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ドライバ2基で約9,800円の「Twin」など、Fischer Audioイヤフォン「OMEGA」3製品

 桜木電子は、ロシア・Fischer Audio(フィッシャーオーディオ)のイヤフォン「OMEGA」シリーズ3モデルを12月18日に発売する。いずれもダイナミック型ドライバを搭載し、価格はオープンプライス。店頭予想価格(税込)は、ドライバ2基の「Omega Twin」が9,800円前後、9mm径ドライバの「Omega Spark」が7,400円前後、7mm径の「Omega Ace」が6,200円前後。

デュアルドライバの「Omega Twin」

 OMEGAシリーズ以外の新製品として、既存モデル「Consonance」から筐体を小型化した「Consonance Mini」も同じく12月18日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8,800円前後(税込)。

 いずれの製品も、12月19日~20日に東京・ベルサール秋葉原で行なわれる「ポタフェス 2015」に出展される予定。

7mm径ドライバの「Omega Spark」
9mm径ドライバの「Omega Ace」
筐体を小型化した「Consonance Mini」

OMEGAシリーズ3モデル

 ダイナミック型ユニットを搭載し、小型/軽量なハウジングを採用したカナル型(耳栓型)イヤフォン。ケーブルを耳に掛けて装着し、耳掛け部分にはメモリーワイヤーを採用し、装着性を高めている。ケーブルは、耐久性の高いポリウレタンエラストマー(TPU)を使用し、iOS機器向けのリモコンマイクも備える。

Omega Twin
Omega Sparkの装着例

 上位モデルの「Twin」は、9mm径と7mm径の2ドライバを搭載し、「豊かな低音とキレの良い中高域の両方を備えた迫力のあるサウンド」を特徴とするモデル。ハウジングは半透明のブラックで、内部が見えるデザインとなっている。

 「Spark」は、バランス重視のチューニングを行なったというモデルで、7mm径ドライバを搭載。「クリアで明瞭な高音、抜けの良い中低音」を特徴としており、サイズの小さな筐体で、女性や若年層にも適しているという。本体デザインは、半透明のレッドとブラックを組み合わせている。

 3製品の中で最も低価格な「Ace」は、中低域重視のチューニングを採用。ドライバは9mm径で、「温かな音色でキレのあるベースレスポンス」としている。

Omega Spark
Omega Ace
Twinの内部構造
Sparkの内部構造
Aceの内部構造

 再生周波数帯域は、いずれも20Hz~22kHz、感度はTwinとSparkが95dB、Aceが88dB。インピーダンスはTwinが10Ωで、Spark/Aceが16Ω。最大入力は3モデルとも50mW。ケーブル長は1.2mで、プラグは4極ステレオミニ。イヤーピースはシリコンのS/M/Lサイズとダブルフランジ、低反発タイプを同梱。ケーブルクリップやキャリングケースも付属する。

Twinの周波数特性
Sparkの周波数特性
Aceの周波数特性
Twinの付属品
Sparkの付属品
Aceの付属品

小型筐体になったConsonance Mini

 既存モデルのConsonanceと同じ音質を持ちながら小さめの筐体を採用したというモデル。ドライバはダイナミック型で6mm径。「ハイエンドポータブル機器だけでなく、最新のスマートフォンの音色も最大限に引き出せる」としている。

Consonance Mini

 再生周波数帯域は18Hz~22kHz、感度は104dB、インピーダンスは32Ω。最大入力は60mW。ケーブルには1ボタンのiOS機器向けリモコンマイクを備える。ケーブル長は1.25m。プラグは4極ステレオミニ。

OMEGAシリーズ3機種を聴き比べた

 新シリーズとして登場した「OMEGA」の3機種を試聴した。中低域重視の「Ace」は、ダフト・パンク「Get Lucky feat.Pharrell Williams」を聴くと特徴が分かりやすく、ボーカルとエレクトロ・サウンドが分厚く重なり、一体となったビート感が心地良い。低域は豊かだがスピード感があって、モタつく印象は無い。

 中間モデルの「Spark」ではイメージが大きく変わり、同じ曲でもボーカルなど中域のクリアさが際立つ。女性ボーカルを味わいたいときにちょうど良く、ダイアナ・クラール「Desperado」は、先ほどのAceで聴いた時よりも、ハスキーな歌声の適度な“渇き”が丁寧に描かれ、演奏とのコントラストがより明確になった。

 デュアルドライバの「Twin」は最初に試したAceに近い傾向だが、中低域に厚みがさらに加わる一方でボーカル部分の伸びも損なわず、トータルで立体感が増す。ただ、アコースティックな楽曲を味わいたい場合は、Sparkの方が好みという人もいるかもしれない。

 3モデルに共通するのは耳掛け型の装着スタイルで、コンパクトで耳に収まりやすく軽量なボディのため、メモリーワイヤーで固定すると体を動かしてもズレたりする心配はほとんど無かった。同じシリーズながら3製品とも音質が大きく異なるため、聴き比べて好みのモデルを探すのも楽しいだろう。

左から、Twin、Spark、Ace

(中林暁)