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デノン、スピーカー“遊ばせない”音も進化したAVアンプ「AVR-X3900H」。上位機パーツ投入でコスパ良し「X2900H」
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- デノン
2026年6月19日 08:00
AVアンプというのは、アンプとしての音質や駆動力も重要だが、映画のサラウンドフォーマットを処理し、部屋の音響環境にマッチした再生をするといった複雑な機能も求められる。だが、当然ながら新モデルを開発する際に投入できるコストは無尽蔵ではないので、どうしても、進化のポイントが“音質か機能か”のどちらかに偏る事が多い。
そのため、AVアンプは昔から「新サラウンドフォーマットへの対応など、機能が大きく進化した年の新製品は、音質面はそれほど進化しない」「機能的な進化トピックが少ない年は、音質が大きく進化する」なんて言われたりもする。
だが、そんなセオリーを破壊するAVアンプが現れた。デノンが6月26日に発売する9.4chの「AVR-X3900H」(279,400円)と、7.2ch「AVR-X2900H」(202,400円)だ。
結論から先に言うと、このAVR-X3900HとAVR-X2900Hは、最新の電流出力型DACを採用し、電源部分のブロックコンデンサーも刷新するなど、従来モデル(AVR-X3800H/X2800H)から音質が大幅に向上している。
それでいて、“スピーカーを遊ばせず、フル活用する”チャンネルエキスパンダーや、チャンネル・レベル・モニタリングといった新機能も追加。さらに、今後のファームウェアアップデートで、ワイヤレススピーカーをサラウンドやサラウンドバックに使えるようになるなど、機能面も大きく進化。“聴きどころ”だけでなく“使いどころ”もてんこ盛りのAVアンプになっている。
音質面の進化点
豊富な進化点を整理するためにも、“音質面の進化点”と“機能面の進化点”に分けて見ていこう。まずは音質面だ。
一番の注目点は、デジタル音声信号をアナログに変換するDAC部分。従来モデルはどちらも電圧出力型DACチップを採用していたが、AVR-X3900H/AVR-X2900Hでは、シーラスロジックの最新32bit対応電流出力型DACチップを新たに採用した(AVR-X3900HはDACチップを2基、AVR-X2900Hは1基搭載)。
DACチップには大きく分けて、電圧出力型と電流出力型の2種類がある。簡単に言えば、デジタルから変換したアナログ信号を、電流としてそのまま外に出すのが電流出力型、DACチップの内部に搭載したI/V(電流/電圧)変換機能を使って電圧に変換してから出力するのが電圧出力型だ。
前提として、アンプで扱うには電圧に変換する必要がある。そのため、電流出力型DACを使った場合でも、出てきた電流を電圧に変換するI/V変換回路を別に用意しなければならならない。
一見すると、電流出力型DACの方が不便のように見える。I/V変換回路を設置する基板上の場所が必要で、それを用意するコストもかかる。
しかし、音質に関して言えば、より高性能なI/V変換回路を搭載したり、I/V変換部分で音をチューニングできたりと、オーディオメーカーが目指すサウンドを追求しやすい。電圧出力型より、電流出力型の方が“手を加えられる部分が多い”わけだ。そのため、電流出力型DACの搭載自体が“音にとことんこだるハイクラスモデルの証”とも言える。
DACチップだけで、アンプの音が決まるわけではない。その実力を引き出し、使いこなす事がオーディオメーカーの腕の見せ所だ。AVR-X3900H/X2900Hでは、DACの変更によって周辺回路も再設計。使用するカップリングコンデンサーも再検討し、I/V変換部には薄膜抵抗が採用された。
また、D/A変換回路を映像回路やネットワーク回路から独立した専用基板にマウントすることで、周辺回路との相互干渉を排除。専用基板にすることで、D/A変換回路や信号ライン、電源ラインのレイアウト自由度が増し、より最適なラインにすることで、DACの性能を最大限に引き出したそうだ。
