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USB DACやアンプ搭載した真空エンクロージャーの「VECLOS」スピーカー

 サーモスは、独自の真空エンクロージャーを採用したUSB DAC搭載のモニタースピーカー「VECLOS SSB-380S」を、5月25日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は15万円前後。カラーはクールグレー。

SSB-380S

 '17年発売の「MSA-380S」は、52mmフルレンジユニットと独自の真空エンクロージャ、アンプなどによるニアフィールドモニターとして展開していたが、SSB-380SはさらにDSD 11.2MHz対応のUSB DACを追加した一体型のオーディオシステム。

4月の春のヘッドフォン祭に出展された「SSB-380S」

 魔法びん大手のサーモスならではのステンレス製メタルシリンダーによる「真空エンクロージャー」を採用。ステンレス二重構造の円筒となっており、外筒と中筒の間を1,0000万分の1気圧以下の高真空状態にすることで、エンクロージャの剛性を高めて、優れたダンピング特性を発揮するという。また側面の厚みを薄くできるため、同じ容積でも外寸を小さくできる。

 ニアフィールドでの理想的な点音源再現のため、専用開発した52mm径ピュア・アルミ振動板のパイオニア製フルレンジユニットを採用。広帯域再生技術「HSDOM」と組み合わせて、再生帯域を広げ、伸びのあるクリアな音を再生する。高速な低域レスポンスのためのバタフライダンパー&バスレフポートやバランスアンプも採用し、音質向上を図っている。再生周波数帯域は90Hz~40kHz。

 スピーカー部は最大45度まで5度刻みで角度調整可能。アンプ出力は9W×2ch(4Ω)。TI製のClass-DアンプICと大電流のパワーMOSFETを採用し、スピーカーを駆動する。出力段アンプICは新開発の高域位相差フリーのバランスドライブ回路によって駆動させ、ハイスピードな低域レスポンスを実現する。アンプを搭載するベース部分にはマグネシウム合金を採用。ヘッドフォンアンプも内蔵し、出力は30mW×2ch(32Ω)/25mW×2ch(8Ω)。

 USB DACも備えており、DACチップはAKM「VERITA AK4490EN」。DSD11.2MHz、PCM 768kHz/32bitまでの再生に対応する。DSDはASIOドライバーによるネイティブ再生とDoP(DSD over PCM)をサポートする。内部クロックは44.1kHz系と48kHz系の2種類を用意している。

 プレーヤーアプリ「VECLOS HR Audio Player」も提供し、Windows/Macで動作。音質変化を楽しめるUSBデータ転送方式「Bulk Pet」による4つの転送モードが選択できる。

 Bluetoothも搭載し、コーデックはLDAC、aptX、AAC、SBCに対応する。電源はACアダプタ。消費電力は33W。外形寸法は77×171×99mm(幅×奥行き×高さ)、重量は907g(右スピーカー)/833g(左スピーカー)。