ニュース

パナソニックの新提案、部屋に溶け込む"音柱”。1台で180度にサウンド拡散

 パナソニックは、1台の筐体で部屋全体に音を広げられるワイヤレススピーカー「SC-UA7」を9月8日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8万円前後。カラーはブラック(-K)のみ。

ワイヤレススピーカー「SC-UA7」

 「おとなのリビングを満たす上質サウンド」をコンセプトに開発された、柱のようなフォルムのスピーカー。前方、斜め右、斜め左の計3面にスピーカーを配置する事で、180度にサウンドを放出。壁際などに設置する事で、1台のスピーカーだけで、部屋のどの場所で聴いても高音質が楽しめるのが特徴。計1,100W出力のアンプも搭載し、生活のBGMからホームパーティーの大音量再生にも対応できる。

ワイヤレススピーカー「SC-UA7」

 縦長の筐体で、上部と下部で分離した2ピース構造。上部のエンクロージャには、ツイータを4基、ミッドレンジウーファを4基搭載している。配置は、フロントバッフルに6cmツイータ×2、8cmミッドレンジウーファ×2。斜め前を向いた左右それぞれのバッフルに、ツイータ×1、ミッドレンジウーファ×1を搭載している。

上部と下部で分離した2ピース構造

 これらのユニットからステレオの音声を再生。割り当ては、左前バッフルのユニットと、フロントバッフルの左半分が左チャンネル、右チャンネルはその逆となる。

上部のエンクロージャには、ツイータを4基、ミッドレンジウーファを4基搭載

 下部のエンクロージャには16cmのスーパーウーファを2基搭載。ウーファユニットを背中合わせに配置する事で、ボックス内の振動を抑え、大音量でもクリアなサウンドを実現するという。さらに、独自のポートにより、空気圧を漏らさず前方に押し出し、低音を体で感じられるレベルに増幅する「Airquake Bass」も採用している。

 ユニットの数は合計10基。搭載するアンプは、フロントが220W×2ch、スーパーウーファ向けが330W×2。実用最大出力は合計1,100Wとなる。

16cmのスーパーウーファを2基、背中合わせに配置する事で、ボックス内の振動を抑え、大音量でもクリアなサウンドを実現するという

 実際にスピーカーの前を移動しながら聴いてみると、音圧豊かな低域や、中高域の明瞭さが、スピーカーの正面で聴いている時と、左右に歩いて移動した時とで、大きく変化しない。低域から高域までバランスも良好なままで、違和感なく音楽を楽しめた。

 再生機能として、Bluetooth受信機能、USB入力端子、光デジタル音声入力端子、4GBのストレージメモリを搭載。スマートフォンとBluetoothで接続して、ワイヤレスで音楽が再生できる。対応プロファイルはA2DP、AVRCPで、SCMS-Tにも対応。

 USBメモリに保存した音楽ファイルも再生できる。USBメモリから、内蔵の4GBストレージメモリに音楽をコピー・蓄積し、好きな曲を連続で再生するジュークボックスとして使うこともできる。対応ファイルはMP3/AAC。FMやアナログ音声入力からの録音も可能。

 光デジタル入力はリニアPCMに対応し、テレビとの接続も想定。ドルビーデジタルなどには対応していない。アナログ音声入力は、RCAと3.5mmのステレオミニを各1系統搭載。アナログRCAのアナログ出力も1系統用意する。

 ワイドFMをサポートする、FMチューナを内蔵。

 音質モードとして「ミュージック」、「BGM」、「シネマ」、「ナイト」、「スポーツ」、「TV」、「スタンダード」を用意する。また、マイク入力も装備。カラオケ用として、センターのボーカルを抑えて再生するモードも備えている。

 筐体の天面には、タッチ式の操作ボタンやディスプレイを装備。上下の筐体が分割された空間にはLEDライトを備えるなど、フォルムの美しさや、インテリアとのフィットを追求したデザインになっている。

上下の筐体が分割された空間にはLEDライトを備える

 消費電力は180W。外形寸法は260×295×744mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約14kg。

汐留ミュージアム「AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展」でデモ

 東京・汐留にある「パナソニック 汐留ミュージアム」では、7月8日~10月1日まで、世界的に活躍するプロダクトデザイナーの深澤直人氏による、国内初の個展を開催中。個展では、リビングやバスルームなどの部屋を模したコーナーが用意され、そこに深澤氏がデザインした家電や家具などが展示されている。

 前述の通り「SC-UA7」は、部屋に溶け込むオーディオを目指して開発されたため、その活用イメージとして、深澤氏の個展に展示。メディア向けの紹介にも活用された。

AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展
個展の会場に置かれた「SC-UA7」

 深澤氏は、ALESSI、ARTEMIDE、B&B ITALIA、BOFFI、DANESE、MAGIS、BELUX、LAMY、THONET、HERMAN MILLERなど、世界を代表するブランドでデザインを担当。国内ではパナソニックや無印良品、マルニ木工などのデザインやコンサルティングを多数手がけている。

 電子精密機器から家具、インテリアまで、手がけるデザインの領域が幅広く、多岐に渡っているのが特徴。

 会場では、マルニ木工、無印良品、B&B Italia、±0やパナソニックの製品として深澤氏がデザインし、グッドデザイン賞などを受賞したイスやテーブル、照明作品などで会場を構成。デザイン思考が伝わる展示となっている。

 開館時間は午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)。休館日は水曜日と8月14日~16日。入館料は一般1,000円、65歳以上900円、大学生700円、中・高校生500円 小学生以下無料。

斬新なデザインが話題となった、無印良品の壁掛式CDプレーヤー
INFOBARも深澤氏によるデザイン
湯船からシステムキッチン、食器、ドライヤーまで手がけるデザインの領域が幅広く、多岐に渡る
子供達が滑り台のように遊ぶ遊具もデザイン