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96kHz/24bitで低遅延「Snapdragon Sound」。Amazon Musicと協業

米Qualcommは4日(米国時間)、スマートフォン、ワイヤレスイヤフォンなどのデバイス向け技術&ソフトウェア「Snapdragon Sound」を発表した。同技術は現在OEM提供中で、Xiaomiとオーディオテクニカなどのメーカーから、対応デバイスが今年発売される見込み。

Snapdragon Soundは、Qualcommの技術同士を最適化することで、96kHz/24bitオーディオ、超低遅延、ペアリングの改善、クリアな音質をサポートし、より強固でシームレスなワイヤレスリスニング体験を提供するもの。

遅延の課題に対しては、89ミリ秒という低遅延(主要な競合他社より45%遅延が少ない)のBluetooth接続をサポートし、より没入的なゲームやより良い動画視聴体験を実現するという。

音楽再生品質、通話品質、ゲーム・動画再生時の遅延などにおいて、Snapdragon Soundは他の音声技術よりも高品位かつ低遅延だとしている

Snapdragon Soundを構成する、主要コンポーネントと技術は以下の通り。
・Qualcomm Snapdragon 8シリーズ モバイルプラットフォーム
・Qualcomm FastConnect 6900 モバイルコネクティビティシステム
・Qualcomm QCC514x、QCC515x、QCC3056シリーズBluetoothオーディオSoC
・Qualcomm Active Noise Cancelling (ANC)
・Qualcomm aptX Adaptive、96kHz/24bit・89ミリ秒レイテンシー
・Qualcomm aptX Voice 超広帯域音声
・Qualcomm Aqstic オーディオコーデック・スマートスピーカーアンプWCD938x・WSA883x・Qualcomm Audio and Voice Communication Suite

スマートフォンから直接音楽を聴く場合では、最大384kHz/32bit PCM、およびDSDをサポートする「Qualcomm Aqstic DAC」を組み込む。

高いパフォーマンスを確保するため、Snapdragon Sound対応デバイスは、台湾にあるクアルコムの専用テスト施設で、オーディオ品質、遅延、接続性などの性能を測定し、相互運用性のテストを行なうという。

Snapdragon Soundを構成する、主要コンポーネント

今回の発表に合わせ、Amazon Musicとの協業も発表。Snapdragon Soundが実現する優れた音質を紹介するように設計されたAmazon Music HDのプレイリスト「Snapdragon Soundプレイリスト」を公開した。

プロデューサー/ミュージシャンSt. Pantherの新曲「Real Love Take Time」ほか、Allie XとYou Me At SixのAmazonオリジナル曲、最近リマスター録音されたThe Clashのトラックなどをフィーチャーしたという。

Snapdragon Soundは現在OEMへ提供中で、対応デバイスは今年発売される見込み。消費者が分かるよう、対応デバイスには“Snapdragon Soundバッジ”が付けられるという。またSnapdragon Soundの更に詳細な情報やエコシステム拡大については今後発表予定としている。