も受けている。

(中林暁)