レッツ、「安全で快適な3D」のための3D映像評価機

-両眼視差を定量評価する「DepthChecker」


DepthChecker

 レッツ・コーポレーションとクオリティ エクスペリエンス デザインは、安全で快適な3Dコンテンツの制作を支援する評価用セットトップボックス「DepthChecker(デプス チェッカー)」を12月7日より発売する。価格は49万8,000円。

 DepthCheckerは、3Dコンテンツに含まれる両眼視差を、視聴環境に応じて定量的に評価し、撮影条件などを適切に補正するために利用する評価用STB。早稲田大学 基幹理工学部 表現工学科の河合隆史 教授による3Dコンテンツ評価技術を移転し、同教授の監修の下、実用化した。

DepthCheckerの画面構成と機能

 撮影現場で視差確認やカメラ最適化を行なう「3D撮影アジャスト」、編集や合成段階での視差調整「3Dポスプロアシスト」、ステレオグラファのトレーニング「3D教育アシスト」などの用途を想定。3D対応カメラや再生装置から入力された左右の映像信号に、高速ステレオマッチングを用いた画像解析を行ない、その結果を視差分布(左右の映像の水平方向のずれ)の度合いとして、リアルタイム表示する。

 視差の許容範囲を任意に設定することができ、逸脱範囲を直観的に把握できるよう視覚化。つまみを回すだけで、モバイル端末から映画館まで、環境に応じた視差分布を確認できるという。角度単位だけでなく、パーセント単位での表示やヒストグラム表示なども行なえる。

 入力端子はHD-SDI 2系統(左右独立した2つの映像信号)、HD-SDI 1系統(サイドバイサイド、トップアンドボトム)。入力フォーマットは720p/1080iで、フレームレートは59.94fps。出力はDVI-D 1系統と、外部コントローラ用のUSB×4。

 視野角は飛び出し方向(NEGATIVE)で0~-6度、沈み方向(POSITIVE)で0~+6度調整できる。パーセンタイル設定ではNEGATIVEが76%~99%、POSITIVEが1~24%。消費電力は95W(待機時75W)。外形寸法/重量はセットトップボックス部が350×410×135mm(幅×奥行×高さ)/重量は6kg、コントローラ部は180×180×65mm(同)/約0.8kg。



(2011年 12月 2日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]