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ソフトバンク、5Gを利用した高速移動時の1ms以下の低遅延通信に成功
2018年3月27日 11:59
ソフトバンクは、高速移動中のトラック(時速50km~90km)と5G実験基地局間での信号伝送の実験を実施し、無線区間(片道)の遅延時間が1ms以下となる低遅延通信に成功したと発表した。また、トラックの隊列走行実験において、後続車両に搭載されたカメラで撮影した映像を、車両間通信により先頭車両に配信する大容量映像のリアルタイム伝送にも成功した。
5Gの候補周波数帯である4.7GHz帯を使用し、5Gの実験基地局とトラックに搭載した5Gの移動局間での信号伝送実験を行ない、高速移動時にでも1ms以下の低遅延通信に成功。トラックなどの遠隔監視や遠隔制御などでの活用が期待される。
加えて、車両間直接通信による4K映像のリアルタイム伝送も実証。28GHz帯の5Gの実験局設備を使用し、走行中の先頭車両と後続車両間で直接通信を実施し、後続車両のカメラで撮影した4K映像(伝送速度:約1Gbps)を先頭車両へリアルタイムに伝送することに成功した。この技術は、走行車両の周囲映像の共有化などによる安全運転や、協調運転での活用を見込んでいる。
また、5Gの基地局を経由した4K映像のリアルタイム伝送も実証。4.7GHz帯を使用して、高速移動中のトラックの隊列走行時に後続車両に搭載したカメラで撮影した4K映像(伝送速度:約200Mbps)を、5Gの実験基地局を経由して先頭車両へ配信。低遅延かつ高画質映像を先頭車両のモニターで確認できたという。同技術も、車両の遠隔監視や遠隔制御、協調運転などでの活用が期待される。
ソフトバンクは、今回の実証実験の結果を踏まえ、5G移動通信システムが持つ「大容量」、「低遅延」、「高信頼」の無線能力を生かし、トラックの隊列走行時の車両間や、車両と運行管制センター間の通信に5G移動通信技術を適用。実用化に向けて技術検証や実証評価を行なっていく。