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1万円以下で“弱点なし”、EarFun最上位イヤフォン「Air Pro 4」の音質とANCが凄い

EarFun Air Pro 4ブラック

独自技術による高性能ANC(アクティブノイズキャンセリング)など、高い機能性を備えるとともに、音質面でも高いクオリティを発揮。それでいて、9,990円と、1万円以下という高いコストパフォーマンスを誇るEarFunのフラッグシップイヤフォン「EarFun Air Pro」がモデルチェンジ、第4世代へと生まれ変わった。

その名も「EarFun Air Pro 4」。特徴はズバリ、最新の機能性を持ち合わせていること。Bluetoothチップに、Qualcommの最新モデル「QCC3091」を採用することで、業界最新のBluetooth5.4をサポートし「Snapdragon Sound」にも対応。コーデックはaptX AdaptiveとLDACに両対応しており、aptX Losslessもフォローする。

aptX AdaptiveやLDAC、aptX Losslessにも対応する

加えて、次世代Bluetoothオーディオ規格であるLE AudioとAuracastにも対応、50msの低遅延ゲームモードも用意されているという、“弱点なし”といいたくなるくらい万全な機能性を持ち合わせている。実際に使ってみよう。

EarFun Air Pro 4のパッケージ

さらに進化したANC

ブラック
シルバーホワイトも用意する

まず、ANCから。実は、好評の独自ANCもさらに進化しており、新バージョンのフィードフォワード+フィートバック方式のハイブリッドアダプティブ式AVC「QuietSmart 3.0」では、最大50dBのノイズ低減を実現したほか、複数のモードを用意。

専用アプリを使い、好評の風切り対応タイプに加えて、AIを活用した2タイプが用意されるなど、状況に応じて全5タイプが使い分けられるようになった。

アプリからANCのモードを切り替えているところ

実際にサンプル機でANC機能を試してみたが、最大効果が発揮される「ディープANCモード」はかなり強力。飛行機の翼近くなど、騒音レベルが相当に高い席でも、そこそこ静かに過ごせそうだ。

元々効果の高いANCであるため、普段使う分には「バランスANCモード」で充分とも感じる。また、最新技術の賜物である「AI適応型ANCモード」は、ANCの効き具合の変化に気がつかないくらい自然で、屋外では大いに役立ってくれそう。ことANC機能に関しては、高級機に勝るきめ細やかな機能性を持ち合わせている。

屋外を歩いている時など、普段使う分には「バランスANCモード」で充分な効果がある

さらに、2つのデバイスの待ち受けができ、自動切り替えしてくれるマルチポイント接続に対応、Google Fast Pairにも対応しているので、Androidスマートフォンと簡単に接続できる。

マルチポイント接続にも対応している

装着検出機能も持ち合わせているので、外せば音楽再生が止まってくれるのも便利だ。

通話用マイクはcVc 8.0ノイズキャンセリング技術に加えて、話し声と周囲のノイズを判別・除去するAIアルゴリズムの搭載により、よりクリアな音声通話を実現している。

そして、気になるバッテリー持続時間は、イヤフォン単体で11時間(ANCオンで7.5時間)、専用ケースからの充電を含めると最大52時間(ANCオンで35時間)使い続けられる。なかでも、イヤフォン単体、ANCオンで7.5時間使い続けられるタフネスさは嬉しいかぎり。どんな場所でも、仕事や勉強などに集中できる静かな環境を実現できることだろう。

ノズル先端の形状に注目

イヤホン本体のデザインは先代「EarFun Air Pro 3」と基本的に変わらず。バー部分が僅かに細く短くなったほか、ノズル先端の金属プレートが変更されている(風車のようなデザインになった)。

バー部分が僅かに細く短くなった

ノズル先端部分のデザイン変更は、音質への配慮と思われる。さらに、イヤーチップも別物となっているなど、音質面でのケアが随所に見られるので、どう変化しているのか、興味が惹かれるところだ。

イヤーピースを外したところ。ノズルの形状に注目。風車のようなデザインになっている

ちなみに、充電ケースは先代同様ワイヤレス給電に対応する。先代に対して僅かに幅広くなったが、元々小型であること、さらに薄くなったことから、持ち運びはし易い。イヤホン本体の収納方法も微妙に変化、取り出しし易くなった。

