プレイバック2022

NISMO購入で貯金丸裸! それでも経済回した'22年の善司史 by 西川善司


新RADEONの発表会はラスベガスで行なわれた。その発表会終了後の夕食会でSteamdeckを初めて触る西川善司

2022年もコロナ禍を駆け抜けた一年ではあったが、アメリカの半導体業界は、新製品の実地イベント開催を行なうようになっている。筆者の場合はまだ数は少なく、わずか数回だったが、約2年ぶりにアメリカの地を踏んだ。

2023年は、すくなくともアメリカの実地イベントの開催は復活していく動向を実感できているので、今から楽しみである。ただ、昨今の円安問題の影響もあって自腹での海外出張は金銭的にきつい。メーカーからの招待枠も「狭き門」になっていくと思うので「絶対的な回数」の増加は増えそうな予感はしていない。

2022年の西川善司のブルーレイ購入遍歴

さて、最初は、毎年恒例の「西川善司、2022年はブルーレイを何枚買ったか」の話題から行くこととしよう。

2022年に購入したブルーレイタイトルは36本。洋画がほぼ全てで、いわゆる日本のアニメ作品は3本のみ。

近年、劇場公開作品においても「マーベル作品が多くない?」という感想を持つ人が多いと思うが、筆者が2022年購入した36作品のうち4タイトルがマーベルものだった。

  • ソー:ラブ&サンダー 4K UHD MovieNEX
  • ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ 4K ULTRA HD & ブルーレイセット
  • ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 4K UHD MovieNEX
  • スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 4K ULTRA HD & ブルーレイセット

1年以内に4作品も、同じ世界観の劇場作品がリリースされるのは凄いことだ。2023年もこのペースでマーベル作品はリリースされていくのだろうか。

2023年に購入した3Dブルーレイは、前出の『ソー:ラブ&サンダー』と『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』ともう一つ、『トップガン』の3D&2Dブルーレイセットだった。これは、夏公開の『トップガン マーヴェリック』を見るにあたって復習を兼ねて購入したもの(笑)。最初は、廉価版か、中古品でも買おうと思っていたのだが、オリジナル『トップガン』の3D版があることに気が付いた筆者は、思わず新品を購入してしまったという次第。

今年購入した3タイトル。左から『ソー:ラブ&サンダー』『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』『トップガン』

いずれにせよ、昨年と同じく、3Dブルーレイはマーベルものしかなくなってしまった。

購入した36作品のほとんどが、2022年発売の新作4Kブルーレイだったが、“通常の新作ブルーレイ”も、数タイトル購入している。

  • スペース・プレイヤーズ (※発売自体は2021年12月だが2022年1月に購入)
  • アイス・ロード

個人的には楽しみにしていた新作映画だったのだが、蓋を開けたら日本では4K版を発売してくれなかったのが上記2タイトル。両方とも、どちらかといえば“オバカ映画”(褒め言葉)な作品なので、その判断に文句は付けづらいところはあるが、個人的には残念であった。ちなみに、この2作品とも「ちゃんと面白かった」とだけ言っておく(笑)。

左から『スペース・プレイヤーズ』『アイス・ロード』

西川善司が2022年に購入したもの

これまた例年恒例の「2022年に西川善司は何を買ったのか」シリーズに行ってみよう。

昨年のこの企画でも述べたように、筆者は、車を買ってしまったので、貯金はすっからかん。ということで、2022年は大型の買い物は少なめだった。

筆者が購入した日産の「GT-R nismo Special Edition」は2021年5月契約、2022年1月に納車となった。このモデル、イメージカラーは青みがかったグレーだったが、筆者は珍しい赤を選択した

新しい愛車とのドライブを面白く記録したい、という想いから導入したのはInsta360の360度カメラ「Insta360 ONE RS 1-Inch 360」だ。6K解像度で360度の動画を撮影できるもので、前出の愛車で出掛けて撮影に勤しんでいる。撮影の仕方によっては、まるで、レーシングゲームの三人称視点モードのような映像が撮れるのでかなり楽しい。

この360度動画は、PCならばマウスの動きで視点操作、ホイール操作でズーム操作が可能。スマホならばタッチや手持ちの傾きで視点を動かすことができる。6K映像を8K解像度にアップスケールしてアップロードしているので、4Kないしは8Kテレビで見るとさらに楽しめるかもしれない。


まるでレーシングゲームのような視点でのドライブ撮影が楽しめる360度カメラ。なお、カメラ設置については、2022年5月13日より規制緩和されて改正施行された「道路交通法施行令第22条:自動車の積載制限」に準拠した範囲で行なっている

2020年の本企画では、渓流ルアー釣りに夢中になっていることを報告したが、この360度カメラを釣りに持って行って試してもみた。

胸にマウントした状態で、釣りの様子を撮影したのが下の動画だ。臨場感はあるのだが、このアングルだとGoPro系の方が見やすいかもとおもったり。消える自撮り棒を背中に担いだバックパックあたりに挿して撮影することも考えたのだが、竿を振りまわしているときにぶつけてしまわないか心配になり、今回のような撮影スタイルとした。なにか上手い方法はないものか。


