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オリンパス、デジタル一眼最上位「E-M1 Mark II」開発。4K動画対応/SDスロット2基

 オリンパスは、マイクロフォーサーズのミラーレス一眼カメラ「OM-D」シリーズの新フラッグシップ機となる、「E-M1 Mark II」を開発発表した。動画撮影では新たに4K/30p撮影に対応し、デジタルシネマ規格の4K/24p撮影も可能。ダブルSDカードスロットを採用し、UHS-IIにも対応する。ドイツ・ケルンで9月20日より開幕する「フォトキナ2016」に参考出品予定。国内での発売時期は未定。

開発発表されたE-M1 Mark II

 「E-M1」(’13年10月発売)の後継モデルで、4/3型、有効画素数2,037万画素の新Live MOSセンサーを採用。センサーはローパスレスで、画素特性の改善により階調表現を向上。画像処理エンジンは新開発「TruePic VIII」で、高感度撮影時の画質を向上させており、ISO AUTO時の常用感度上限はISO 6400とした。レンズごとに出方の異なる倍率色収差などを補正する「ファインディテールII」も採用している。

 アルゴリズムを刷新した新「DUAL FAST AF」システムを搭載。動体追従性能を上げるため、コントラストAFに加え、測距点を121点のクロスタイプとした像面位相差AFを併用できる。AF/AE追従で最高18コマ/秒の高速連写が可能。

像面位相差AFは121点のクロスタイプ測距点で動体捕捉性能を向上

 ボディ内5軸手ブレ補正機構をE-M1から引き続き搭載。補正アルゴリズムの最適化により、従来のシャッター速度4段分から5.5段分へと向上した。さらに、レンズ内手ブレ補正機構搭載レンズと組み合わせて使える「5軸シンクロ手ブレ補正」ではシャッター速度6.5段分となり、手持ち撮影でも安定した撮影が可能とする。

補正アルゴリズムを改良したボディ内5軸手ブレ補正機構を搭載

 さらに、動画専用手ブレ補正機構「M-IS」も利用可能。センサーシフト式と電子手ブレ補正を組み合わせたモード(M-IS1)では、ブレの影響を受けやすい4K動画を手持ち撮影でも可能とする。ただし、M-IS1使用時は画角が狭くなる。

 動画撮影機能はMOV(MPEG-4 AVC/H.264)と、AVI(Motion JPEG)に対応。MOVでは、最大4K(3,840×2,160ドット)/30p(約102Mbps)と、デジタルシネマ規格の4K(4,096×2,160ドット)/24p(約237Mbps)で記録可能。AVIはHD(1280×720/30fps)のみ。MOVの最長記録時間は約29分。

 その他、静止画撮影機能として、「50Mハイレゾショット」機能を搭載。通常の静止画撮影で撮影できるデータの最大解像度は5,184×3,888ドットだが、センサーを動かしながら、計8枚撮影したデータを元に画像処理を行ない、5,000万画素相当の高解像写真を保存できるというもの。解像力はJPEG時は最大8,160×6,120ドット(50M画素相当)。RAWで10,368×7,776ドットとなる。RAW+JPEG、JPEG撮影が選択でき、JPEG時は5,760×4,320ドットの25M画素相当も選べる。

 記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカードで、ダブルスロット仕様。スロット1はUHS-IIにも対応する。Eye-Fiカードも使用できる。

 バッテリは、E-M1用「BLN-1」から約37%増の約1,720mAhに大容量化した「BLH-1」を採用。E-M1 Mark IIの画面で残量を%表示することもできる。

 本体は防塵・防滴機構に加え、マイナス10度の耐低温設計。236万画素の電子ビューファインダーと、3型でバリアングル式の背面液晶モニタを搭載。無線LAN機能も備え、スマートフォンと連携してリモートAFシャッターや画像転送などが行なえる。外形寸法は134.1×68.9×90.9mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は本体のみで約498g。