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キヤノン、HDR対応の24型/4Kマスモニ。12G-SDI端子搭載、17型/4Kも

 キヤノンは、4K放送向けの業務用スディスプレイとして、17型/4Kのビューイングディスプレイ「DP-V1711」、24型/4Kのリファレンスディスプレイ「DP-V2421」を4月に発売する。価格はオープンプライスで、想定売価は「DP-V1711」が150万円前後、「DP-V2421」が316万円前後。

24型/4Kのリファレンスディスプレイ「DP-V2421」

 DP-V2421は、最大輝度1,200nitで、直下型のRGB LEDバックライトを採用。色や階調、ディテールの確認や、カラーグレーディングにも使えるフルスペックHDRモニタと位置付けられている。

 17型のDP-V1711は、現場で撮影する際のモニタとして、画角やフォーカスの確認、オンセットグレーディングなどに対応する中継車・スタジオビューイング向けのディスプレイ。

17型/4Kのビューイングディスプレイ「DP-V1711」

 どちらのモデルも、12G-SDI端子を装備。SDIケーブル4本で受信していた4K/60p映像をSDIケーブル一本で伝送でき、撮影機材の削減が可能になる。さらに端子を4系統備えているので、4K/60p映像を4系統入力し、切り替え表示が可能。

「DP-V2421」の背面
「DP-V1711」の背面

アップグレードで進化

 DP-V1711と、従来モデルDP-V1710の最大輝度は300cd/m2だが、これを600cd/m2に向上する有償アップグレードサービスも6月に実施予定。HDR映像をより広いダイナミックレンジで表示・確認できるという。

 また、同じく6月にはDP-V2411/V1710/V1711/V2420/V2411/V2410において、機能強化のファームウェアアップデートも予定。HDRモニタリングアシスト機能の充実や、自動画質切り替え機能の拡張、マルチ画面表示機能の拡張を実施。HDRコンテンツ制作時に、画面内の任意の位置の輝度値やピクセル値を表示する機能を搭載。画面全体の最大輝度、平均輝度も表示でき、変化の推移もチェック可能になる。これにより、意図した輝度レンジ内に作品を収める場合、シーン毎の輝度情報をより細かく確認でき、コンテンツ制作などに役立つという。

 4K、2K解像度を自動認識し、画質設定を切り替える機能も用意。前述の、12G/6G-SDI入力を活用し、4K映像を2Kサイズに縮小、4画面や2画面表示にも対応する(DP-V1710/V1711/V2411/V2421のみの機能)。

 他社カメラのサポートとして、パナソニックやARRI製カメラに対応。画質や操作性向上なども予定されている。