胸元に固定設置しての撮影。上を見ると筆者の顔が見える。まるで一人称視点シューティングゲーム風の視点の釣り動画となった。三人称視点の撮影にもいずれ挑戦したい

年末の大型通販サイトのバーゲンセール時に、4Kモニターが安くなっていたことから2枚、一気に購入した。購入したのは、LGの4Kモニターで32型の「32UN500-W」と27型の「27UL500-W」だ。価格はそれぞれ約4万円と約3万円。4Kモニターも完全に普及期に到達したといったところか。

LGの32型4Kモニター「32UN500-W」
27型4Kモニター「27UL500-W」

筆者は、たくさんの関連資料を画面に表示して原稿執筆を行なうことから、雑多な解像度の7つのモニターを市販のディスプレイ・アームに組み付けた7画面構成の原稿執筆PC環境を長らく使っていた。

今回の新規モニターの導入によって、フルHD程度の画面を撤去したことで、4K解像度×4面、WQHD解像度×2面の合計6画面環境となった。画面枚数は7から6に減ったが、総ピクセル数は1.3倍ほど増加したので、デスクトップ自体はかなり広くなった。

筆者の原稿書き作業マシンのデスクトップのプロパティ。1/2/3/4の4K画面はRADEON RX 6800XTに、そして5/6のWQHD画面はGeForce GTX 750に接続されている
実際の作業PC前風景。今回、4Kに置き換わった二画面は、正面向かって左側の二枚。スマートフォンの超広角レンズで撮影した関係で画面の縦横比がちょっとおかしい点には目をつぶってくださいませ。ちなみに、レンズ歪みの影響で写真ではわかりにくいのだが、中央下のモニターは40型である。正面向かって右側は縦画面として使っている
これは以前の環境。左側のフルHD×3を4K×2とした格好

そうそう。この写真にあるキーボードは、ファミコンのキーボードではなく、東プレのキーボード「REALFORCE R3」だ。2022年に東プレさんと仕事をしたときに、記念に頂いたものだ。

東プレのREALFORCEシリーズは、経年でほとんど劣化しない無接点スイッチ方式を採用し、さらにSHIFTキーなどの小指で押すような辺境キーを低反発にしているプロ仕様のキーボードになる。

筆者は、無線/有線の両接続方式対応「R3HA22」(白モデル)を購入したが、辺境キー群を純正アクセサリの赤色キートップにカスタマイズして、ファミコンっぽいカラーリングのコーディネイトで楽しんでいる。

【開封の儀】東プレの壊れにくい無接点キーボード「REALFORCE R3」のヒミツを解説するとともに、その変荷重モデルを開封していく

西川善司が2023年に欲しいもの

続いて、2023年に可能ならば欲しいと思っているものについて言及していきたい。

現在、主張時の母艦PCとして使っているのは、マウスコンピュータ製のクリエイター向けブランド「DAIV」シリーズの17インチモデルなのだが、CPUにインテルが第7世代Core i7-7700HQ、GPUにGeForce GTX 1070を搭載したものでさすがに古くなってきた。

海外出張時にもトランクにぶち込んで携行し、母艦PCとして使うことが多いため、外装はもうボロボロ。ただ、しっかりと動いているのは立派だ。

さすがに買い換えの時期を迎えているのは理解しているが、母艦PCとして使うことを考えると16~17インチクラスの4K画面を備えたテンキー付きキーボードのデカいノートPCが欲しくなる。当然、このクラスの製品はお高いため、なかなか踏ん切りが付かない。

ずっと、マウスコンピュータ製を使ってきたが、次回はどうするか。

次は「DAIV 6N」(写真)あたりが欲しいところだが、お値段は309,800円から……

映像機器関連では、新しいプロジェクターが欲しいと感じるようになってきた。2017年に、ソニーのレーザー4Kプロジェクターの「VPL-VW745」を購入しているのだが、2022年に仕事でお借りしたビクターの「DLA-V90R」の画質に衝撃を受けてしまい欲しくなってしまったのだ。ただ、かなりお高いので、今のところ“夢”として抱いている感じである。

取材用にメインで使っているカメラもそろそろやばい。愛機は2016年に購入したニコンの一眼デジタルカメラの「D5500」なのだが、手持ちグリップのゴムがボロボロ。電池ボックスの蓋もパカパカだ(笑)。まだ使えてはいるが、同業者達が持ち歩いている最新モデルの画質性能や動画撮影機能などを目の当たりにするといいなあと思ってしまう。

レンズ資産を考えるとニコン製に買い換えということになるのだろうが、既にニコンも主軸製品がミラーレス型のZシリーズに移行しており、レンズ資産の移行も奨励されるため、これまた及び腰になっている。

ニコンのミラーレスカメラ「Z50」

なお、筆者は“プレゼント”も受け付けている。

筆者の預金口座の残高は残り少ないが、愛用のカバンには、ゲーミングノートPC、プロジェクタ、カメラが入るくらいの空きがたっぷりとある。

トライゼット西川善司

大画面映像機器評論家兼テクニカルジャーナリスト。東京工芸大学特別講師。monoAI Technology顧問。大画面マニアで映画マニア。3Dグラフィックスのアーキテクチャや3Dゲームのテクノロジーを常に追い続け、映像機器については技術視点から高画質の秘密を読み解く。近著に「ゲーム制作者になるための3Dグラフィックス技術 改訂3版」(インプレス刊)がある。3D立体視支持者。
Twitter: zenjinishikawa
YouTube: https://www.youtube.com/zenjinishikawa