チューニングを担当した、デノンの“音の門番”サウンドマスター・山内慎一氏は、シーラスロジックの最新DACチップを選んだ理由として、「今回採用したDACチップが、技術的に新しいアプローチをしていた事で興味を持ち、サンプルを取り寄せてチェックしました。非常に優れたサウンドであるだけでなく、ポテンシャルの高さも評価しました」と語る。
チューニング作業では、「DACチップと、その周辺のパーツの組み合わせを追求する事で、音を磨き上げました。音の方向性としては、なるべくナチュラルなサウンドになるよう心がけました」という。
アンプの音質には、電気を作る(変換する)電源トランスと、電気を一時的に蓄えて綺麗な直流の電気に整えるダムのようなブロックコンデンサーも重要となる。
2モデルとも、ブロックコンデンサーの中に使っている電解紙の材質を、フラッグシップモデル「AVC-A1H」と同じ材料を使い、固定剤を使わない基本設計も採用。箔の引っ張り強度、巻きテンションまでこだわって調整。箔も、AVC-A1Hと同じものを使っているそうだ。
電源トランスにもコストをかけている。上位モデルのAVR-X3900Hはもちろんだが、下位モデルのAVR-X2900Hも「7.1chアンプで1番のものを目指す」というコンセプトで、珪素鋼板とショートリングを追加し、ノイズ漏れを低減。さらにトランスの振動を抑制するために、下部にプレートも追加。上位機に負けないこだわりの仕様になっている。
音楽信号を、スピーカーを駆動できるレベルまで増幅するパワートランジスターも重要なパーツであるため、AVR-X2900H/X3900Hの開発が決まる前から検討を開始。AVR-X3900Hには、ゆとりのある駆動が可能なトランジスターが選ばれたが、最終的に下位モデルのAVR-X2900Hにも、X3900Hと同じトランジスターが採用された。このように、AVR-X2900Hは、コストパフォーマンス的にも要注目のモデルと言える。
機能面の進化点
機能面もトピックが豊富なのだが、最初に注目したいのは「チャンネル・レベル・モニタリング機能」だ。
AVR-X2900H/X3900Hのどちらも、ユーザーの背後や天井にある様々なスピーカーを鳴らすわけだが、“どのチャンネルのスピーカーが、どのくらいの音量で鳴っている”というのを画面上にリアルタイムで表示してくれる。リモコンのオプションボタンで簡単にON/OFFできる。
「なんだ表示するだけか」と思われるかもしれないが、実際に見てみると、「お、ちゃんとリアから音が出ている」とか「雨のシーンでは天井のトップスピーカーから音が出てる」というのを、耳だけでなく、目だも確認できるのは面白い。
そして、この機能をしばらく使っていると、次の新機能へと繋がっていく。というのも、ソフトによって「あれ、スピーカーを設置しているのに、音が出ていないチャンネルがある」と気がつくのだ。
例えばフロントハイトやトップミドルも設置した環境で、Dolby Atmos信号の映画などを再生した時、フロントハイトなどに対応する音声信号がソース側に無く、スピーカーは設置してあるが、まったく鳴っていない……という事があるのだ。
これは、ソフト側でそのような収録になっているためで、何か問題があるわけではない。ただ、スピーカーを購入し、設置したユーザーとしては、「せっかく設置したスピーカーが使われていない」というは、ちょっと悲しい気分にもなる。
そこで9.4chのAVR-X3900Hでは、「チャンネルエキスパンダー」という機能が搭載された。
これは、9ch以上のスピーカーをレイアウト、例えばフロントハイトやトップミドルも設置した環境で、Dolby Atmos信号を再生する際、対応する音声信号がソースに無い場合に、デノン独自の音声処理技術を使うことで隣接するチャンネルの音声を合成して再生してくれる機能だ。
具体的には、フロントハイトが鳴っていない場合は、フロントチャンネル信号と、トップミドルの信号を合成して、フロントハイトから再生する。“スピーカーを遊ばせない”“設置したスピーカーをフル活用する機能”というわけだ。
チャンネルエキスパンダーを使うと、音の繋がりがより良くなるという。これは、後で試してみよう。
