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27日から30日まで、東京ビッグサイトで開催された世界最大級のアニメ総合見本市「東京国際アニメフェア」。パブリックデー初日の29日には、「機動戦士ガンダム00」、「二十面相の娘」、「こどものじかん」のイベントが行なわれた。
■ 機動戦士ガンダム00 第2期シーズン発表 西暦2307年になっても戦争をやめられない人類。テロなども含む、そんな全戦争行為に対する抑止力としてガンダムを描き、シリーズに新たな風を吹き込んでいる「機動戦士ガンダム00」。イベントが行なわれた29日は、最終話の放送日ということもあり、ステージではこれまでの流れを振り返る映像からスタート。そこに突如、主人公、刹那・F・セイエイ役の宮野真守さん、ロックオン・ストラトス役、三木眞一郎さん、アレルヤ・ハプティズム役の吉野裕行さん、ティエリア・アーデ役の神谷浩史さん、4人のガンダムマイスターが登場。映像に生アフレコで次々と声を当て、会場は取材用のボイスレコーダが音割れを起こすほどの歓声に包まれた。
“戦争根絶のため、武力で武力を鎮圧する”という矛盾を真正面から描いた作品だけあり、戦闘シーンが多いのが本作の特徴。しかし、内面を綿密に描くことで個々のキャラクターが人間的な魅力に溢れており、男性の応援を上回る黄色い声援が飛び交うなど、女性ファンのハートも確実に掴んでいるようだ。 物語は最終回に近づくにつれ、怒濤の急展開を見せており、これまでの“大国のモビルスーツに対して桁違いに高性能なガンダム”というパワーバランスが、大国側がガンダム並の性能を持つモビルスーツを手にしたことで崩れ、刹那達ガンダム陣営に甚大な被害が発生。目が離せない状況になっている。
アフレコを振り返って宮野さんは、「刹那と一緒に立ち向かった日々でした。正直言って“ガンダム楽しいなぁー!!”という感じではなく、どこまで彼の心を表現できるかに悩み、内面的にキツかったです。今は一段落して、ホッとしています」と苦労を滲ませる。三木さんも「密度の濃い時間でした。40歳になる節目にこの役を頂き、気持ちも新たに臨めて、幸せでした」と感想を述べた。
吉野さんも「疲れました。1回の収録に体力的、精神的にもすり減る現場でした」と振り返る。神谷さんも「なんて充実した半年間だったんだろうと思います。やっぱり疲れましたね。アフレコは短いと3時間くらいなのですが、ガンダムの場合はフルに5時間くらいかかることが多かった。でも、それもあっという間に終わってしまった」と、相当密度の濃いアフレコの連続だったようだ。
作品の内容上、戦闘などで死んでしまうキャラクターも多い。神谷さんは「アフレコ時、自分の席の前の列に、三木さんやチームトリニティの3人が座っている場所があったんですが、次々といなくなって(笑) “そこの場所は不吉なんじゃないの!?”なんて話になりました」と笑う。宮野さんも「ガンダムマイスターはマイスターで固まって座っていたりと、スタジオの中でガンダムの世界が構築されているんです。そんな中、ロックオン(三木さん)がああなってしまう回があって、その後、いつも座っている位置に三木さんがいなくて……それに凄く意味があると感じました。いない席を目にすることで、ロックオンの想いを背負ってマイク前に立てました」という。
そんな「00」だが、ネット上などでは“第2期シーズンがあるかも?”という噂も広まっていた。それに答えるべく、ステージには水島精二監督が登壇。司会の「第2期はありますか?」というストレートな質問に、「もう作ってます! というか、前シーズンからそのまま作り続けてます!」と宣言。場内は歓声に包まれた。
しかし、「どんな話になりますか?」と振られると、「大変なことになります」と監督。「新しいガンダムが出てきたり、新しいマイスターが出てきたり……するかな?」と、監督が口にするたび、歓声と悲鳴が入り交じり、会場も大変なことに。「ここにいる、4人のマイスターはセカンドシーズンには出ますか?」という微妙な質問には、「ロックオンは大丈夫ですよ、きっと。出ますよ……回想とかで?」と答え、会場から悲鳴に近い歓声が。すると監督は「このままだと嫌な人になっちゃう(笑)。最終回を見ていただければわかりますが、大丈夫です!」と続け、拍手を浴びた。 第1期シーズンは「戦争根絶」を掲げるガンダムマイスター達が、その実、戦争により人生をメチャクチャにされた者達の集まりであり、戦争やテロへの復讐心、“二度とこんな事は起きてほしくない”という想いで突き動かされていることが明らかになる。この流れを一番色濃く見せているのがロックオンというキャラクターであり、そういった意味で第1期は“ロックオンの物語”とも表現できるだろう。
それを示すかのように、回想ライブアフレコも、ロックオンが宇宙で漂う印象的なシーンで締めくくられた。三木さんは台本を持たずにステージに上がり、情感豊かに演じきった。イベント終了後にはその熱演に感動し、涙ぐむ女性ファンも多く見受けられた。だが、そんな雰囲気を一変させるような大ニュースがラストに登場。「コードギアス 反逆のルルーシュ」の第2期シーズンと新「ガンダム00」が共同で、8月16/17日に日本武道館にてスペシャルイベントを開催するというもの。日本武道館という場所柄、ライヴに期待が集まるところだが、主要キャスト陣ももちろん登場予定だという。今から楽しみな大規模イベントだ。
