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洗濯しても大丈夫、ソニーからタフ仕様のSDカード。書込防止スイッチ廃止

ソニーは、4K撮影に適したUHS-II対応SDメモリーカードの新製品として、防水性、防塵性、強靭性を備えたタフ仕様の「SF-G」シリーズ3製品を発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は32GBの「SF-G32T」が14,000円前後、64GBの「SF-G64T」が2万円前後、128GBの「SF-G128T」が4万円前後。

64GBの「SF-G64T」。書き込み防止スイッチが存在しない

「SF-G」シリーズは既に発売されており、SDカードのスペックとしては同じものだが、タフ仕様としたバージョン。プロカメラマンなどからの要望として、SDカードが折れる、背面端子部のリブが破損する、書き込み防止スイッチが破損する事があるため、強靭性を高めた製品が欲しいという意見があり、それを踏まえて3年ほどかけて開発したという。

通常のSDカードは、内部のメモリなどのチップを、ポリカーボネート製の樹脂ケースで、たい焼きのように上下から挟んで作られている。そのため、衝撃や折れ曲げなどで、ケースが分離してしまったり、ケース自体が折れるといった問題も発生する。

壊れてしまったSDカード。折れ曲がり、上下から内部チップを挟んでいた樹脂ケースが分離してしまっている
内部のチップ

そこでタフ仕様のカードでは、チップを挟むのではなく、アーモンドをチョコレートでコーティングするように、金型に高硬度の樹脂を流し込んで基板をコーティングする一体成型とした。これにより、曲げ強度はSD規格の試験基準比で18倍、約18kgの荷重にも耐えるものとなった。

5mからの落下試験もクリア。IP68の防水防塵性も備え、水深5mで72時間のテストもクリア。SDカードを入れたまま、ズボンを洗濯しても問題ないという。

背面のリブも無いため、カードリーダに挿入した際に、向きが正常でないなどの理由によりリブが破損するリスクも避けている。

背面のリブが折れてしまっているSDカード
タフ仕様のSDカード背面。リブが最初から存在しない

側面のライトプロテクトスイッチは、「スイッチ自体を使用していない」というユーザーの声が多かったため、廃止した。ただし、スイッチが存在しないと、従来のSDカードの規格に沿ったものではなくなってしまう。そこで、このスイッチレスカードで、改めてSDカードの認証を取得したという。

ファイル復旧アプリ「Memory Card File Rescue」もダウンロード提供する。書き換え回数の上限に達すると知らせる「SD Scan Utility」も利用可能。

SDアソシエーションによるSDHC/SDXCメモリーカード規格「UHS-II」に対応し、4K動画(XAVC S)の記録、RAW形式など多画素静止画のスムーズな連写に最適としている。読出し最大300MB/s、書込み最大299MB/sを実現。

128GBと64GBモデルはSDXC、32GBモデルはSDHC。UHSスピードクラスは全モデルClass 3、SDスピードクラスはClass 10。

タフ仕様カードのパッケージ