AVR-X3900Hにはさらに、“アンプを遊ばせない機能”も搭載された。「センターチャンネルバイアンプモード」と呼ばれるもので、例えばトップスピーカーを設置していないなど、内蔵するアンプに使っていないものがある場合、フロント左右スピーカーやセンタースピーカーを、1基ではなく、2基のアンプを使ってリッチに駆動できる機能だ。従来はフロント左右のみ可能だったが、AVR-X3900Hではセンタースピーカーもバイアンプ駆動できるようになった。
これにより、ツイーターとウーファーを個別のアンプで駆動でき、駆動力が向上するほか、ウーファーが振幅する事で生成する逆起電力が、ツイーターに流れ込む影響を防ぎ、音質向上に寄与するという。
サラウンドもしくはサラウンドバックスピーカーをワイヤレス化する機能も
AVR-X2900H/X3900Hの両方で、今後のアップデートで追加されるのが、デノンの新世代ワイヤレススピーカー新世代「DENON HOME 200/400/600」の3機種をAVアンプと連携させ、ワイヤレスのサラウンドスピーカー、もしくはサラウンドバックスピーカーとして使う機能だ。
これにより、ワイヤレススピーカーに電源ケーブルの接続は必要ではあるが、背後のスピーカーに向けて、AVアンプからスピーカーケーブルが部屋を縦断する必要が無くなり、スッキリとしたホームシアターを実現できる。
また、DENON HOME 200/400/600はそれぞれ単体でワイヤレススピーカーとして使えるので、例えば「DENON HOME 400は普段書斎で使い、週末に映画を見る時だけリビングに移動させて、AVR-X2900H/X3900Hのサラウンドバックスピーカーとして使う」みたいなことも可能になる。
DENON HOME 200はモノラルスピーカー、DENON HOME 400/600はステレオスピーカーとして使用する。組み合わせパターンとしては、DENON HOME 200×2台をワイヤレスサラウンドスピーカーとして背後に配置した5.1chシステム、DENON HOME 400か600のどちらか1台を、サラウンドスピーカーとして使うパターンだ。
7.1ch環境では、サラウンドをDENON HOME 200×2台、サラウンドバック×2台を有線で構築したり、サラウンドスピーカー×2台を有線とし、サラウンドバックをDENON HOME 400か600のどちらか1台で構成できる。
注意点としては、DENON HOME 400か600のどちらか1台をサラウンドスピーカーとし、サラウンドバックを有線スピーカー×2で構成することはできない。これは、サラウンド用のDENON HOME 400、もしくは600の設置位置と、リスニングポイントが近くなってしまうためだ。
いずれにせよ、「シアター用にスピーカーを沢山買わなければいけない」「スピーカーを背後に、常時設置しておかなければならない」という、ホームシアター構築のハードルを大きく引き下げてくれる機能と言える。
また、以前レビュー記事も掲載したが、DENON HOME 200/400/600は、1台で広がりのある空間オーディオ再生ができるスピーカーでありつつ、サウンドマスター・山内氏がチューニングしているため、Hi-Fiスピーカーとしても非常に素直で、高音質なスピーカーに仕上がっている。つまり、ハイクオリティなホームシアターの中に組み込んでも、十分通用するサウンドになっているわけだ。
進化したAVR-X2900H/X3900Hのサウンドを聴く
では、AVR-X2900H/X3900Hのサウンドを聴いてみよう。
機能豊富なAVアンプだが、やはりアンプとしての基本は“2chアンプとしてのクオリティ”だ。開発時のチューニングも、まずは2chアンプとして音を追求した上で、マルチチャンネルへと広げていくので、2chでの音が重要だ。
AVR-X2900Hの2ch再生
SACDプレーヤーと、アナログの2chでAVR-X2900Hに接続。「ホフ・アンサンブル/Quiet Winter Night」から「Stille, stille kommer vi」を聴いてみる。フロントスピーカーはB&W「801 D4」。
