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オーテク、“ART”を冠した高品位MCカートリッジ2機種。約11gの軽量ヘッドシェルも
2020年5月28日 10:00
オーディオテクニカは6月19日より、“ART”を冠したデュアルムービングコイル(MC)ステレオカートリッジ「AT-ART9XA」「AT-ART9XI」の2製品と、LHシリーズ最軽量約11gのアルミ製ヘッドシェル「AT-LH11H」を発売する。価格はAT-ART9XAとAT-ART9XIが15万円、AT-LH11Hが11,000円。
空芯型MCカートリッジ「AT-ART9XA」
AT-ART9XAは、ボロンカンチレバーにシバタ針を搭載した、AT-ART7の後継モデルとなる空芯型MCカートリッジ。ARTはAudio-Technica Reference Transducerの略称で、オーディオテクニカのカートリッジの中でも特別なモデルにのみ使用される。
MCカートリッジの主流である鉄芯型と比べ、空芯型は磁気歪みの影響を受けないため、自然な音色や緻密な音場表現が可能。一方で、出力電圧が得にくいという性質があるが、AT-ART9XAではコイルの巻き枠を新規設計することで出力電圧を向上し、0.2mV(1kHz, 5cm/sec)を獲得したとする。
鉄芯型MCカートリッジ「AT-ART9XI」
AT-ART9XIは、AT-ART9の後継モデルで、ボロンカンチレバーに特殊ラインコンタクト針を搭載した鉄芯型MCカートリッジのフラッグシップモデル。磁気回路は専用に設計され、出力電圧は0.5mV(1kHz, 5cm/sec)と扱いやすく、MCカートリッジらしい繊細な表現を得意としながらもダイナミックに音楽を鳴らすとしている。
AT-ART9XA/XIともに、コイルには伝送方向に結晶粒界を生じないPCOCCを採用し、ピュアな伝送が可能とする。安定した再生の基礎となるアルミニウム削り出しベースと、不要な寄生共振を抑えるハイブリッドボディを備える。カートリッジの取り付け穴はネジ切り仕様で、ヘッドシェルまたはシェル一体型トーンアームへの取り付けも容易になったとしている。