マイクロソフトの女子高生AI「りんな」の技術で、企業が独自キャラを作成可能に

　日本マイクロソフトは、女子高生AI「りんな」のテクノロジを応用し、マイクロソフト以外の企業が、独自のAIキャラクターを作成できるようにするAIデジタルマーケティングソリューション「Rinna Character Platform」を30日から提供開始。カヤック、電通、博報堂アイ・スタジオがソリューションパートナーとして参加した。

　「Rinna Character Platform」は、「りんな」のテクノロジを活用した法人向けデジタルマーケティングソリューション。「りんな」は、ユーザーからの指示を実行する「アシスタント型」のAIと異なり、人と同じように文脈を踏まえた自然な会話を続けられる会話エンジンを使った「女子高生AI」として、ユーザーとの感情のつながりを重視したやりとりを行う点が話題となり、2015年の提供開始以来、利用者は約700万人('18年8月30日現在)を記録している。

　彼女の会話エンジンをビジネスに活用したい、というニーズに応えるのがRinna Character Platformであり、りんなのテクノロジを一部応用することで、性別や口調などをカスタマイズした独自のAIキャラクターが新たに作れる。

マイクロソフトの研究所Microsoft Researchで開発された最新テクノロジをベースに、基盤となる「雑談会話モデル」、プロダクトやサービスのおすすめなどを行なう「レコメンド機能」、ゲームなどファン要素を担う「スキル」で構成。

　雑談会話モデルには、不適切な会話を防ぐ機能を搭載し、企業キャラクターとして安心して利用できるという。

　「レコメンド機能」は、雑談会話モデルの特徴を活かした対話形式で、会話の中に、企業のプロダクトやサービスに関連する情報を含めたレコメンドが可能。スキルでは、ゲームや対話形式のアンケート機能など、ニーズやキャラクターの特徴に合わせて実装できる。

　企業がマーケティングに用いるAIキャラクターを作る事で、企業側からの一方的な情報発信ではなく、ユーザーとキャラクターの間で感情的なつながりを重視した双方向コミュニケーションが可能になり、その結果、「ユーザーに企業への親近感を持ってもらうとともに、ユーザーからより自然にフィードバックを収集できる」という。各マーケティングキャンペーンの特性に応じ、キャラクターのカスタマイズや固有の機能も追加できるとする。