レビュー

推し活全開!! 「全自動ディーガ」で極めるアイドル録画ライフ

上が4Kチューナー内蔵のパナソニック全自動ディーガ「DMR-4X403」。下が現在愛用中の全自動ディーガ「DMR-UX4050」

推し活にどっぷりハマり中だ。上の子どもが成人し、下の子も高校生になったというのに、男性アイドルグループに夢中になっている。他人がどう思おうと気にせず、仕事や家事、育児のストレスを推しが癒してくれることに、ただただ感謝している。推しがテレビに出演すれば漏れなくチェックし、コンサートが当たれば地方でも迷わず遠征するほどだ。

日々の楽しみは、推しが出演するテレビ番組やBlu-rayを見ること。その中でも、毎日のルーティンとなっているのが、全自動ディーガで録画した番組の中から推しの出演番組をチェックすることだ。すぐに推しの姿を楽しめるように設定しているので、とても快適だ。我が家では2018年春モデルの全自動ディーガ「DMR-UX4050」を愛用しているが、最新モデルではUIが大幅に改善されていると聞き、4Kチューナー内蔵のディーガ「DMR-4X403」を試用してみた。

「全録」は、各チャンネルを全部録画しっぱなし。漏れがないから安心

推しのアイドルやアーティストが歌番組に出演する場合は、事前にチェックして予約しておけばいいが、情報番組では事前に出演を把握できず、見逃してしまうことも多い。特にCD発売前や主演映画、ドラマの放送が始まる前は、怒涛のニュース番組出演が続くため、「番組を録り忘れた」と悔やむ場面も少なくない。そんなオタクにとって痛恨のミスを減らしてくれるのが、全録レコーダーだ。

テレビ番組を丸ごと録画できる全録タイプなら、知らない番組への出演も後から遡ってチェック可能だし、気に入った内容はそのまま保存して残しておくこともできる。

私がディーガを選んだ理由は、その使いやすさとシンプルな操作性だ。正直、こういった機械は苦手だったが、以前使用していた別メーカーのレコーダーからディーガに替えたことで、使いこなせるようになった。もう6年以上前になるが、その簡単さと快適さに感動したことを覚えている。

ディーガ本体はラインナップが豊富なので、録画したい内容や「推し」によって最適なモデルを選べるのも魅力だ。私は主にSnow ManとM!LK、娘はA.B.C-Zやハロプロ全般などの日本の女子アイドル、夫はアニメや映画、情報番組を録画している。録画するのは主に民放で放送される歌番組やバラエティ番組、情報番組が中心で、これらは絶対に録り逃したくない。その前提をもとにモデルを選んだ。

まず、ディーガを選ぶ際に重要なのが「チューナー」の数だ。チューナー数によって同時に録画できる番組数が決まる。例えば、チューナーが2つなら2番組、3つなら3番組を同時に録画可能だ。同じ時間帯に複数の番組を録画したい場合、チューナー数の多いモデルを選ぶ必要がある。なお、チューナー数は後から増やせないため、慎重に検討したいポイントだ。

我が家では7チューナー搭載モデルでちょうどよい。4K番組はまだ頻繁に視聴していないが、最近4K対応テレビに買い替えたこともあり、大河ドラマなどを4Kで録画したいと思い、4Kチューナー内蔵タイプの「DMR-4X403」を選んだ。このモデルは容量が4TBで、7チューナー(4K×2、2K×5)を搭載、最大7番組の同時録画に対応している。

また、ディーガは奥行きが短く、ラックに収まりやすい点も魅力だ。我が家で現在使っている「DMR-UX4050」と試用中の「DMR-4X403」のサイズはほぼ同じで、どちらも設置が簡単だ。

光学ドライブはBlu-rayとUltra HD Blu-rayに対応しており、映像の美しさを存分に楽しめる。

取扱説明書はほぼ接続に関する内容。最初はビックリしたが、使い方については使っていくうちにわかる
多機能たなため、リモコンはボタンが多い
横幅はあるが、奥行きはコンパクト

最初にB-CASカードを入れ、取扱説明書通りにテレビと接続する。パナソニックは、裏側を見ると接続端子の部分に「かべ(アンテナ)とつなぐ<入力>」「テレビとつなぐ<出力>」など、初心者にもわかりやすい表示となっている。

ただし、HDMIケーブルやBS・CS対応アンテナケーブルは別途準備しておく必要がある。これらを用意すれば、迷うことなく接続を完了させることができる。

裏側は左側がAC入力、HDMI出力など
裏側の右側は地上デジタルやBS・110度CS-IFなどの端子が並ぶ。似ているため、迷わないような表示の工夫がある
B-CASカードを入れておく

