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BenQ、Android OS内蔵のスマートプロジェクター。短焦点モデルも

ベンキュージャパンは、Android OSを搭載したビジネス向けプロジェクターを22日より発売する。パネル解像度と光学部が異なる3製品「EH600」(フルHD)、「EW600」(WXGA)、「EW800ST」(WXGA/短焦点)を用意する。価格はいずれもオープンプライスで、EH600が108,000円前後、EW600が79,800円前後、EW800STが118,000円前後。カラーはホワイト。

Android OSを搭載したプロジェクター「EH600」

全機種にAndroid OS(6.0)を内蔵し、PCや特別なドライバーを使うことなく、BenQビジネスアプリで各種ファイルを表示したり、ワイヤレスにデバイス連携できるビジネス・文教用のDLPプロジェクター。

同社は「USBメモリー経由で文書を表示できるプロジェクターは存在するが、ドライバが必要だったり、再生できるファイル形式に制限ある製品がほとんど。新モデルでは、AndroidとBenQアプリを搭載し、デバイスフレンドリーで、使い勝手のよい製品に仕上げた。このような“スマートプロジェクター”は日本初」(説明員)としている。

プロジェクターのメニュー画面

フルHD解像度の「EH600」とWXGA解像度の「EW600」

標準焦点のズームレンズを搭載したDLPモデル。解像度はEH600が1,920×1,080ドット、EW600が1,280×800ドット。光源はどちらも200Wで、明るさ/コントラストは、EH600が3,500ルーメン/10,000:1、EW600が3,600ルーメン/20,000:1。

EH600
EW600

いずれも1.1倍の光学ズームを備え、EH600は70~150型、EW600は60~180型の投影が行なえる。ズーム・フォーカス操作はいずれもマニュアルで、シフト機構は搭載しない。

専用アプリを標準搭載。「TeamViewer」でのトラブルシューティングや、「WPS Office」でチームメンバーと文章の作成・共有、FireFoxブラウザーでネット検索が行なえる。ワンクリックで接続でき、即座にビデオ会議の開始が可能という。

アプリ「BenQスマートコントロール」で、スマートフォンをリモコンとして利用できるほか、マウスパッドやキーボードをワイヤレス接続して、アプリや文書、ブラウザの操作も行なえる。

アプリ経由で文書データなどの投影が可能

JPEG、PDF、Microsoft Word、Excel、PowerPointをはじめとする各種ファイルフォーマットをサポート。背面のUSBポート(Aタイプ)に直接接続した画像や書類データをPCレスで、スクリーンに投影できる。「PCを持ち歩く手間が省け、ポケットサイズのUSBドライブやポータブルハードドライブのみで、プレゼンを行なうことが可能」とする。

他社モデルとの対応フォーマット比較

高輝度で色鮮やかな投影ができる「インフォグラフィックモード」を搭載。グラフィックを多用したプレゼンに加え、テキストやグラフの詳細を表示するのに適するという。

入力はHDMI×1、アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1、ステレオミニ音声×1。出力は、アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1、ステレオミニ音声×1。ほかにも制御端子のRS-232Cと、3系統のUSBポートを用意する。

内蔵スピーカーは2W(モノラル)。ワイヤレス機能として、Bluetooth(ver4.0)、Wi-Fi(IEEE 802.11ac/b/g/n) を搭載する。

消費電力は最大320W(待機時0.5W)。静音レベルは29dB/33dB(エコ/標準)。外形寸法と重量は296×232×120mm(幅×奥行き×高さ)、約2.5kg。ワイヤレスドングル、リモコン、VGAケーブルなどを付属する。

EW600

短焦点レンズ搭載の「EW800ST」

単焦点レンズを搭載したDLPモデル。解像度は1,280×800ドット。光源は200Wで、明るさ/コントラストは、EH600が3,300ルーメン/20,000:1。70~120型の投影をサポートし、85cm離れた距離から80型の映像が映し出せる。

EW800ST

オンライン配信によって提供された教材や指示を用いることで、生徒自身が自ら考え行動できるようサポートする「ブレンド型学習」に合わせた機能を搭載。

授業を妨げずに重要なメッセージをワイヤレスに流すことができる「X-Sign broadcast」に対応。ノートPCやスマートフォン、タブレットなどを使い、テキストや画像、ビデオリンクをプロジェクターに直接送信できる。またアカウント管理システム(AMS)と同期させて、教師がオンラインと授業の現場の両方で1つの場所から管理でき、ワークフローを簡素化、時間の節約が行なえるという。

入力はHDMI×1、アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1、ステレオミニ音声×1。出力は、アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1、ステレオミニ音声×1。ほかにも制御端子のRS-232Cと、3系統のUSBポート、LAN端子を用意する。

内蔵スピーカーは2W(モノラル)。ワイヤレス機能として、Bluetooth(ver4.0)、Wi-Fi(IEEE 802.11ac/b/g/n) を搭載する。

消費電力は最大320W(待機時0.5W)。静音レベルは29dB/33dB(エコ/標準)。外形寸法と重量は296×250×120mm(幅×奥行き×高さ)、約2.6kg。ワイヤレスドングル、リモコン、VGAケーブルなどを付属する。

85cm離れた距離から80型の映像が投影可能

10年で売上2倍を実現。今後はBtoB市場に積極展開。4Kプロジェクターの日本シェアは56%

製品発表会には、ベンキュージャパン代表執行役社長の菊池正志氏が登壇。

「19年までの10年間は、コンシューマプロダクトの成長期だった。我々はゲーミングモニターを始めとした液晶ディスプレイ、そして手軽な家庭用プロジェクターの分野で大きく飛躍し、売り上げを2倍にまで伸ばすことが出来た。今後は、BtoB領域の拡張と強化を行なう。今日発表したスマートプロジェクターはもちろん、電子黒板のようなインタラクティブフラットディスプレイやスマートディスプレイ、プロ用液晶ディスプレイなどを積極的に展開し、さらなる事業の成長を目指す。コンシューマーにおいては、シネマプロジェクタ、カラーマネジメントディスプレイ、そしてe-sports関連製品といった“本格的”BtoC製品に注力する」とコメント。

今後はBtoB市場をターゲットに積極展開するという
ベンキュージャパン代表執行役社長・菊池正志氏

BenQアジアパシフィック社長のJeffrey Liang氏は、BenQプロジェクターのシェアに言及。「我々はDLPプロジェクターにおいて10年間、グローバルで販売シェアNo.1の座を維持していた。4Kプロジェクターにおいてもグローバルで32%と堅調で、'19年第1四半期から第3四半期では、日本で販売シェア56%と1位を記録した」と好調ぶりをアピールした。

4Kプロジェクターにおいても国内販売シェア56%
BenQアジアパシフィック社長・Jeffrey Liang氏