ワイヤレス給電に対応した充電ケース。薄くなり、より持ち運びしやすくなった
イヤーピースも豊富なサイズを同梱する
装着したところ

大きく進化したサウンド

ドライバーユニットが10mm口径へと変更された「EarFun Air Pro 4」の生み出すサウンドはというと、端的に表現するならば“クオリティー”面で大きく進化している。

EarFunならではの、低域の量感を確保しつつ歯切れのよいサウンドキャラクターは変わらず、全体的に見通しのよいクリアな印象のサウンドにグレードアップしている。おかげで、ヴォーカルの表情が伝わりやすい。

安月名莉子は「君にふれて」と「かたち」で歌い方が随分異なっていることがきちんと感じられる(曲に合わせて歌い方を変えていることを目の前で本人にアカペラ再現してもらったことがある)し、宇多田ヒカルは声がニュートラル、演奏もリアルさを感じる。それでいて、演奏のノリや迫力がしっかり保たれた絶妙な表現を聴かせてくれた。

女性ヴォーカルだけでなく、男性ヴォーカルも悪くない。

米津玄師を聴くと、ちょっとだけハスキーで大人っぽい、落ち着きのある歌声を聴かせてくれた。ちなみに、米津玄師は「M八七」と「KICK BACK」では随分曲調もマスタリングも異なっているが、どちらもそつなく、ノリの良いサウンドを楽しませてくれるのはいい。フルオーケストラのクラシックも聴いてみたが悪くない。この懐の深さは、様々な楽曲を楽しみたい人にとってはありがたいかぎりだ。

中高域だけでなく、低域も確実なクオリティアップを果たしている。具体的には、フォーカス感や解像度感が高まったおかげで、いちだんとノリのよいサウンドへと進化したイメージ。たとえばCreepy Nutsは普段よりもノリよく楽しく、YOASOBIも低域の迫力とヴォーカルの清々しさが見事にマッチしてくれ、普段よりも幾分印象的なサウンドに思えた。

イコライザーも使ってみる

このように、音質的には素の状態でも十分に魅力的な「EarFun Air Pro 4」だが、音色傾向的にはもうひとつ、オススメの機能がある。それは「適応イコライザー」だ。こちら、アプリ内に用意されるイコライザー機能のひとつで、各帯域の音を実際に確認しつつ手動で設定を行なう(音が聞こえなくなるまで下げる)もの。

手動とはいうもののきちんとガイドされるため設定は簡単、それでいて自分にとってベターな帯域バランスを作り上げることができる。実際に試してみたが、デフォルトよりも好みのサウンドに仕上げることができるたちなみに、筆者はミッドロー抑えめの設定となった。設定が簡単なので、皆さんもぜひ活用して欲しい機能だ。

「適応イコライザー」を試す。、筆者はミッドロー抑えめの設定となった

この実力でこの価格、驚きのコストパフォーマンス

シルバーホワイト

このように、「EarFun Air Pro 4」は機能面でも音質面でも充分に満足できる製品に仕上がっている。特にANC機能に関しては、高精度なだけでなく柔軟な設定が用意されているので、大いに活躍してくれるだろう。

サウンドに関しても、音色傾向的にはポップスとの相性がベストだが、他のジャンルも充分に楽しめる懐の深さを持ち合わせている。これで1万円を切る実売価格は驚くばかり。大いにオススメできる製品だ。また、Air Pro 3ユーザーが、Air Pro 4に買い替えても満足度が高いだろう。

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野村ケンジ

ヘッドフォンからホームシアター、カーオーディオまで、幅広いジャンルをフォローするAVライター。オーディオ専門誌からモノ誌、Web情報サイトまで、様々なメディアで執筆を行なうほか、レインボータウンFMの月イチ番組「みケらじ!」にレギュラー出演、YouTube「ノムケンLabチャンネル」を運営するなど、様々なメディアで活躍している。最も得意とするのはヘッドホン&イヤホン系で、年間300モデル以上の製品を10年以上にわたって試聴し続け、常に100製品以上を個人所有している。一方で、仕事場には100インチスクリーンと4Kプロジェクタによる6畳間「ミニマムシアター」を構築し、ステレオ用のプロフェッショナル向けTADとマルチチャンネル用、2系統のスピーカーを無理矢理同居させている。