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Lincoln Continentalがハイレゾ対応。海外でも“スタジオ品質”の音楽拡大へ
2018年1月13日 20:29
大手レコード会社などが中心となってCES 2018に共同で出展しているブース「Hi-Res Audio Pavilion」において、ハイレゾ音楽のグローバルでの普及促進に向けた現状や今後の取り組みなどが発表。新たに高級車のLincoln Continentalにハイレゾ対応オーディオシステムが採用されたことなどが紹介された。
Hi-Res Audio Pavilionは、アーティストやプロデューサー、エンジニアらが意図した“スタジオクオリティ”の音楽体験ができるハイレゾ音楽の広がりを背景に、Universal Music Group、Sony Music Entertainment、Warner Music Groupの3社が主催し、A2IM(American Association of Independent Music)やDEG(Digital Entertainment Group)らと協力して出展している。
NPD Groupによる'17年秋の調査では、米国でのハイレゾ対応機器の'16年売上額は'14年に比べて77%増加。台数ベースでは前年同期比118%になったという。ソニーのXperiaシリーズや、LGのスマートフォンなどがハイレゾ対応を進めていることも、ハイレゾの普及に貢献していると見ている。
Hi-Res Audio Pavilionでは、500タイトル以上の様々なジャンルのメジャー/インディーズのハイレゾ作品を展示。高音質ストリーミング配信のTIDALを紹介しているほか、欧州からQobuzもCESに初出展した。
同ブースに出展するMQAは、CESに合わせてパートナーの拡大状況などを発表。現在は100以上のMQA対応製品があり、韓国のGrooversが、初のモバイル向けMQAストリーミングを開始。スマートフォンのLG V30ユーザー向けに韓国で3カ月のトライアルを実施するという。
また、RoonのデスクトップソフトがMQAローカルファイル再生だけでなく、HiFi契約者を対象としたTIDAL MQAストリーミングもサポート予定ということを明らかにした。
さらに、Roonは、WindowsへのMQA対応に取り組むAmarraとAudirvanaのソフトウェアパートナーとなり、Audirvana Plus for Windows 10が2018年1月末にリリース予定ということも発表している。
Fordは、傘下のLincolnによる'18年モデルの「Lincoln Continental」において、モバイルのTIDALアプリとの連携機能を採用。車載用のインターフェイスとTIDALアプリをシームレスに統合したという。
今回のCESでは、ハイレゾを推進する「Stream the Studio」によるイベントも実施。Lincolnと、グラミー賞を主催するThe Recording Academyのプロデューサーやエンジニアらを招いたパネルディスカッションも開催した。