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アイ・オー、スマホ/PCでテレビ視聴するネットワーク専用チューナ。2ch全録も

 アイ・オー・データ機器は、スマホやタブレット/PCでテレビを観られるネットワーク対応チューナ「テレキング」(GV-NTX2)を2月下旬に発売する。価格は27,400円。

テレキング(GV-NTX2)

 地上/BS/110度CSデジタルのダブルチューナを内蔵した製品で、HDMI出力を搭載せずEthernetからホームネットワークに接続。Wi-Fiルーターなどを介して接続したスマホ/タブレット/Windows(Modern UI)から視聴できる。録画にも対応し、HDDは内蔵しないが別売USB HDDやNASへ録画して、スマホなどからリモート視聴できる。HDMI搭載のスティック型PCなどを使えば、PC用アプリで再生し、HDMIを使ってテレビに表示することも可能。

USB HDD/NASに録画できるネットワーク視聴専用チューナ。新アプリで2ch全録も

 同社は'15年8月に3チューナ/HDMI搭載の「REC-ON」(HVTR-BCTX3)を発売している。同製品からHDMI出力を省いてチューナ数を2基とし、視聴や全ての操作/設定をスマホやPCで行なうようにしたのがテレキング。それ以外の視聴や録画に関する基本機能は、REC-ONから継承している。

 録画先は、別売USB HDDまたはNASに対応。USB 3.0接続にも対応し、最大6TBまでの外付けHDDが利用可能。フルHDの場合、最大12倍の録画モードを備えている。NASへのダイレクト録画も行なえ、スカパー! プレミアムサービスの番組を、対応チューナ/テレビから直接対応NAS(リモート再生対応機種)へ録画できる。USB HDDとNASの間でのDTCP-IPダビング/ムーブも可能。

スマホ/タブレット/PCで視聴するネットワーク専用のチューナ
HDMI出力を省き、ネットワーク視聴専用とした

 HDMIを省き、設定を全てアプリで行なうようにしたため、従来の視聴アプリ「テレプレ」に加えて、新たに録画操作などを行なうアプリ「テレリモ」も17日より無償提供。EPGからの録画や、録画予約、録画/予約リストが行なえ、放送のライブ視聴や録画番組の再生を行なう場合はシームレスに視聴アプリのテレプレへ遷移する。

 テレリモは、「放送中の番組リスト」、「録画リスト」、「番組表」ボタンだけで構成したシンプルなメニューを採用。番組表は親指でタップしやすいように配置した。テレリモ/テレプレの対応OSはiOS 7.0.4~7.1.2/8.0~8.4.1/9.2と、Android 4.1~4.4.4/5.0~5.1/6.0、Windows 8.1/10。

PC用テレリモアプリの番組表表示(テレビにHDMIスティックPCで出力)

 キーワードやジャンルなどを登録すると該当番組を自動録画する「おまかせ録画」に対応するほか、新機能として、最大2つのチャンネルを録画し続ける全録機能「おまかせ一括録画」も搭載した。録画時間を1~23時間の範囲で設定できる。ただし、チャンネルごとに個別の録画時間帯を設定することはできない。また、18時間以上設定する場合はGガイドの番組情報を取得できない場合がある。おまかせ一括録画利用時は、接続したHDDの残量が一定の割合を切った時に、自動で古い録画分から上書きして消すように設定することも可能。

キーワードでのおまかせ録画画面

 なお、前述した既存チューナ「REC-ON」も、アップデートによりテレリモアプリに対応し、全録機能も利用可能になる。

 そのほか、録画時に映像/音声の切り替わりを検知して自動でチャプタを生成する「おまかせチャプター」にも対応。スマホやPCでの再生時には、30秒送り/10秒戻しの操作も行なえる。

テレキングの主な特徴

宅外リモート再生や番組持ち出し視聴

 宅外への配信にも対応。2基のチューナを搭載しているため、宅内ではリアルタイム番組を2台、録画番組を3台までの機器に同時配信可能。宅外向けの場合は、リアルタイム番組、録画番組いずれも同時利用は1台に限られる。リアルタイム/録画番組の同時利用の場合は、録画番組が優先される。なお、宅外視聴できるのはUSB HDD内の番組のみで、NASからは非対応。

 ネットワーク配信のほか、スマホなどへダビングする持ち出し視聴にも対応し、通信環境が悪い場所でも視聴可能となる。持ち出しの画質はMR1~6(3~28倍)から選択でき、解像度は、3~17倍モード時は1,280×720ドット、28倍モード時は640×360ドット。

 スマホなどから視聴する場合、前述のテレプレだけでなく、アイ・オーも加盟するDLPA(デジタルライフ推進協会)が策定した「DLPAリモートアクセスガイドライン 2.0」に対応した他社のアプリも利用可能。富士通のスマホARROWS NX F-02G/F-04Gなどにプリインストールされた「DiXiM Player」や、NECのPC・LAVIE Hybrid ZEROシリーズの「SmartVision/Player」、デジオンの「DiXiM Play SE」(iOS/Android/Windows版)からも視聴できる。

DLPA 2.0準拠の他社製リモート視聴アプリでも再生できる

 アイ・オーのPC用テレビチューナ「GV-MVPシリーズ」のmAgicTVで録画した番組を、DTCP-IPダビングしてテレキングで再生することも可能。DTCP-IPダビングした番組は、宅内/宅外から視聴できる。

 アンテナ端子は地デジ×1とBS/110度CSデジタル×1を備え、他のテレビなどへのアンテナのスルー出力も可能。消費電力は約10Wで、BSアンテナ給電/USB給電時は24W。電源部は本体に内蔵する。

 本体のフロントデザインは、同社製AV用HDD「AVHDシリーズ」のコンセプトを踏襲。底面積がAVHDシリーズと同じため、重ね置きもできる(2段重ねまで)。USBやmini B-CASスロットなどの端子は全て背面に配置。外形寸法は約215×185×43.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約845g。

(中林暁)