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クアルコム、Bluetoothチップに「聴覚補助」機能。イヤフォン難聴を抑制
2020年10月23日 20:30
米クアルコムは22日(現地時間)、聴覚補助技術を持つベルギーJacotiとの協業を発表。Bluetooth SoC「QCC5100シリーズ」がJacotiの聴力向上ソフトウェアに対応し、ワイヤレスイヤフォンやヘッドセットに聴覚補助機能を提供するという。
WHO(世界保健機関)のレポートによると、全世界人口の65歳以上では1/3が難聴。さらに10億人以上の10代や成人が難聴になるリスクを抱え、2050年までには9億人以上が難聴になると報告されている。
実際に、クアルコムが日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・中国を対象に行なった調査「Qualcomm 2020 State of Play」では、回答した消費者の40%が聴覚補助を提供するイヤフォンに関心を示しているという。
今回クアルコムが協業するJacotiの技術は、様々な音や周波数を発するテストによってユーザーの聴力に対応した音量を設定するもの。
ユーザーの聴力に応じ、右耳と左耳に対応した2つのオーディオグラムを生成。音がユーザーの耳に到達する前に、ユーザーの聴力に応じて適切な周波数の音量を調整するソフトウェアと合わせて、QCC5100シリーズ搭載デバイスで動作するという。
同ソフトウェアは、ユーザーが聴力に更にダメージを与えないよう音を調整することで、明瞭、安全、快適なリスニング体験を提供するとしている。