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iPhone用ハイレゾプレーヤー「iAudioGate」発売開始。11.2MHz DSD対応で2,400円
(2015/6/25 13:00)
コルグは、iPhone用のハイレゾ音楽再生アプリ「iAudioGate」を25日13時よりApp Storeでダウンロード提供開始した。App Store価格は2,400円(税込)。7月31日まではリリース記念セールとして1,200円で販売する。
iAudioGateは、5月に開発表明したiPhone用のハイレゾプレーヤーアプリ。DSD対応のスタジオ用ラックマウントレコーダや、Windows/Mac用プレーヤー「AudioGate」などを手がけてきたコルグが、iPhone用アプリとして開発したものとなる。
対応デバイスはiPhone 4s/5/5c/5s/6/6 Plusと、第5世代iPod touch、iPad Air 2/Air/mini 3/mini 2/mini、iPad 2、第3/4世代iPad。DSD出力の動作確認済みのUSB DACは、iFi-Audioのmicro iDSD/nano iDSDと、OPPO HA-2、ソニーのPHA-2/3。
Windows/Mac用のDSD変換/再生ソフトウェア「AudioGate」と同等の高音質再生エンジンを搭載し、2.8/5.6/11.2MHzのDSD(DSDIFF、DSF、WSD)再生に対応。外部アンプなどとの接続時には、DoPによるDSDネイティブ再生が行なえる。
また、192KHzまでのWAV、AIFF、BWF、FLAC、ALAC(Apple Lossless)、AAC、MP3再生も可能。アップサンプリング機能も搭載し、圧縮音源も高品位に再生できるとしている。iPhone単体での再生時は、44.1KHzもしくは48kHzに変換して再生される。
グラフィックイコライザも搭載し、タッチ操作で細かな調整が可能。高精度なイコライザで好みの音質で楽しめるとしている。なお、DSDネイティブ再生時やDSDアップサンプリング再生時にはイコライザは利用できない。
ハイレゾファイルはiPhoneのAirDrop機能やiCloud Drive、Dropbox、Google Drive、One Driveなどのクラウドストレージ、iTunes経由でiPhoneに転送できる。また、Apple Watchアプリからのリモート・コントロールにも対応。再生/停止や曲送り、ボリューム変更などの操作をApple Watchから行なえる。
iTunesやクラウドからハイレゾファイル転送。ユニークなUI
iPhone 5sにiAudioGateをインストールして、テストしてみた。転送はiTunes経由や、iPhoneのAirDrop機能、iCloud Drive、Dropboxなどのクラウドストレージが利用できる。
クラウドストレージはDropboxで試したが、PC側の設定はDropboxの任意のフォルダにDSDファイルを置くだけ。あとはiAudioGateの左上にある[+]からiCloud DriveやDropbox、OneDriveなどのクラウドストレージを選択し、フォルダ内のファイルを選択するだけとシンプルだ。Dropboxの場合、フォルダや複数ファイルをまとめた転送はできず、一曲づつ選択し、ダウンロードする必要がありやや面倒に感じた。
iTunes 12.1とWindowsパソコンの組み合わせでは、デバイスとしてiPhoneを選択し、左ペーンの[App]を選択。App画面を下にスクロールして現れる[ファイル共有]からiAudioGateを選んで表示される、[iAudioGateの書類]という部分に楽曲をドラッグ&ドロップすれば転送が行なわれる。多くのファイルをまとめて転送する場合は、iTunes経由のほうが簡単だ。また、Dropbox経由では楽曲の削除が行なえなかったが、iTunes経由では簡単に削除できる。
iAudioGateのプレーヤー画面を開くと、[iPod]と[Hi-Res]という項目が表示される。iPodはiPhoneの[ミュージック]の楽曲を再生するもので、ハイレゾファイルの再生は[Hi-Res]から行なう。アルバムやアーティスト検索にも対応している。
再生画面はシンプルで、丸枠のアルバムイメージの下にタイトルやアーティスト名、アルバム名などを表示。DSF(STEREO)/2.8MHz/1bitなどのファイル情報も確認できる。再生/停止、早送り/戻しなどの操作が可能となっている。
DSD 2.8MHzの楽曲を転送してみたが、iPhone 5sにヘッドフォンを直接接続し、問題なく再生できた。ただし、この場合は、44.1kHz、もしくは48kHzへのダウンコンバート出力となる。
DSDダイレクト出力は、ラトックのDSD対応ポータブルアンプ「REX-KEB03」に接続して試した。REX-KEB03に接続し、iAudioGateの設定マークから、サンプリング周波数を選択すると、DoP再生時のために[iOSデバイスのサイレントモード、機内モードに切替]を促す表示が行なわれる。機内モードに切り替えて、サンプリング周波数[自動]を選択したところ、REX-KEB03でDSD出力された。
なお、REX-KEB03が11.2MHz非対応のため、ダイレクト出力の検証はできていないが、11.2MHz楽曲をiAudioGateに転送したところ、きちんと11.2MHzファイルとして認識されていた。