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NHK、有機膜を積層した「3層カラー撮像素子」。高精細な小型単板カメラ実現へ

開発した3層カラー撮像素子の出力画像

NHKは26日、CMOSセンサー上に有機膜を積層した、3層構造のカラー撮像素子を開発したと発表した。1つの画素で青・緑・赤すべての色情報が得られる構造により、光をより効率的に利用しながら、高精細な撮像素子が実現できるようになるという。

NHKでは、高精細な小型単板カラーカメラの実現を目指し、光を電気信号に変換する有機膜を用いた撮像素子の研究開発を進めてきた。

一般的な小型単板カラーカメラ用の撮像素子は、青・緑・赤のフィルターを取り付けた画素をモザイク状に並べて配置するが、複数の画素からの色情報を集めてカラー映像を生成するため、素子本来の解像度や光の利用効率が低下することが課題とされている。

今回NHKが開発した撮像素子は、青色のみ、緑色のみの光を検出する有機膜を、赤色の光を検出するCMOSイメージセンサー上に垂直配置することで、3層構造としたもの(青色用有機膜は、緑色用有機膜と向かい合わせて構成)。

入射した光は、最初に青色の成分のみが1層目の有機膜で検出され、緑色と赤色の成分が透過。次に緑色の成分のみが2層目の有機膜で、最後に赤色の成分がCMOSセンサーで検出される。

開発した3層カラー撮像素子と動作原理

有機膜には、透明な薄膜トランジスタを組み合わせており、各層から出力された信号を足し合わせることで、カラー映像を出力する。

撮像素子の解像度は320×240。画素ピッチは20μmで、フレームレートは60フレーム/秒。今後も撮像素子の画素微細化や多画素化などに取り組み、高精細な小型単板カラーカメラの早期実現に向けて研究開発を加速していくという。

開発した3層カラー撮像素子の分光特性