設定は質問に答え、あとはおまかせだ。全自動録画の設定では、推しがよく出る番組は上位4チャンネルを選択。「追加チャンネル」は録画後、保存されている期間が短くなる。あとの1チューナーは予約用として使われる。

全自動録画の設定は、推しがよくでている番組から推測して上位4チャンネルを決めた

ホーム画面はネット動画配信サービスのようなデザインに変わっていた。左側にはユーザー選択、検索、ホーム、全自動録画一覧、録画一覧のアイコンが並び、画面右上は番組内容がわかりやすい大きなプレビュー画面になっている。

ホーム画面はこんな感じで表示される。旧タイプとは全然違うので驚いた

推しのグループ名や名前を「お気に入り」に登録しておけば、推しにすぐ会える

家族で1台を共用する際は、プロフィールを分けて登録しておくと便利だ。プロフィールごとにホーム画面を切り替えられる。最大6人まで対応でき、最近の再生、検索履歴など、プロフィールごとにホーム画面を自分用にカスタマイズできる。

もし、推しが家族でかぶっていたとしても、プロフィールは分けておいたほうがよい。前に使っていた家族が途中まで再生をしているのに気が付かず、番組の途中から再生してしまうといったネタバレ事故も防げるからだ。

推しが若干かぶっている私と娘は、一緒でもかまわないのだが、あえてネタバレ事故を防ぐためにプロフィールを分けている。

家族がいる場合は、プロフィールを分けておくと便利
表示項目もカスタマイズ可能だ
プロフィールごとに好きなジャンルを聞かれるので、正直に答える

そして大事なのは、推しの番組を録り逃さないようにするために行なう「お気に入り」登録だ。ここで推しの名前を登録しておけば、自動的に推しが出ている番組がまとめられる。

私はここでは推しであるSnow Man、M!LKを登録している。登録するときは、正確に「Snow(半角スペース)Man」と入れる。また、M!LKは「!」を使っており、「i」でも「I」でもない。これも記号から選んで正確に入れておく。試しにM!LKとMILKの両方で登録してみたが、不正確なほうは録画されていないことがあった。

「さの」と入れるだけで推しの佐野勇斗が表示された

ただ、例外もある。娘の推しであるA.B.C-Zは、正確な表記はA.B.C-Zだが、ABC-Zと番組情報に登録されていることがあり、正式名称の方で録画できていないことがあった。こういったグループの場合は、両方で登録するようにした。最近は特にグループ名も複雑になっているので、心配であれば複数のパターンで登録したほうが安心だ。

さらにグループの中に個人の推しがいる場合は、個人の名前も入れておくと漏れが減る。推しであるM!LKの佐野勇斗は注目の若手俳優で、最近では朝ドラにも出演している。ただ、番組情報には佐野勇斗(M!LK)としてではなく、佐野勇斗だけで登録されていることが多い。実際にM!LKのほうでは録画されていなかったので、グループ内でも個人的に推しがいる場合は追加登録しておいたほうがよい。

「佐野勇斗」で出演中のドラマが登録されているが、所属しているグループ名のM!LKでは録画されていない

もう一つ、よく使っている便利機能がある。リモコンの▼ボタンを押すと、画面下に「早見再生」「字幕」「音声」「シーン一覧」が表示される。さらにプレビュー画像のサムネイルもずらっと表示されており、このサムネイルから直感的に探すことが可能だ。ただ、それよりも推しを早く探すためによく使っているのは「シーン一覧」だ。

歌番組などでは特番で6時間なんてこともあり、推しを探すのに一苦労。早く見つけたいのなら、「シーン一覧」を見れば、すぐに探せる。細かく時間と内容が書かれており、グループ名や推しの名前までわかるからだ。

シーン一覧を見ると、時間と内容が表示される。細かく出演者まで表示されているので、推しがどこで出ているのか、わかりやすい。長時間番組の場合は、SNSの情報と照らし合わせてここで探す

ただし、お気に入り登録をしていても、録り逃すことがある。それは、朝の情報番組などの芸能ニュースの1コーナーだ。名前やグループ名が登録されていないため、引っかからないことが多い。その場合は、SNSなどを見ればファンの間で情報共有が行なわれており、だいたいの時間がわかるので、録り溜めてある「全自動録画一覧」から目的の番組を探し出せる。もし後から気付いたとしても、すべて録画してあるので、慌てずに済むのだ。

