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STAX、最上位静電型ヘッドフォン「SR-009S」。第二世代固定電極「MLER2」搭載

 スタックスは、静電型ヘッドフォンの新たな最上位モデル「SR-009S」を6月中旬に発売する。価格は46万円。

静電型ヘッドフォンの新たな最上位モデル「SR-009S」

 既発売の「SR-009」をベースとしながら、第二世代固定電極「MLER2」を搭載した最上位モデル。静電型ヘッドフォンの発音体(サウンドエレメント)は、振動幕を2つの固定電極がサンドイッチするような構造になっている。

 この固定電極は、限りなく薄い方が空気の抵抗が減り、音の透過性が向上。しかし、薄くすると強度不足となり、電極そのものが振動。音を濁らす要因となってしまう。

 SR-009Sでは、SR-009で確立した電極をさらに進化させ、アフターエッチングと呼ばれる処理によって、固定電極に空いた孔の縁を滑らかにし、空気抵抗を低減。音の透過性をより向上させた。

「SR-009S」に採用された、第二世代固定電極「MLER2」

 さらに、固定電極自体に比重が大きい金メッキ処理を施す事で、電極の振動を減少。電極自身の電気抵抗を減らすことによってクリア感も向上させている。

 筐体は、強靭なアルミ削り出し。発音体を強固に固定し、クリア感を高めているほか、筐体の奥行きを極限まで減らして軽量化も実現した。さらに、発音体からの音(空気)の流れがよりスムーズになったという。

筐体の奥行きを極限まで減らして軽量化も実現

 発音体を保護している“ガードメッシュ”は、ドーム状の丸みを持たせて強度をアップ。共振や反射の影響を低減し、音の解像度を向上させている。

 再生周波数帯域は5Hz~42kHz。静電容量は110pF(付属ケーブル含む)。インピーダンスは145kΩ(10kHz、付属ケーブル含む)。音圧感度は101dB/100Vr.m.s.入力/1KHz、バイアス電圧はDC580V。

 イヤーパットは、肌に触れる部分に羊皮、サポート部分には高級人工皮革を使っている。ケーブルは平行6芯で、全長2.5m。特製幅広低容量ケーブルを使っており、素材は6N(99.9999%)OFC+銀メッキ。ケーブルを含む重量は583g、本体のみでは441g。