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PRIMARE、電源強化したフルバランス対応アンプ。35万円のプリメインも

ナスペックは、PRIMARE(プライマー)製のセパレートアンプとプリメインアンプの新モデルを2月1日に発売する。価格は、プリアンプ「PRE35」とステレオパワーアンプ「A35.2」が各40万円。プリメインアンプ「I25」は35万円。

プリアンプ「PRE35」

3機種とも、「電源回路設計の徹底」、「最短距離の回路設計」、「直感的な操作の実現」の3つにフォーカスして設計。本体デザインは、いずれもフロントパネル部がチタン、トップ部がブラック。

プリアンプ「PRE35」(PRE35 TAN/K)

2012年に発売されたPRE32の後継機種で、2018年のプリメインアンプ「I35」と同世代の技術を踏襲しつつ、回路デザインを見直したという。

「PRE35」の内部構造

ノイズに強いフルバランス回路を採用。16dBのゲインを持つ4つのシングルエンド出力回路を独立して備える。シグナルパス上にコンデンサを使用しない代わりにDCサーボを採用してDCオフセットを除去。アンバランス信号も、バランス回路のメリットを活かすため、バランス信号に変換して伝送するという。

従来機のPRE32は2層基盤だったが、新たに4層の両面基盤へ進化。全ての信号回路を、最短かつ可能な限りケーブル類を使用せずに設計された。

電源部は、スタンバイモード時の電源と、駆動時のリニア電源を個別に装備。スタンバイモード時は0.3Wとなるスイッチング電源を採用。この回路は電源On時には完全にOFFとなり、スイッチング電源の高周波ノイズが悪影響を与えないよう配慮した。

駆動時に使用されるメイン電源は、カスタムメイドのトランスと、電解コンデンサを複数個使用したオリジナル・リニア電源でPRE32よりも強化。高いSN比と低歪みのサウンドを実現するという。

入力回路は、標準的なCMOSスイッチを使わず、優れたアイソレーションとサウンドクオリティを実現するためリレーを利用。2×4チャンネル・バランスモード・ボリュームコントロールICを採用し、ギャングエラーや左右のバランス崩れなどが無い理想的な動作を保証するという。

モジュラーコンセプトを採用し、オプションボードの搭載も可能。将来発売が予定されているDACモジュールの「DM35」(75,000円)を追加すると、光/同軸デジタルやUSBの入力と同軸デジタル出力を搭載したDAC機能が追加できる。DACチップはAKM製のAK4497を採用。DSD 11.2MHz、PCM 768kHzのハイレゾ再生可能なDACをプリアンプの回路に短距離でドッキングできる。

今後発売される「SM35」モジュール(75,000円)の追加も可能。 PRIMAREのネットワーク再生機能PRISMAをフル搭載できるというモジュールで、PRISMA APPでネットワークプレーヤー機能やAirPlay、Chromecast Built-in、Spotify Connectなどに対応。各機能が多層基板+モジュールコンセプトにより最短経路でつながるという。

信号を検出した入力に自動で切り替えたり、信号が検出されるとスタンバイから自動で復帰させる「オートセンス設定」も装備。ボリューム設定は、全ての入力がプリアンプをパスする固定に変更することも可能。各入力は独自のゲイン設定が行なえる。

入力端子はバランス(XLR)×2、アンバランス(RCA)×3。プリアウトはXLR×2、RCA×1を装備。ラインアウトはRCA×1。

コントロール端子として、RS-232、Trigger出力、IR入出力に対応。消費電力はスタンバイ時0.3W、アクティブ時28W以下。外形寸法は430×420×106mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10.9g。リモコンが付属する。

パワーアンプ「A35.2」(A35.2 TAN/K)

'12年に発売されたA34.2の後継機で、150W×2ch(8Ω)だった出力を200W×2ch(同)に強化。ブリッジモードで使用した場合の出力は800W(8Ω)。

パワーアンプ「A35.2」

従来のPFC電源回路から、APFC(Active Power Factor Correction)に進化。超高速パワーデバイスであるオリジナルUFPD回路も第2世代「UFPD 2」にアップデートされた。

過電流、クリッピングなどアンプに起きている現象を正確に把握。フィードバックを行ない、安定的にアンプをコントールするというUFPDが改良され、ゲイン対周波数曲線に影響しない新しい増幅回路を開発。さらに帯域幅が制限されなくなり、オーディオ帯域全体でフィードバックコントロールが行なわれるという。

UFPDに比べノイズ低減を実現し、高域特性を改善。「より3D的な奥行きのあるサウンドを実現する、A35.2の核となる技術」としている。

入力は、XLRバランス×1、アンバランスRCA×1。コントロール端子はRS232、Trigger入出力を備える。消費電力はスタンバイ時0.4W、アクティブ時28W以下。カラーはフロントパネル部がチタン、トップ部はブラック。外形寸法は430× 400×145mm(幅×奥行き×高さ)、重量は11.8kg。

「A35.2」の内部構造

プリメインアンプ「I25」(I25 TAN/K)

I22の後継機種で、前述の「I35」(48万円)と同世代の技術を踏襲しながら、XLR入力を省き、アンプ部の出力を下げたことで低価格化した。

プリメインアンプ「I25」

従来モデルI22は出力80W×2chだったが、I25は100W×2chに強化。I35と同様に、電源部のオリジナル回路UFPD 2や、APFC(Active Power Factor Correction)を装備する。

リレーを使ったCMOSスイッチや、I35で初採用された最新世代の有機ELディスプレイなども採用。オプションボードの搭載も可能で、DACモジュールDM35や、SM35などを追加可能。そのほか、オートセンス設定や、固定ボリューム設定などにも対応する。

入力はRCAアンバランス×5、出力はRCAのラインアウト×1、RCAのプリアウト×1。コントロール端子はRS232、Trigger出力、IR入出力。消費電力はスタンバイ時0.5W、アクティブ時32W以下。外形寸法は430×420×106mm(幅×奥行き×高さ)、重量は10.5kg。リモコンが付属する。

「I25」の内部構造