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ラックスマン、銘機「MB-300」をモチーフにした管球ステレオパワーアンプ「MQ-300」
(2015/9/18 11:35)
ラックスマンは、直熱三極管「TA-300B」を搭載したステレオパワーアンプ「MQ-300」を10月下旬に発売する。価格は160万円。カラーはシルバーヘアライン。
1984年に発売された真空管モノラルパワーアンプ「MB-300」(当時ペア110万円)の外観デザインや基本的な回路構成をモチーフにしながら、現代の最新パーツを投入。設計も新たに行なったモデル。出力管には、高槻電器工業製のTA-300Bを使っている。
回路は、6SN7GTBのパラレル接続2段による電圧増幅ブロックと、ラックスマン・オリジナルのオイルコンデンサで結合された300Bシングルのパワーブロックを採用。全体を無帰還とすることで、「数値上の大出力やハイファイ性能よりも300Bの特質を生かした、ナチュラルで音楽性にあふれる音調を実現した」という。出力は8W×2ch(4/8/16Ω)。
電圧増幅段の6SN7GTBとTA-300Bには、ハムの発生を抑えるヒーター直流点火方式を採用。整流管には、内部インピーダンスが低くレギュレーション性能の高い傍熱管「5AR4」を使っている。
カソード抵抗には、伝送信号に有害な誘導成分を発生しない、米デールの無誘導メタルクラッド抵抗を採用。最大出力時にも全帯域で均一なエネルギーバランスを実現するために、大型のオリエントカットコアを採用した大容量出力トランスを搭載している。
チョークコイルには、低磁心損失・低磁歪の特徴を持つファインメットコア材を採用。電源トランスの2次側巻線を含む整流管、チョークコイル、ブロックコンデンサを左右完全独立とすることで、チャンネル干渉を抑えている。
デザインはMB-300をモチーフに、トランスケースや銘板、ピアノ塗装仕上げのウォールナット木枠など、細部にこだわった仕上げ。1.6mm厚の鋼鉄製シャーシと2mm厚の底板、12mm厚のアルミ押出材トップパネルを組み合わせ、シャーシの剛性を高めている。脚部はグラデーション鋳鉄製レッグ。
入力端子はRCA×1系統で、銅の導電率と真鍮の硬度を併せ持つというカッパーアロイ製。スピーカーターミナルは、スピーカーのインピーダンスに合わせて4、8、16Ωそれぞれに大型したたんしを備えている。ACインレットには、非磁性ニッケル処理と金メッキを採用。電源ケーブルは、ノンツイスト構造の3.5mm2高純度OFC線と金メッキ仕上げのプラグを採用したJPA-15000を同梱する。
消費電力は160W。外形寸法は460×340×237mm(幅×奥行き×高さ)、重量は29kg。