ドラマや映画は4Kで見ると大迫力

4K放送も楽しめるので、じっくり腰を据えて見る番組は4K放送から録画をしている。最近では楽しみにしている大河ドラマ。今話題の横浜流星が主役ということもあり、期待大だ。

「せっかくなら家族が寝静まった夜中にドラマにどっぷり浸かりたい」という思いもあり、4K放送で保存している。番組表をBSプレミアム4Kに切り替え、4Kで保存しておく。解像度が上がり、音質も向上するので大満足。ただ、4K放送はそのまま録画するとHDDの容量を使うので、注意が必要だ。

4K放送の番組表。地上デジタル番組表とは内容が異なる

バラエティ番組では、4Kと2Kの違いをそれほど大きく感じることはなかった。録画する場合は、特別なドラマや映画を4K放送で保存しておく方が適しているだろう。

録画した番組は、編集してからBlu-rayに焼いて保存しておく

容量は4TBで、外付けのUSB-HDDを接続することで容量を拡張でき、最大8TBまでのHDDが接続可能だ。予約録画番組や全録からワンタッチ保存した番組は「録画一覧」に保存され、そのままHDD内に残すことができる。しかし、放置すると録画一覧が一杯になり、新たに予約録画やワンタッチ保存ができなくなるため注意が必要だ。HDDの容量には限りがあるため、我が家では、推しが出演した番組は毎回Blu-rayに保存し、HDDからは消している。

保存しておいた番組。残したい番組は予約録画・ワンタッチ保存をしておく

保存する前に録画内容を整理しておく。特に歌番組など数時間にわたるものでは、推しの出演部分だけを切り取ることで容量を節約できる。動画の編集は簡単で、リモコンを使って迷わずできた。

「部分消去」で簡単に不要な部分を消去できる

「部分消去」を選べば、編集画面に変わる。切り取り部分の「開始」と「終了」を指定し、「消去開始」を選ぶ。複数箇所を切り取れるので、推しが番組内で複数回登場しても、その部分はすべて残して編集できる。複数残した後は、自動的にひとつのファイルにまとまるのも嬉しい。先日の歌番組では6時間番組だったが、トーク部分も含めて8分にまとめることができた。あとは、Blu-rayディスクを購入し、保存するだけ。

指定は簡単。画面を見ながら好きなところでストップするだけ
「実行」を押すと消去される
Amazonで購入したBD-R。以前は本体と合わせてパナソニック製を購入していたが、現在は販売されていないので残念。今は特に決めていない
本体にセットする
「かんたんダビング」で保存できる
ダビング中。容量によってダビング時間は大幅に変わる

数年前に保存していたBlu-rayをたまに見ることがあるが、そのたびに懐かしさや推しの成長を感じて感動することが多い。華やかに歌って踊るシーンだけでなく、情報番組で少し話しただけのシーンが心に残っていて、何度も繰り返し見ることもある。「今さら円盤で……」と思うかもしれないが、過去のテレビ番組を見返すには、ちょうどいい方法で気に入っている。

アイドルの推し活中なら、全自動ディーガがあると後悔なし!

アプリ「どこでもディーガ」があれば、外出先からでも録画した番組を楽しむことができる。出張先ではタブレットを使って家のディーガにアクセスし、いち早く推しが出演する番組をチェックできるのも嬉しいポイントだ。

夫はアニメや情報番組の視聴でディーガに頼りきり。娘もアイドル全般が好きなため、我が家ではディーガが欠かせない存在となっている。まだ現役のディーガを使い続けるつもりだが、万が一壊れてしまった場合でも、またディーガを購入する予定だ。今回使ったDMR-4X403は、公式通販サイトでの価格は148,500円と決して安くはないが、推し活で使っているCDやBlu-ray、遠征などと同等の経費と考えているので、決して高い金額ではないと個人的には思う。長く使え、これほど幸せを感じられるのであれば、むしろ価値がある買い物だと言えるかもしれない。

操作も簡単で、機械の操作が苦手な方でも安心して使える。推し活をしている方は、より楽しい推し活のために試してみてはいかがだろうか。

石井 和美

家電プロレビュアー。白物家電や日用品のお役立ちグッズなどを中心に製品レビューを得意とする。テストスペースとして守谷市に一戸建てタイプの「家電ラボ」開設し、冷蔵庫や洗濯機など、大型家電のレビューも行なっている。レビュー歴10年以上。

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