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ソニー、約6万円でDSD対応など、ハイレゾ強化のNFC対応AVアンプ

左から「STR-DH750」、「STR-DN850」、「STR-DN1050」

 ソニーは、AVアンプの新モデル3製品を5月20日より順次発売する。価格と発売日は、「STR-DH750」が40,000円で5月20日、ハイレゾ対応の「STR-DN850」が52,000円で7月15日、DSD再生も対応した「STR-DN1050」が62,000円で7月15日。

 いずれも低価格なAVアンプ3機種。上位2機種ではハイレゾ対応を強化、さらに全モデルでBluetoothとNFCに対応している。最大出力はDN1050が165W×7ch、DN850が150W×7ch、DH750が140W×7ch。それぞれDN1040、DN840、DH740の後継モデルとなる。

「STR-DN1050」
「STR-DN850」
「STR-DH750」

ハイレゾ再生強化

 従来モデルと比べて強化したポイントは、ハイレゾ音源再生への対応、スマートフォンとの連携、操作性向上など。上位モデルの「STR-DN1050」は、従来から対応していた192kHz/24bitまでのWAV/FLAC再生に加え、新たにDSDファイルの再生もサポート。2.8Mの2chのみだが、ネットワーク経由でも、USBメモリなどに保存したDSDファイルも再生できる。MP3/AAC/WMAの再生も可能。

 DN850は、ネットワーク経由/USBメモリで、192kHz/24bitまでのWAV/FLAC再生に対応。MP3/AAC/WMAも対応するが、DSDには非対応。DH750はネットワークプレーヤー機能を備えておらず、USBメモリなどから48kHz/16bitのWAV、MP3/AAC/WMAファイル再生に対応する。

 ネットワークプレーヤー機能を搭載した上位2機種のDN1050/850は、DLNAクライアントとして動作。無線LAN機能も搭載する。AirPlayにも対応。radikoとtuneinなどのインターネットラジオも対応する。

モデル名 ハイレゾ無線LANBluetoothGUI
STR-DN10502.8M DSD
192kHz/24bit WAV/FLAC
STR-DN850192kHz/24bit WAV/FLAC
STR-DH750
「STR-DN1050」
「STR-DN850」
「STR-DH750」
NFCもサポートしており、対応スマートフォンとワンタッチでペアリングできる

 3モデル共通の特徴として、Bluetoothレシーバ機能を内蔵。NFCにも対応し、前面のマークに対応スマートフォンをタッチすると、ペアリングが可能。

 3機種とも、iOS 6.0以降とAndroidスマートフォン2.3.3以降、タブレット3.2以降に対応する無料アプリ「SongPal」をサポート。スマートフォンなどから、AVアンプ制御や、ネットワーク再生機能での楽曲選択などが行なえる。無線LAN搭載のDN850/1050では、無線LAN経由で制御するが、DH750でもBluetoothの通信機能を使い、アプリからの制御が可能にしている。

 また、3モデルともウォークマンやiPod/iPhoneと、USB端子で接続し、高音質再生する事もできる。

 付属のリモコンは、従来のものから使用頻度の低いボタンを省き、シンプルで小型なデザインとした。

 操作性ではGUIも強化。DN1050だけでなく、DN850クラスにもGUIを搭載。オーバーレイ表示にも対応しており、画面にコンテンツを再生しながら、カラフルなアイコンを使った操作ができる。

DN1050/DN850はグラフィカルなUIを搭載している

 3機種に共通するその他の特徴として、デジタル音声のエンコード/デコードに伴って発生する、可聴帯域外のノイズを除去する「D.L.L.」(デジタル・レガート・リニア)、自動位相マッチング機能「A.P.M」と、自動音場補正機能「アドバンストD.C.A.C.」などを搭載。

 DN1050/DN850には、小音量時でも豊かなサウンドを再現するという聴感補正技術「サウンド・オプティマイザー」、低い位置に設置したセンタースピーカーの音を上にシフトする「センタースピーカーリフトアップ」なども搭載する。

 3機種とも、パワーアンプ回路やオーディオ入出力に用いられる基板には、強度の高いガラスエポキシ基板を採用。振動の影響を受けにくく、音の立ち上がりを鋭くし、パワーが生み出せ、濁りのない音色を再現するという。パワーアンプはフルディスクリート構成。

DN1050のみの機能

 DN1050には、マルチルーム機能を搭載。従来の「2Zone」機能が進化し、スピーカーを5.1ch接続で使用している場合、余っているサラウンドバックのスピーカー端子を独立して使用し、メインルームとは別の入力信号を再生できる。この操作は、本体、もしくはアプリの「SongPal」から行なえる。

 DN1050では、高音質技術として、HDMIのデジタルオーディオ用マスタークロックに、真空で密閉された水晶振動子を採用することで、発振効率を高め、位相ノイズを低減、マスタークロックのジッタを減らしている。また、デジタル信号から分離したマスタークロックに、原理的に含まれるジッタを除去するジッタ・エリミネーション回路も搭載する。

 電源部にはESシリーズでも採用しているソニー カスタム仕様の大容量ブロックコンデンサを搭載した。

DN1050の内部
ジッタ・エリミネーション回路
カスタム仕様の大容量ブロックコンデンサ

入出力端子

 HDMIは、DN1050が6入力、3出力。850が5入力、1出力。750が4入力、1出力。3D映像信号にも対応。4K映像のパススルーにも対応。さらにDN1050/850の2モデルは、4K映像へのアップスケール出力にも対応する。その他の入力端子は、DN1050がコンポジット×2、コンポーネント×2、光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ音声×4。出力端子はコンポーネント×1、コンポジット×1、サブウーファ×2、ヘッドフォン×1を用意する。

 DN850/DH750の入力は、コンポジット×2、光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ音声×4。出力端子は2機種共通で、コンポジット×1、サブウーファ×2、ヘッドフォン×1を用意する。

 消費電力と外形寸法、重量は、DN1050が180W、430×329.4×172mm(幅×奥行き×高さ)で、10kg。DN850とDH750が180W、430×329.4×156mm(同)、8kgで共通。

「STR-DN1050」の背面
「STR-DN850」の背面
「STR-DH750」の背面

(山崎健太郎)