【CEATEC 2011】ドコモ、LTEスマートフォン4機種を披露

-「放射線測定」や「10分充電」のスマホ用ジャケットも


NTTドコモのブース

 CEATEC JAPAN 2011のドコモブースでは、近日発表予定というLTE高速通信「Xi」(クロッシィ)対応スマートフォンの試作機を4モデル参考展示している。

 試作機のメーカーは、サムスン、富士通、NECカシオ、LGの4メーカー。端末はケース内の展示となっており、仕様の詳細は明らかにしていないが、CEATEC会場ではXiの高速通信を活かして高画質の動画をスムーズに再生するというデモを行なっている。

 手に取って試せる端末としては、9月に発表されたXi対応タブレット第一弾である富士通製「ARROWS Tab LTE F-01D」と、サムスンの「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」を展示。ブース全体もXiロゴを大きく表示してアピールしている。

 また、ドコモの3G対応端末でもあるSony Tabletの2モデルや、PlayStation Vita、Xperia PLAYもデモ機が用意され、体験可能。同社ブースの中でも順番待ちが多い注目のコーナーとなっている。

Xi対応スマートフォンの試作機。写真はサムスン製のもの富士通製NECカシオ製
LG製Xiの高速通信を活かした、動画再生デモ9月に発表されたXi対応タブレット
Sony TabletやPlayStation Vita、Xperia PLAYを体験できるコーナーが人気


放射線測定ジャケットをMEDIAS WPに装着して、専用アプリで測定しているところ

 そのほか、スマートフォン向けの新たな技術で多くの人が関心を寄せていたのが、スマートフォンのジャケットを付け替えて、空気中の放射線測定など様々な機能を後から追加できるというもの。会場には「災害対策(放射線センサー)」、「健康管理(体脂肪計)」、「女性向け(口臭/アルコール/UVチェッカー)」の各機能のデモを行なっている。

 いずれも、ジャケットに内蔵したセンサーとスマートフォン本体で、FeliCa機能を利用して通信。測定したデータを本体内に保存し、履歴を後から確認できるようになっている。今回の展示に利用されていたのは薄型防水端末のMEDIAS WP。簡単に着脱できる。電源はジャケットに内蔵したバッテリを使用している。


放射線を測定できるセンサーを備えたジャケットアプリのメニュー画面。測定開始後、3分ほどで数値が出るセンサーは背面に備える

 また、最短10分で本体を充電できる「超速(ちょうはや)充電ジャケット」も参考展示。従来のリチウムイオン充電池とは異なり、「チタン酸リチウム」をバッテリに採用したもので、ジャケット内にバッテリを備え、出かける前に10分間で満充電となり、スマートフォンの電池が切れた場合にジャケットを装着すると500mAh分を給電できる。会場のデモでは従来品が0.4A前後で充電しているのに対し、超速充電では開始時に5.7Aまでの電流で充電していることが確認できた。

 今回の試作機では6A対応のACアダプタを使用し、端子も専用形状となっているため、実用化には改良が必要とのこと。製品化の時期は明らかにしていないが、ジャケットという形以外に一般的な外付けバッテリという形での販売を見込んでいる。

体脂肪計を備えたジャケットで測定天面と底面に電極部を備える口臭などがチェックできるジャケットも
超速充電ジャケットをMEDIAS WPに装着充電時の電流を比較。上が超速充電、下が通常充電今回の試作機では、専用のACアダプタを使用する


(2011年 10月 5日)

[AV Watch編集部 中林暁]