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GoogleのHDMI TVアダプタ「Chromecast」日本発売。4,200円。dビデオやビデオパス対応
(2014/5/27 11:30)
Googleは、テレビにHDMI接続してYouTube動画などを楽しめるスティック型デバイス「Chromecast(クロームキャスト)」を28日午前9時から日本国内で発売開始する。価格は4,200円。28日9時からGoogle Playで注文を受付、3~5営業日で配送する。また、Amazonやビックカメラ、ヤマダ電機グループなどでも販売する。日本投入にあわせて、dビデオやauビデオパスなどの定額制ビデオ配信サービスのChromecast対応も発表された。
スマートフォンなどと組み合わせ、視聴中の動画コンテンツをChromecast経由でテレビ出力できるなど、スマホ/タブレット連携を前提としたHDMIスティック端末。IEEE 802.11b/g/nの無線LANに対応し、最高1080pの映像を受信/出力できる。なお、インターネット経由で映像をストリーミング表示するため、標準画質で1.5Mbps以上、HDで3Mbps以上の回線環境が必要となる。
Chromecastをテレビに接続することで、スマホのYouTubeやGoogle Play 映画&テレビなどのアプリで再生中の番組を、画面上部に表示される[キャスト]アイコンから出力先としてChromecastを選択するだけで、テレビに映像を出力できる。
スマートフォンからテレビ(Chromecast)に出力が切り替わる場合、映像はスマートフォンを経由せずにChromcastに直接配信される。つまり、Chromecastでのビデオ視聴はスマホ画面のミラーリングではなく、Chromecastへのストリーミングという形になる。スマートフォン側はリモコンとして動作し、早送りやタイムシークバーを使ったスキップ/バックなどの操作や、複数のAndroid/iOSデバイスからの操作に対応する。
「スマホの操作性でテレビでオンラインビデオが見られる」という点がChromecastの最大の特徴といえる。また、ベータ版ながらプラグインを使ってWindows/MacのWebブラウザ(Chrome)の出力にも対応する。
さらに、日本でのサービス開始にあわせて、NTTドコモが展開する定額制ビデオ配信「dビデオ」やKDDIの「auビデオパス」に対応した。
dビデオは28日にアプリを提供し、2万本以上のコンテンツがChromecastで視聴可能。約140本のHDコンテンツ視聴にも対応する。auビデオパスもアプリを6月上旬より提供し、対応予定としている。
日本で人気の高いニコニコ動画(niconico)については、「他社の対応については言及できないが、2月からSDKを提供しているので、すぐに対応はできるようにしている(グーグル パートナー事業開発本部 林 豊 統括部長)」とした。
対応OSはAndroid 2.3以降と、iOS 6以降、Windows 7以降、Mac OS X 10.7以降と、ChromeOS(book)。HDMI CECにも対応。電源はUSBで供給し、電源アダプタやUSB電源供給ケーブル、HDMI延長ケーブルが付属。外形寸法は72×35×12mm(縦×横×厚み)、重量は34g。
オンラインビデオを簡単にテレビで
GoogleのChromeエンジニアリング統括ディレクター マージド・ベイカー氏は、「オンラインビデオを簡単にテレビに出力できる」というChromecastの特徴を紹介。マルチデバイスで操作し、テレビ映像出力できることや、オンラインビデオのテレビ出力にキャストボタンを押すだけのワンステップであること、設定が容易であることなどをアピールした。
また、2月にSDKを提供開始したことを紹介。パートナーによるChromecast対応の強化も呼びかけた。日本での発売が海外より遅れた理由については、「14カ国目の投入になる。販売台数などについては非公開だが、予想以上に販売が好調で生産や供給に課題があった」とした。
グーグル パートナー事業開発本部 林 豊 統括部長は、今回、dビデオとauビデオパスからの対応となった理由について「2つのサービスが、いち早く開発していただけたということ」と説明し、「Chromecast対応にあたって、審査などは行なっていない。SDKさえ入手すれば誰でも対応アプリを作成できる。ほかのコンテンツサービスなども、ぜひコンテンツをChromecastに提供して欲しい」と語った。
Chromecast |
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