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4K映像を軸にサービス拡大するひかりTV。趣味を動画で学習、ゲームも
2016年10月13日 20:32
NTTぷららは13日、映像配信サービス「ひかりTV」に関する2016年度下期の事業説明会を開催。板東浩二社長は4K放送チャンネルのリニューアルや4Kコンテンツの拡充、映像配信以外の今後のサービス展開について説明した。
既報の通り、HDR対応4K-IP放送開始や、12月からBS放送のIP再送信サービスを計10チャンネルに拡大することも発表。これらの詳細は別記事で紹介している。
4Kコンテンツ総数は1,108本。映画やリオ五輪が人気
2016年9月時点で配信している4Kコンテンツは1,108本。2017年3月末までに、1,200本以上を提供予定としている。傾向として映画やアイドル系映像がよく視聴されているほか、8月に4K配信したNHKのリオ五輪コンテンツ(オリジナルは8K撮影で4K配信用にダウンコンバートしたもの)も人気を集めた。
4K/HDRコンテンツの拡充については、「ユーザーの反応や対応テレビの普及状況などを見ていく。コンテンツ全体の投資のなかで、HDR化をどこまで進めるか決める」とした。
4K自主放送チャンネルについては、新たに吉本興業とアライアンスを組み、Ch105「モデルプレスTV by ひかりTV 4K」を「Kawaiian for ひかりTV 4K」へ全面リニューアル。第1弾オリジナル番組として「モデルプレスナイト」をスタートし、女子大生をメインとしたコーナーを企画。女性向けエンタメ&ライフスタイルサイト「モデルプレス」と連動したコンテンツも紹介していく。12月12日には、Kawaiian TVが主催するアイドルライブの4K-IPライブ中継も実施予定。
俳優・斎藤工が監督の4Kオリジナル映画「blank13」は、’17年劇場公開予定。国内外で開催される映画祭への出品や、ビデオ販売などの展開も検討している。
「4Kは“見せ筋”」。趣味の動画講座やコミュニケーション、ゲームも
板東社長は4K映像ビジネスを展開する意義について、「ひかりTV全体で考えると、売れ筋の商品だけでなく、技術力やサービス力を見せる“見せ筋”も必要」と強調。契約者数の増加を狙うよりも「(映像配信だけでなく)ゲームなどの新サービスに投資し、サービスの多様化を図る時期にきた」として、自社サービスをさらに多様化させていく構想を示した。
新しい取り組みのひとつとして、趣味の学びをオンラインの動画講座で受講できる、趣味学習サービス「Shummy」(シュミー)を12月中旬より提供開始する。アライアンスパートナーの一例として、ニコンによるデジタルカメラ基本講座のほか、料理や手芸、家庭菜園に関する講座をラインナップし、開始当初は15講座、’16年度内には30講座まで増やす計画。受講料は、ニコンの講座が3,000円からで、講座内容の一部のみ有料で受講することも可能。
動画講座だけでなく、リアルでのワークショップなどのイベントも用意。さらに、オンラインショッピングでは、一例としてニコンのカメラ講師がオススメするカメラキットや交換レンズを販売するなど、動画、イベント、ショッピングの3つを連携させたサービスとなる。
また、ユーザーがスマホで撮影した4K動画や、テレビ-スマホ間でのビデオ通話などを可能にする「ひかりTV映像コミュケーションサービス(仮称)」を2016年度中に提供予定。詳細は検討中だが、「4K Cloud」を介してビデオ通話を高画質に楽しむ、などの構想が明らかにされた。STBへのメッセージ着信などの通知デバイスの提供も予定している。
ひかりTV初となるiOS/Android用オリジナルゲームアプリ「ルナたん ~巨人ルナと地底探検~」も用意し、10月27日より提供開始。「古代都市を巨人と動物とともに復興していく」内容で、基本プレイは無料。540円/月の月額課金で、テレビ向けひかりTVゲーム版と連携することもできる。さらに、2017年4月にアニメ化して配信したり、コミカライズ、グッズ販売やゲーム音楽の販売など、ひかりTVの各種サービスで展開し、事業拡大を図るとしている。