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■ 「二十面相の娘」イベントで平野綾がさらわれる!? 「二十面相の娘」は、月刊コミックフラッパーに連載された同名漫画を原作とし、ボンズとテレコム・アニメーションフィルムの合作として生み出されるテレビアニメ。4月12日からフジテレビ系などで放送されるテレビアニメだ。題名通り、世紀の怪盗・二十面相も登場するのだが、主人公はその“娘”である少女チコ。と言っても本当の娘ではない。養父母に命を狙われる孤独な日々を送っていたチコが、世間を騒がす怪盗の二十面相から誘なわれて冒険の旅に出る。二十面相一味たちとの関わりの中でチコ自身も成長していくという物語だ。。
チコを演じているのは、第2回「声優アワード」で主演女優に輝いた平野綾さん。今までは元気の良いキャラクターを演じることが多かった彼女だが、「今回のチコは少し大人しい子。演じ方も今までと変えています。エンドロールで名前を見るまで平野綾だと気付かれないような、そんな演技を目指しました」と、新しい演技にチャレンジしたことをアピール。ストーリーだけでなく、彼女の演技にも注目だ。
さらに二十面相にちなんで、平野さんへ20問のクエスチョン。「チコは二十面相に憧れていますが、綾ちゃんは年上の人に憧れたことがありますか?」の問いには、「凄く憧れます。憧れてる人はいっぱいいます(笑)」と返答。「それは誰ですか?」という突っ込みには「言えないですよ、ナイショです」と笑顔。その後も「初恋はいつですか?」など、キワドイ質問の連続に場内は大いに盛り上がった。
そんなイベントの途中、突如二十面相から予告状が。獲物は“平野さんそのもの”だという。スモークと共に登場したのはマジシャンのハマック柳田さん扮する二十面相。巧みなマジックで観客の目を引きつけつつ、マントで平野さんを覆うと、予告通り消してしまった。再び登場した平野さんは、ホットパンツにTシャツというアクティブな衣装チェンジ。作品のエンディングテーマ「Unnamed world」を生ライヴで初披露し、歓声を浴びた。
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■ 「こどものじかん」も第2期シリーズが決定 おませな女子小学生達に振り回される新任教師の日常を描いた「こどものじかん」。2007年10月から放送されたテレビアニメだが、第1巻にランドセル型DVD-BOXが付属する限定版が用意されるなど、DVDリリースでも話題の尽きない作品だ。 アニメフェアでのイベントには、そのランドセル型DVD-BOXを背負って、九重りん役の喜多村英梨さん、鏡黒役の真堂圭さん、宇佐美々役の門脇舞以さんが登場。観客席には同じようにランドセル型DVD-BOXを持ってきたファンも多数つめかけた。
さらに、スペシャルゲストとして青木先生役の間島淳司さんが登場。実はイベントやラジオを通じて、コミックの原作者を除いて初のゲストだという。演じたキャラクターについて間島さんは、「オーディションを受ける時に、(青木先生は)眼鏡かけてるし、2枚目でもないので、“俺っぽいな”というのが第一印象でした。なので、何も作らず、そのまま演じればいいなと思って演じたら受かってしまった」と笑う。 ちなみに青木先生における間島さんと同じく、眼鏡少女の宇佐美々を演じる門脇さんも眼鏡をかけている。間島さんは「キャラクターが眼鏡をかけている人は、中の人も眼鏡をかけている……やっぱり“眼鏡声”なんですかね?」と、新たな用語を創造。女性声優陣から「眼鏡声って!?」、「じゃあコンタクト声は!?」などとツッコミを受けた。 話題はそのまま花粉症へ。花粉症で苦しむ喜多村さんは皆を“花粉症仲間”に引き込みたいようで、真堂さんが「花粉症じゃないです」と言っても「花粉症だよ!!」と勝手に認定。「最近怪しい症状が出始めてますけど、違うと言い聞かせている」という間島さんにも、「それは花粉症です!!」と言い切り、場内を爆笑させた。
ステージでは、4月4日からBS11デジタルにてオンエアされることが発表。現在それに向けて新たな編集作業が行なわれているとのことで、地上波放送を観た人も要チェックだ。DVDの方は5巻(BCBA-3113/5,250円)が4月25日に発売。最終巻も5月23日に発売される。 また、ステージでは3月25日に発売されたばかりのDVD第4巻(BCBA-3112/5,250円)の初回版に付属するCDに収録された、九重りんのキャラクターソング「ないしょでぴっぴー」を喜多村さんが披露。さらにヒロイン3人でオープニングテーマ「れっつ! おひめさまだっこ」を歌うミニライブが行なわれた。
さらに、イベントの最後では、第2期シリーズの制作も発表。また、第1期シリーズ放送前と同様に、7月11日に発売されるコミックス第5巻に、第2期の先取りプロモーション映像などを収録するDVDを同梱した、特別限定版が用意されることも明らかになり、ファンにとっては嬉しいサプライズ満載のステージとなった。
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□東京国際アニメフェアのホームページ
(2008年4月4日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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