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新カスタムIEM「FitEar 224」、ユニットデュアル化で音の厚み&スムーズさ追求

「FitEar 224」

須山歯研は、カスタムイヤフォン「FitEar 224」を発表。5月25日から受注を開始する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は12万円前後。シェルは13色、フェイスプレートは12色を用意する。

業務用カスタムIEMとしても長い実績を誇る「MH334」、「MH335DW」と並ぶ「ステージモニターとしての新しい位置づけ」を目指して開発された製品で、2018年に開催された「春のヘッドフォン祭2018」で参考出品。その後もステージモニターとしての製作を行ない、製品としての安定性やモニターミックスにおけるコントロール性、耳あなサイズ/形状への適応性が確認できたため、一般発売をスタートするという。

バランスドアーマチュア(BA)ユニットを搭載し、フルレンジドライバー×2、高域ドライバー×2を搭載する、2ウェイ2ユニット4ドライバー構成。

従来のMH334、MH335DWは、サイズの大きいBAのドライバーをウーファーユニットとして利用し、低・中・高の各帯域を担当する複数機種のユニット構成により独特の厚みを持たせていた。

新モデルの「224」では、FitEar AirからFitEar DCまで過去数年取り組んできたハイブリッド系列と同様に、「帯域分割や重複をなるべく減らす」というアプローチを取り入れ、ウーファーとツイーターでそれぞれデュアルドライバーを採用。「音楽表現のための厚みは確実に残しつつ、スムーズさや音圧変化時における挙動の安定化を図っている」という。

カスタムIEMにおけるユニットのデュアル化には、同一音圧を得る条件において、その振幅を抑制することによるリニアリティの改善、入力耐性の向上といったメリットがあるとする。

一方で、ユニット構成数が増えると、耳あなサイズ/形状によってはシェル内部のユニットや音導の取り回しが難しく、高域減衰やそれに伴うピークの発生、肩特性の急峻化などといった問題が生じる。

新モデルで採用したユニット構成は、従来より比較的コンパクトに収める事ができるため、設計上の狙いと特性を維持しながら幅広い耳あな形状/サイズへの対応が可能になったとのこと。

ケーブルはFitEar cable 013を採用。入力端子は3.5mmのステレオミニ。ペリカンケース(黒色)、ケーブルクリップ、メッシュポーチ、クリーニングブラシが付属する。

新モデルも販売キャンペーンの対象に

FitEarカスタムIEM、ユニバーサルモデルを対象とした販売キャンペーンが、6月30日まで実施されている。キャンペーン参加店舗では、通常よりお得な価格でFitEarカスタムIEM、ユニバーサルモデルを購入できるというもので、新製品の224も、このキャンペーンの対象となる。