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Technicsの“移動する試聴室”完成。5月の六本木ヒルズを皮切りに全国へ

 パナソニックは、Technicsブランドのオーディオ機器を、広く全国の人に試聴してもらうために、“移動する試聴室”として「Sound Trailer」を製作。キャンピングカーをリスニングルームに改装したもので、その出発式と、マスコミ向けの完成披露会を25日に開催した。5月6日、7日に六本木ヒルズアリーナで開催される音楽イベント「TOKYO M.A.P.S」でデビューする。

“移動する試聴室”「Sound Trailer」

 Technicsサウンドの魅力を広めるために、パナソニックセンター東京、パナソニックセンター大阪にリスニングルームが設けられているが、東京と大阪の2拠点ではカバーしきれない地域もある。そこで、移動する試聴室が作られた。内部ではアナログレコード、CD、ハイレゾの各音源を試聴可能。

「Sound Trailer」の全体像
「Sound Trailer」の内部

 ベース車種は「Air Stream Japan Model 23F」。外形寸法は2,400×6,800×2,670mm(幅×奥行き×高さ)。機材を含めた重量は2t。同時試聴人数は最大4人だが、椅子を取り除いて多くの人を入れるといった使い方もできるという。

R1シリーズも試聴できる

 既報の通り、Technicsブランドでは新製品として、レコードプレーヤー「SL-1200GR」、DAC内蔵ステレオプリメインアンプ「SU-G700」、スピーカー「SB-G90」を5月19日に発売予定。これらを含めた、Technicsの主要機種が全て試聴できるのが特徴となっている。

レコードプレーヤー「SL-1200GR」は148,000円。2016年発売「SL-1200G」(33万円)の技術を取り入れながら、モーターやプラッター、筐体、トーンアームなどを新開発し、価格も抑えたスタンダードモデルと位置づけられている
Technicsの全モデルを試聴できる

 試聴室としてのクオリティにもこだわっており、トレーラーの壁には吸音材と反射材を交互に貼り付けている。実際に中に入って扉を閉めると、外部の騒音が消え、試聴室のような静かな空間になる。

 電源は外部からの供給となるが、エアコン用とオーディオ用に電源を分け、ノイズを抑えるといった工夫もされている。なお、走りながらの試聴はできず、スピーカーなどを倒して固定してから移動するという。

靴を脱いで中に入る
品川寺による安全祈願も行なわれた
エアコン用とオーディオ用を分けるなど、電源周りにも気を使っている
テープカットの様子

 パナソニック コンシューマーマーケティングジャパン本部の河野明本部長は、再始動したTechnicsのターゲットとして、「古くからのオーディオファンのみならず、若い人たち、女性にもTechnicsに触れていただきたいとの思いから、この試聴室を作った。日本全国津々浦々で、Technicsの音に触れ、感動していただきたい。沖縄から北海道まで……行くかどうかはまだ決まっていませんが(笑)、多くの方に音の感動を届けたい」と想いを語った。

パナソニック コンシューマーマーケティングジャパン本部の河野明本部長