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ソニーの1型超小型カメラが進化「RX0II」。4K動画、手ぶれ補正対応

ソニーは、1型CMOSセンサーを搭載した超小型カメラ「RX0II」(DSC-RX0M2)を4月12日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は85,000円前後。小型・高画質・タフというコンセプトを踏襲しながら、新たに4K動画撮影に対応、動画撮影時の手ぶれ補正機能も追加。背面液晶モニタがチルト式になるなど、より幅広い撮影スタイルを提案するモデルとなっている。バッテリの持続時間もアップしている。

1型CMOSセンサーを搭載した超小型カメラ「RX0II」

有効1,530万画素、メモリー一体型の1型Exmor RS CMOSを搭載。外形寸法は、正面から見たサイズは従来モデルと同じで横幅59mm、高さ40.5mm。奥行きは、背面モニタがチルト式になったことで29.8mmから35mmへと、若干分厚くなっている。バッテリとメディアを含めた重量は110gから132gとアップした。

背面モニタがチルト式になり、若干厚みが出た

レンズのスペックは従来モデルと同じで、ツァイスのテッサーT* 24mm F4(35mm換算)。しかし、最短撮影距離が50cmから20cmへと、より寄れるようになった。全画素超解像2倍ズームは搭載しているが、光学ズームは搭載していないため、従来モデルから「もっと寄りたいけれど寄れない」という要望が多くあったという。

20cmまで寄れるようになった

画像処理エンジンは「BIONZ X」で、さらに進化。1.8倍の高速処理が可能になり、4K/30p動画の本体内記録などに対応した。画素加算無しでの全画素読み出しに対応。4K映像に必要な画素数の1.7倍となる豊富な情報量を凝縮して4K映像を出力しているため、高画質で記録できるという。

動画対応フォーマットは、XAVC Sの3,840×2,160/30p/100Mbps、フルHD/60p/50Mbps、AVCHDのフルHD/60i/24Mbpsなどに対応。960fpsのハイフレームレート記録にも対応。24p記録にすると、最大で40倍のスローモーション動画が記録できる。

なお、外気温20度で撮影した場合、自動電源OFF温度設定を「高」にすると、連続撮影時間は4K録画(XAVC S 4K/30p/60Mbps)では約45分で、「標準」の場合は25分で停止する。30度では約35分と約15分。

MP4での同時記録機能は省かれた。その代りに、プロキシ動画の同時記録に対応。プロキシ動画を編集やプレビューに用いることで、4K動画編集時のPCへの負荷を軽減している。

端子部

4Kでの非圧縮HDMI出力にも対応。外付けレコーダーと組み合わせられ、同期記録できるようにレックコントロール機能も備えている。

撮影した4K動画は、今後提供予定のスマホ用新アプリ「Imaging Edge Mobile」を使い、4Kを含めた高ビットレート動画をスマホに転送できる。

動画撮影時の電子式手ぶれ補正にも新たに対応。手ぶれ補正利用時は、画角は若干狭くなるという。また、手ぶれ補正の効果はアクションカメラほどではないが、新スマホアプリ「Movie Edit Add-on」で処理する事で、さらに強力な補正ができ、「ジンバルで撮影したかのような映像が得られる」という。ただし、その際は画角が狭くなる。なお、静止画撮影で手ぶれ補正は利用できない。

端子部

同アプリでは、1:1など、動画のアスペクト比変更も可能。例えば、強力な手ぶれ補正をアプリでかけながら、同時に1:1で動画を切り出し、その際に、メインとなる被写体をタップする事で、その被写体を追尾するフレーミングで、カメラをパンさせたような映像が切り出せる。

天面に電源ボタンとシャッターボタン

静止画撮影では、最高1/32000秒のアンチディストーションシャッターや、最高秒間約16コマの高速連写、連写した写真のグルーピング表示、レーティング機能、インターバル撮影などが利用可能。

色再現性も従来モデルより向上しているほか、自撮り利用の増加を踏まえ、美肌モードも搭載。瞳AFは従来モデルから搭載しているが、新モデルでは瞳の検出精度や速度が向上、フォーカスする瞳の右と左も選択できるようになった。なお、瞳AFは静止画のみで、動画では利用できない。

1.5型の液晶モニターは、180度のチルトに対応。自撮り撮影にも利用できる。カスタムキー設定では、静止画撮影用と、動画撮影用でモードごとに異なる機能をアサインできる。頻繁に使うメニュー項目を30個まで登録できるマイメニューも備えている。

180度のチルトに対応、自撮りもできる

静止画の記録フォーマットでは、RAW+JPEG選択時にJPEGの画質をエクストラファイン、ファイン、スタンダードから選択可能とした。ピクチャーエフェクト、クリエイティブスタイルも備えている。

カメラのポジションである横位置、縦位置ごとに、フォーカスエリアとフォーカス枠の位置を使い分けるかどうか設定できる。

オートホワイトバランスのロック機能、ハイライト重点測光・画面全体平均測光の追加など、既存機能の強化も実施。

高い防水・堅牢性も特徴。10mの防水と防塵性能を備え、雨の中やシュノーケリングでの撮影にも対応。背面モニタをチルトした状態でも水中撮影できる。2mの高さからの落下衝撃にも堪えられ、最大200kgf/200Nへの耐荷重性能も搭載。かばんやポケットに気軽に入れられるという。

無線LANに加え、Bluetoothにも対応。記録メディアはmicroSDXCとメモリースティックマイクロDuoに対応。HDMIマイクロ端子、マルチ端子も備えている。USB端子も用意し、USB充電・給電も可能。

RX0IIを多数用意し、連動して撮影するマルチカメラ撮影も可能。無線コントロール、有線コントロールのどちらもサポートしている。アプリ「Imaging Edge Mobile」を使い、スマホからのモニタリングや設定変更などを、複数台同時にコントロールできる。

カメラアクセスポイントでは最大5台、ルーターアクセスポイントでは6台以上の接続に対応。被写体をグルっと囲むようにカメラをセットし、撮影。その映像を組み合わせてバレットタイム動画を作るといった使い方ができる。なお、無線マルチコントロールでは、RX0とRX0IIを混在して接続する事はできない。

RX0II発売に合わせ、カメラコントロールボックス「CCB-WD1」の、ソフトウェアバージョン2.00も4月頃に提供予定。RX0IIの全画素超解像ズームへの対応や、ワンプッシュAFに対応。コントロールボックスからPCへのファイル転送速度向上や最新ファイルの一括インポートといった機能強化も行なわれる。

アクセサリは、既存モデル向けのものが使えるが、本体が厚くなっているため、ハウジングの「MPK-HSR1」とケージ「VCT-CGR1」は使用できない。

別売のシューティンググリップ「VCT-SGR1」と連携したところ

キャッシュバックキャンペーンも実施

RX0II発売を記念したキャッシュバックキャンペーンも、3月29日~5月6日まで実施する。期間中にRX0シリーズのRX0M2、RX0を購入すると、それぞれ1万円キャッシュバック。

また、RX100シリーズも、RX100M6、RX100M5A、RX100M3購入で、各5,000円キャッシュバックする。詳細はキャンペーンのページを参照のこと。