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透明有機ELを使った“未来の窓”をYKK APが開発。家電やAIスピーカーと連携

 YKK APは、透明有機ELを用い、家電と連携し、窓を通じて会話するなどの機能を備えた“世界とつながる窓”「Window with Intelligence」を開発し、7月1日からYKK APショールーム新宿にて一般公開する。

 「Window with Intelligence」は、YKK APが、クリエイティブラボPARTYやWill Smartとともに、2016年4月から具現化に向けて取り組んできた「未来窓プロジェクト」のプロトタイプ製品。「窓が情報を持ったなら。」という想定のもと、家族が過ごしやすいコンディションを認識して快適な室内環境を整えたり、家族や遠く離れた人とつながれるコミュニケーションツールとしても活躍するなど、毎日の暮らしが便利になる窓としてされた。「スマートホーム化への新提案として、3年後の実用化を目指した挑戦」と位置付けている。

 透明有機ELを樹脂製窓フレームに組み込んでおり、窓の基本性能を保ちながら、天気や室内環境を元に窓を開閉させて換気を自動調整できる。さらに、AIスピーカーやインターネットと連携し、窓が様々な家電をコントロールしたり、遠く離れた人との対話や、お絵かき・メモを残す機能など、7つの機能を搭載する。

家電をコントロール
世界とつながる「未来の窓」

 Window with Intelligenceのフレームは、YKK APの高性能樹脂窓「APW430」の形材を採用。ガラス部には、タッチセンサー付き透明有機ELを採用し、両面強化ガラスを含む3層構造としている。サイズは1,596×1,062mm(縦×横)。

 透明有機ELの採用により、ガラス上に動的かつインタラクティブな情報を表示が可能。ユーザーはガラスを介して奥を見ることができるほか、ガラス面に映像や情報を重ねて表示できる。

 Home Connect(家電連携)により、AIスピーカーや家じゅうのスマート家電とネットワーク経由で連携。窓の開閉やエアコンや照明などの操作が行なえる。また、Video Cat(チャット)は窓を通じて、離れた場所の人とチャットできる。

Home ConnectでAIスピーカーと連携
Video Chat

 Air Conditioning(換気)は、窓が部屋の空気環境を測定して、レベルを色で通知。汚れた時には自動的に開閉し、換気する。タイマーセットのほか、AIスピーカーと連携して、声をかけるだけで窓の開閉が可能なため、寝たままの換気も可能という。

Air Conditioning。クリーンな青色から汚れた赤色まで、窓の色で部屋の空気の状態が確認できる

 そのほか、天気表示やメモ、部屋の写真を定期的に撮影してアルバム化する「ライフログ」、スマートフォン内の画像を表示する「ミラーリング」などに対応する。

天気予報
メモ
ライフログ(Life Log)
ミラーリング(Mirroring)

 Window with Intelligenceは、YKK APショールーム新宿 特設ギャラリー(東京都渋谷区代々木2-1-5 JR南新宿ビル8F)で7月1日から一般向け公開。展示時間は10時~17時。休館日は毎週水曜日、夏期休暇、年末年始。