ミニレビュー
パチンコなら“ソニー”、スロットは“ボーズ”。ギャンブラー流ノイキャンイヤフォンの選び方
2025年8月4日 08:00
最強格のノイズキャンセルイヤフォンと言えば、パッと思い浮かぶのがソニーの「WF-1000XM5」とボーズの「QuietComfort Ultra Earbuds 第2世代」。この2機種を実際に使ってみると、ノイズキャンセルの特性が意外と違う。
どちらがより強力か、という話とは少し違って、それぞれ得手不得手があるような感じだ。そんな中、自分なりにこの2機種のノイキャンについて結論が出てきた。それが「パチンコならソニー、スロットならボーズ」だ。
いきなり何の話かと思われるかもしれないが、私はパチンコやスロットが大好きで、毎週のように通っており、そこではノイズキャンセリングイヤフォンが手放せない相棒になっているのだ。
馴染みの無い人にとってはパチンコ店というとただ騒がしい場所という印象があるかもしれない。しかし同じように思われるパチンコとスロットでも出ている音の傾向が結構違い、イヤフォンによってノイズキャンセル効果にも違いが出るのだ。
それらに合ったイヤフォンを選べば快適に遊べる。そしてそんなパチンコ店に足繁く通う私も、ノイキャンの性能ありきで最強格と名高いこの2機種を購入した。もちろんこちらも最強格といわれるAppleのAirPods Proも検討したが、予算の関係で今回は諦めた。もし機会があればAirPods Proのノイキャンも試したいところだ。
実はパチンコ店ではNCイヤフォンが人気
パチンコ店に行くと多種多様なギャンブラーが皆イヤフォンを装着している。玉がジャラジャラ出る音や、大音量のBGM、店員のマイク案内もかなりボリューム大きかったりと、現在のパチンコ店はノイズキャンセルイヤフォンがほぼ必須といっても過言では無い。
では、最強格の2機種の特徴と機能に独断と偏見も交えて比較していこう。
おさらいすると、「WF-1000XM5」は2023年に発売されたソニーのフラッグシップ「1000X」シリーズの完全ワイヤレス。そして、「QuietComfort Ultra Earbuds 第2世代」は8月7日に発売されるボーズの最新フラッグシップ完全ワイヤレスだ。どちらも業界最高レベルを謳うノイズキャンセリング性能を備えているのが特徴だ。
そして、QC Ultra Earbudsは今まで第1世代を使ってきたのだが、今回発売の一足先にこの第2世代をお借りして実際に比較してみた。
パチンコ玉がぶつかる音まで満遍なく防ぐ「WF-1000XM5」
パチンコは、「キュインキュイン」という大当たり音や、「ポキューン」いう先バレ音など、比較的高音の要素が多い。それが自分の台だけでなく、周囲からもこのような高音がけたたましく連続的に鳴り響いているような環境だ。
このような環境で活躍するのが、WF-1000XM5。高域から低域まで満遍なくノイキャンが働くので、耳がキーンとするような音を効果的に抑えてくれる。
一方でQC Ultra Earbudsは、こういった高域のカットは苦手なようで、多少抑えられているものの、「貫通していきているな」と感じることが多い。とくに気になるのが、パチンコ玉同士がぶつかったときの金属音だ。
これに関しては非常に大きく、50玉に1個ぐらいの割合で「ぱちん!」というけたたましい音が衝撃的に貫通するため、思わず仰け反ってしまう。WF-1000XM5の場合はこの金属音もしっかりカバーしてくれるため「パチンコはソニー」という結論に至ったわけだ。
中低域のやかましい音を全カットする「QuietComfort Ultra Earbuds 第2世代」
一方でスロットは、パチンコと比べるとスピーカーが近い位置にあるので、音が比較的大きく感じる。しかし、パチンコのような衝撃音に近いような高音は響き渡らないような環境だ。ここではやはり、現行最強格とも言われるQC Ultra Earbudsが本領発揮する。
低音・中音・高音のカット度合いを私の感覚で数字にしてみると、
・QC Ultra Earbuds:低音10・中音10・高音5
・WF-1000XM5:低音8・中音8・高音8
というような感じ。満遍なく音を抑えてくれるWF-1000XM5に対して、高音さえ出ない環境であれば、QC Ultra Earbudsの方がさらにもう1段階音を抑えてくるような感覚で、長時間の遊戯にも耐えることができる。
装着感はWF-1000XM5の方が好き、それ以外の性能面はほぼ互角?
装着感の面では、個人的には筐体が小さいWF-1000XM5の方が好みだ。ポリウレタンフォーム素材のイヤーピースが合っているのか、耳の中の湿度を抑えてくれているのも気に入っており、寝ホンとしても使っている。寝返りを打った際の違和感や異物感も比較的少ない。
一方でデフォルトの音作りの違いなどはあれど、iPhoneでの使用に加えてアプリでEQを使っている私からすると、音質面は甲乙付けがたい。QC Ultra Earbudsは第1世代から使っているが、実際どちらかに偏ることなく、シチュエーションに合わせてこの2機種を使い分けながら今に至っているし、どちらか片方を選べと言われると、パチンコもスロットも両方やる私にとっては非常に悩ましい。
ちなみに、今はやりの環境音やASMRなども聴くのだが、WF-1000XM5は全体を通して透き通った音色がマッチしており、特に雨音などは自然に近く聞こえる。
一方でQC Ultra Earbudsは、クラシックなどの音楽の低・高音を強く再現しているところが好みで、「音楽への没入感」というものをより実感できる。
そんなノイキャン最強の2機種だが、同じくパチンコスロットを趣味としている人や、ノイキャンの性能に主軸をおいている人のイヤフォン選びの参考になれば幸いだ。