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ヤマハ、1kWのクラスDアンプ内蔵ハイエンドサブウーファ「NS-SW1000」

 ヤマハは、ハイエンドサブウーファ「NS-SW1000」を6月中旬に発売する。価格は20万円。カラーはブラック(B)。

ハイエンドサブウーファ「NS-SW1000」

 空気を振動板として利用する「エア・ウーファー」原理を取り入れたA-YST II方式を採用。フロントファイアリングタイプのアクティブサブウーファ。1kW出力の強力なオリジナルクラスDアンプを搭載しており、キレの良い重低音が再生できるという。

 ユニットは30cm径で、専用設計のものを採用。振動板はペーパーコーンをベースに、ケブラー繊維を配合。ダブルダンパーや4層巻ロングトラベルボイスコイルも採用している。

 磁気回路にはダブルフェライトマグネットを採用。磁束密度を強化する事で、振動板駆動力をアップさせているほか、ボトムヨークを延長し、ロングトラベル化している。ユニットを支えるフレームはアルミダイキャスト製。

 パワーアンプ部は、ヤマハ製のデジタルアンプドライブICを中心としたドライブ段と、大電流MOS-FETによるディスクリート構成のプッシュプル出力段を組み合わせ、1kW出力のデジタルパワーアンプとしている。

 電源部には大型EIコアトランスを採用。トランスだけで製品の4分の1を占める、約10kgの重さがある。大型ブロックケミコンも投入している。

内部が見えるカットモデル。筐体部分がピアノフィニッシュになっているのは海外向けモデルであるためで、日本向けは木目調仕上げとなる
フロントパネルはヘアライン仕上げ

 ポート部分は風切り音を低減し、レスポンスを向上させるためにツイステッドフレアポートを採用。一般的なポートでは空気の乱れが発生するが、それを解消し、スムーズに空気が流れる効果がある。

 エンクロージャは総三方留め構造で、バッフル板厚は36mm厚、側板などは25mm厚となり、剛性を高めて鳴きを低減している。前面にはアルミヘアライン仕上げのフロントパネルを採用。ノブ/ボタンもアルミ製となっている。

入力端子部

 再生周波数帯域は18Hz~160Hz。入力端子はスピーカーターミナルタイプと、RCAピンジャックの2系統を用意。位相スイッチ、「MOVIE」と「MUSIC」モードが選べるB.A.S.S.モードスイッチ、ハイカット周波数調整ツマミなども搭載。8分間無信号でスタンバイ状態になる機能も備えている。

 消費電力は160W。待機時消費電力は0.3W以下。外形寸法は443×522×463mm(幅×奥行き×高さ)、重量は42.6kg。5mのピンケーブルや、システム接続ケーブルを同梱。2mの電源ケーブルも付属する。

「トランスフォーマー/ロストエイジ」で試聴

 映画「トランスフォーマー/ロストエイジ」の冒頭、地球侵略シーンで試聴。20Hz付近の低音が豊富に入っているシーンを、ボリュームを上げ目にして再生すると、地響きのようなサウンドに包まれる。

 特筆すべきは、超低音が連続する場面でもクリップせず、しかも低域の音像がシャープに保たれている事だ。1,000W出力のクラスDアンプのパワフルさを実感すると共に、筐体の鳴きの少なさ、ツイステッドフレアポートによる雑味の少なさなども寄与していると感じられる。ハイスピードかつ非常にクリアな低音が楽しめるサブウーファだ。

(山崎健太郎)