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TI、スマートスピーカーに使えるクラスDアンプ。業界初のI/Vセンス付き等3製品

 日本テキサス・インスツルメンツは、スマート・スピーカー、サウンドバー、テレビ、ノートPC、プロジェクタなどでの利用を想定した、デジタル入力対応のクラスDオーディオ・アンプ3製品を発表。1,000個受注時の参考単価は、I/Vセンス付きの「TAS2770」が1.49ドルから、192kHz対応の「TAS5825M」が2.64ドルから、高出力な「TAS3251」は5.95ドルから。「TAS2770」は量産出荷中で、「TAS5825M」の量産サンプルも出荷中。「TAS3251」の量産出荷は2018年第2四半期の予定。

上から時計回りに「TAS2770」、「TAS5825M」、「TAS3251」

 小型スピーカーを高いピーク電力で効率的に駆動できるという「TAS2770」は、業界初となる広電源電圧動作のI/Vセンス付きアンプ。TIのスマート・アンプ・アルゴリズムとペアで使った場合、最先端のリアルタイムのスピーカー保護が可能という。

 製品の設計を変更せず、オーディオ品質を向上しながら、スピーカーの動作をモニタし、ラウドネスを向上できるという。

 TAS2770は、オーディオ設計の変更なしで音声コマンド機能を追加できる。デジタル・マイク入力と強力なI/Vセンス・アンプをペアにした、業界初というAFE(オーディオ・フロントエンド)製品。音声対応のアプリで、音声と周囲の音響情報を入力し、エコー・キャンセル機能やノイズ除去機能を実現できる。

 TAS2770には、バッテリ電圧をモニタし、オーディオ信号があらかじめ設定されたスレッシュホールドを超えた際に、ゲインを自動的に低下させ、クリッピング(飽和)を防止する機能も装備。放電間近のバッテリ状態でも、サウンド品質を低下させずに再生時間を延長できるとする。

 「TAS5825M」は、192kHzのサンプリング周波数の入力と、高い柔軟性の処理フローを統合。最小限の開発作業で、より高分解能のオーディオを実現できるという。低音の強調とスピーカーの過熱保護機能も用意。

 専用のシリアル・オーディオ・インターフェイス経由で、周囲の音響情報をアプリケーション・プロセッサに出力する機能を使い、エコー・キャンセルも可能。TAS5825Mは、専有のハイブリッド・モード変調方式により、消費電力も削減している。

 「TAS3251」はペア構成で、175W×2という最大級の出力を実現している。最大96kHzのサンプリングレートによる柔軟な処理と、サイクルごとの電流制限やDCスピーカー保護など、複数の自己保護機能を実現できる。