音が出た瞬間に、ワイドレンジかつ、クリアでシャープなサウンドである事がわかる。X3900Hより下位モデルだからといって、低域を派手にボワッと膨らませたり、高域が強調されるような不自然さは一切なく、超Hi-Fiなサウンド。
2ch再生なのに、「あれ、サラウンド再生だっけ?」と思えるほど音場も広大で、音の余韻が広がる奥行きも、空間が深い。ぶっちゃけ、目隠しして「ミドルクラスのピュア用2chアンプで鳴らしています」と言われたら、「良い音の2chアンプだなぁ」と信じてしまいそうなクオリティ。AVアンプの音の進化はここ数年著しいが、もはや「AVアンプだ、2chアンプだと区別しなくてもいいな」と思える。
AVR-X3900Hの2ch再生
これがAVR-X3900Hになると、どう変わるか。
DACチップやパワートランジスターなど、共通する部分も多いので、ワイドレンジかつ、クリアでシャープというサウンドの方向性は同じだ。だが、AVR-X3900Hの方が、空間の奥行きがさらに深くなるほか、音楽の重心がさらに下がり、低音からズシンという“重さ”が伝わる。SN感もさらに良いため、シャープなサウンドの魅力がさらに際立つ印象だ。
また、シーラスロジックの最新DACになったからという単純なものではないと思うが、AVR-X2900H/X3900H共通の特徴として、音の質感が、AVR-X3800H/X2800Hの時よりも、ウォームではなく、少しクール寄りになったとも感じた。
マルチチャンネルも聴いてみよう。
AVR-X2900Hのマルチチャンネル再生
AVR-X2900Hは7.2chアンプなので、フロアの5chにサブウーファー2基、トップはトップミドルのみという環境だ。
レオナルド・ディカプリオの映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』のUHD BD。主人公ボブの娘が、砂漠の一本道を追手から逃げるシーンを再生する。
アップダウンを繰り返す荒野の一本道を、車で逃走する。娘が乗る車、追手が乗る車、ディカプリオの乗る車と、3台の運転席が切り替わっていくのだが、それぞれの車で、搭載しているエンジンが異なるので、エンジンの咆哮にも重さや鋭さに違いがあるのが、音でよく分かる。また、そのエンジン音やロードノイズが、車内にどれだけ響いているのかの違いも細かく描写されるので、「この車は高級で新しい」「こっちは古くてボロい車」という違いが、音だけで手に取るようにわかる。
吹き抜ける風の音、足元の砂粒の音も細かく描写するので、砂漠の広大さも音で伝わってくる。そして突然のクラッシュ、トランジェントの良い音が「ズシャッ!」と炸裂し、思わず身をすくめてしまう怖さが音にある。銃撃音も鋭い。こうした“怖い音”は、スピーカーのユニットをカチッと駆動する力が、アンプに無いとなかなか出ないもの。AVR-X2900Hの駆動力の高さを実感できる。
鬼教師に追い詰めらるドラマー映画『セッション』から、主人公が狂気とも言えるドラムソロを独断で演奏し始めるクライマックス。スティックがタムやシンバルを叩いた時の、直接的な鋭い音が、スティックの木の質感も伝わってくるような微細な音で描写されると同時に、それが引き起こす中低域の響きがパワフルに押し寄せる。繊細な音と力強い音が同居する表現力は見事の一言だ。
AVR-X3900Hのマルチチャンネル再生
AVR-X3900Hもマルチチャンネルで聴いてみる。スピーカーはAVR-X2900Hの時と同じだが、AVR-X3900Hは9.4chなので、天井のトップスピーカーが2個から4個(トップフロント×2、トップリア×2)となる。
映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』のカーチェイス。AVR-X2900Hとの違いとして、すぐに気がつくのがエンジン音の“重さ”だ。「ブロロロ」という低い響きが、AVR-X3900Hの方が腹に響くので、まるで自分も車に乗っているかのような臨場感が増す。
低重心でドッシリとしたサウンドになるのだが、解像度は高く、クールさ、シャープさも維持されているので、鈍重な印象はなく、「音が重いのにハイスピード」という、なかなか味わえない強烈なサウンドが楽しめる。
