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人間の視野角に近いVR HMD「StarVR One」

 StarVRは14日、カナダのバンクーバーで開催中のシーグラフ2018において、“人間の視野角に最も近い”という視野角210度のVRヘッドセット「StarVR One」を発表した。企業や業務向けに展開予定。

StarVR One

 StarVR Oneは、水平視野210度、 垂直視野130度で、「人間の視覚をほぼ100%カバーする」というVR HMD。通常の視覚に近いため、自動車や航空機の操縦シミュレーションなど正確さを求められる厳しい要求のVR体験や、工学用途における設計上の問題点の特定を行なうといった利用を想定している。

 ディスプレイは4.77型の有機ELで、リフレッシュレートは毎秒90フレーム。StarVR独自のディスプレイはVRに特化した設計で、細部まで鮮明に映し出すほか、特注仕様のフレネル・レンズとあわせて、視界全体でクリアなビジュアル体験が得られるという。

 Tobiiのアイトラッキング・テクノロジーを搭載。瞳孔間距離(IPD)を自動的に測定し、ユーザーに合わせて調整された映像を提供する。また、目の焦点が合った箇所にのみ高品質レンダリングを集中させる、ダイナミック・フォービエイテッド・レンダリング(dynamic foveated rendering)により、視線の向いている部分を最高品質で描画するという。

 SteamVR 2.0トラッキング・ソリューションに対応したStarVR Oneのほか、光学トラッキング・システムを採用したStarVR One XTも展開。USB Type-C×4やDisplayPort×2、USB 2.0×2、ステレオミニジャックなどを装備。ヘッドセットの重量は450g(StarVR One)/430g(StarVR One XT)。

 SDKを用意しているほか、StarVR One デュアル・インプット VR SLI モードを利用することで、レンダリング性能や画質を向上する。StarVR Oneの開発には、Intel、NVIDIA、 Epic Gamesなどとも協力しているという。