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オーディオ・ビジュアル関連の総合展示会「A&Vフェスタ2008」が23日~25日まで開催される。会場は、横浜みなとみらいのパシフィコ横浜・カンファレンスセンター。 A&Vフェスタ2008では、2006年までのブースを中心の展示から、カンファレンスセンターの個室や会議室における「視聴」をコンセプトとした展示に変更されている。そのため、大手メーカーのブース展開は少ないものの、各社が趣向を凝らした視聴ブースで、新製品をアピールしている。 ■ ソニーはBRAVIAやウォークマン新製品を展示 ソニーのブースでは、21日に発表した薄型テレビ「BRAVIA F」を展示しているほか、同社のサラウンドシステムとBRAVIAを組み合わせた利用提案を行なっている。
ウォークマンA「NW-A820」や、ポータブルテレビ「BRAVIAワンセグXDV-D500」、名刺ラジオ型ワンセグテレビ「XDV-G200」などの新製品も展示。発売前に各製品に実際に触れることができる。
NW-A820の特徴はBluetoothを内蔵すること。Bluetoothイヤフォンは付属しないが、ウォークマン自体はBluetooth 2.0に準拠し、対応プロファイルはA2DP/AVRCP。AVRCPの最新バージョンである1.3しており、カーステレオやスピーカーがAVRCP 1.3に対応している場合、ウォークマンで再生中の楽曲名などをBluetoothで伝送して、受信側の機器で確認できる。現時点では、トヨタのG-BOOK製品の一部などが、AVRCP 1.3に対応しているという。 また、新ウォークマンE「NW-E020Fシリーズ」も展示。各カラーバリエーションや着せ替えパネルも合わせて紹介している。
ソニーはブースのほかにも、プロジェクタ「VPL-VW200」とAVアンプ「TA-DA5300ES」の視聴室や、新リニアPCMレコーダー「PCM-D50」などのオーディオ体験ルームも設けて、新製品を紹介している。 リニアPCMレコーダについては、ギターとバイオリン奏者の演奏を実際にPCM-D50で録音。録音した楽曲と演奏を聞き比べるというデモンストレーションを行ない、「臨場感を残せる」とアピールしている。
また、USB出力対応のレコードプレーヤーを参考出展。DACを内蔵しており、USB接続したパソコンにデジタル音声出力できる点が最大の特徴だ。 カートリッジが付属するほか、フォノイコライザも内蔵。通常のレコードプレーヤーとしても使えるが、USB接続時には、パソコン側からUSBオーディオとして認識される。そのため、USBオーディオ対応の「SonicStage Mastering Studio」などのソフトウェアを用いて、簡単かつ高品位にレコード録音が可能となる。 同梱するソフトや発売時期や価格は未定だが、「気軽に購入できる価格を目指している」という。
9月のディーラーコンベンションに出展していた、ポール型の無指向性スピーカーも改善を加えた新モデルになった。約30cm高くなり、高さ180cmとなったほか、ユニットの変更や、本体の仕上げの改良などで、「より商品に近いレベル」となったという。ただし、発売時期は現時点では未定。 下部の黒い筒状の部分がウーファで、バスレフダクトが地面に向けて、下向きに設けられている。中央の4本の支柱で支えられている部分に、下向きに設置されているのがミッドレンジユニット。そこから上部に向かう、透明なポールの部分は有機ガラス製で、この透明ポールが振動板となり、ツイータの役目を担う。1本のスピーカーだけで指向性のない広がりある音楽表現が可能で、内部にデジタルアンプも内蔵。「駆動方法が違うために、一般的な数値で表現しにくいが、120W(4Ω)相当の出力がある」という。 今回の展示機では、透明ポール部の高さを伸ばすことで、上方向の高音の拡散性を向上。また、背が高い人でも自然に広がる音を楽しめるようにしたという。今回はSACDプレーヤーと組み合わせでデモを行なっている。
□関連記事 ■ パイオニアはAVアンプのデモや、TADの新パワーアンプなど パイオニアブースでは、最新のAVアンプやBDプレーヤー、プラズマテレビ「KURO」などを組み合わせたシアター環境をアピール。同社のスピーカー技術や、フラッグシップAVアンプ「SC-LX90」に導入された最新技術を訴えている。
また、専用の視聴ルームを設けて、「SC-LX90」に新搭載したアナログクラスDアンプ「ダイレクトエナジーHD」の実力や、「フルバンド・フェイズコントロール」などの特徴をアピールしている。
TADは、モノラルパワーアンプを参考出展。同社の民生用フラッグシップスピーカー「TAD Reference One」との組み合わせを想定しており、出力は300W(4Ω)。入力信号に応じて電源を制御し、消費電力を約70%抑えているという。そのため、A級アンプながら、動作中に触れても人肌程度の熱しか放出しない。
■ その他
DTSでは、新しいバーチャルサラウンド技術「DTS Surround Sensation(DSS)」を国内で初めて出展している。 ステレオ2chのスピーカー/ヘッドフォン向けバーチャル化技術で、接続するヘッドフォンや、スピーカーの種類などは問わず利用できる。自然な広がりあるサウンドを2chのヘッドフォンやステレオで実現できるという。また、専用の視聴ルームを設け、DTS-HD Master Audioの体験視聴や、講演会などが行なわれている。 1ビットオーディオコンソーシアムでは、シャープの8ch 1ビットAD/DAコンバータ「AD-X1000」を参考展示している。販売はしていないものの、SACD制作時などに既に利用されているという。
FOSTEXでは最新のスピーカー「G1302」を中心に視聴室を展開している。また、今夏発売予定の「G2000」を参考出展、価格は未定。キャビネットはブナ材で、マグネシウム振動板を採用した新開発のミッドレンジユニットと、20mm径の純マグネシウムツィータ、2基のウーファを搭載する。
長谷弘工業は、卓上型のバックロードホーンスピーカー「UMU-131XS」を出展。外形寸法が95×123×227mmとバックロードホーン型では非常に小型な筐体で、iPodなどのポータブルオーディオでも鳴らせるという。 エンクロージャの響きを生かすための塗料の工夫により、小型のキャビネットながら広がりある再生を可能としたという。ユニットは5cm径のフルレンジを搭載する。再生周波数帯域は150Hz~20kHz。インピーダンスは4Ω。価格は45,150円(ペア)。既に初回出荷の約30台は完売しており、3月より再度出荷予定という。
□A&Vフェスタ2008のホームページ ( 2008年2月23日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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