風が砂漠の砂を巻き上げる「サァーツ」という微細な音と、車がクラッシュした時のパワフルで重くてハイスピードな音を、どちらも余裕を持って鳴らしているのがわかる。さすが上位機と唸る実力だ。
『セッション』も同様で、より低重心で、バスドラムの「ズドドド」という重い音が、腹に響き、ボディーブローを連続で食らっているかのようで、狂気の演奏を、本当に目の前で聴いているかのような臨場感に心拍数も高まる。
乱打されるドラムの音を浴びるような体験なのだが、同時に、「バシャーン」というシンバルの音が、背後の空間に広がっていく様子も聴き取れる。パワフルに押し寄せる音と、その響きが広大に広がる様子を同時に表現できる。これは凄いことだ。
チャンネルエキスパンダーの効果を実感
最後に、AVR-X3900Hに追加された、チャンネルエキスパンダーを試してみよう。これはDolby Atmos作品にしか動作しない機能だ。
映画は『トップガン マーヴェリック』から、お馴染みのダークスター離陸シーン。トップミドルとフロントハイトがある環境で、何も設定しない状態でDolby Atmos再生すると、トップミドルは鳴るのだが、フロントハイトは鳴らない。チャンネル・レベル・モニタリング機能で表示しても、何も音が出ていない。
ここで、チャンネルエキスパンダーをONにすると、フロントチャンネル信号とトップミドルの信号を合成し、フロントハイトから再生してくれる。
実際に聴き比べてみると、ちょっと笑ってしまうほど効果がある。
OFFの状態では、前方から凄いスピードでダークスターが迫り、「ズゴォーン」と轟音を立てながら上空後方へと飛び去っていくのが音でわかるのだが、ONにすると、“ダークスターの音”の移動がよりスムーズになり、前方で機首が上がり、自分のおでこの上を通過し、背後の上空へと飛び去る……という、移動感がより丁寧に聴き取れるようになるのだ。
これを一度聴いてしまうと、OFF状態ではまるでダークスターが前方から後方上空へと一瞬ワープしたように、音の抜けがあるように聴こえてしまう。
良いと思うのが、この効果が、あまり派手ではない事だ。映画ソフトに含まれていない音を、AVアンプが作り出して再生しているので、考え方によっては“余計な機能”と感じる人もいるだろう。
ただ、フロントハイトが鳴りはするが、過度にそこを強調したような鳴り方ではなく、あくまで空間の繋がりを滑らかにするサポートに留めてられているので、ONにしても、違和感が感じられないのだ。
このチャンネルエキスパンダーは、鳴っていないスピーカーに対して、周辺のスピーカーの音を足し合わせる時に、「強」と「弱」2タイプの比率(足しこむ音量の比率/高=強、低=弱)を選択できるのだが、強を選んでも、不自然さが無い。この「主張し過ぎず、裏方に徹する絶妙なサジ加減」が見事だ。
なんでも、「スピーカーを遊ばせない機能があったら面白いのでは?」というアイデアから開発した機能だそうだが、どんなソフトでも、このサジ加減が絶妙になるアルゴリズムの開発は大変で、4年もかけたそうだ。ただ、その甲斐あって、「これなら常時チャンネルエキスパンダーをONにしても良いな」と思わせるクオリティに仕上がっていた。
豊富な機能とアンプの実力が融合
AVアンプには「映画やライブソフトを楽しむ時に使うもの」という印象があるが、それだけに留まらず、2chのCDから、音楽配信、最近ではNetflixやYouTubeの映像配信、ゲームのサラウンドまで、幅広いソースと組み合わせられる。
その際に、音を積極的に操り、部屋に用意したスピーカーをフル活用し、部屋に理想的な音響空間を作り出せるのがAVアンプだ。
2モデルに搭載されたチャンネルレベル表示機能や、今後のワイヤレススピーカーへの対応、そしてAVR-X3900Hに搭載したチャンネルエキスパンダーなどを体験すると、「音を操る楽しさ、喜び」といったAVアンプの根源的な魅力を再確認できる。それでいて、Hi-Fiアンプとしての「絶対的な音の良さ」も兼ね備えている。
新時代の機能と、アンプとしての本質的なクオリティの高さ。その2つを両立したのが、AVR-X2900HとAVR-X3900Hの魅力だろう。






















