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シャープの8K鑑賞システムが国立工芸館に。高精細画像で自由に鑑賞

国立工芸館内に設置された8Kインタラクティブミュージアム

シャープは26日、8K技術を活用した鑑賞システム「8Kインタラクティブミュージアム」が、石川県金沢市の国立工芸館に「デジタル鑑賞システム」として採用されたと発表した。

8Kインタラクティブミュージアムは、間近で見たり、直接手に取ったりすることが難しい貴重な美術作品などの鮮明な画像を超高精細の8Kディスプレイに表示し、タッチパネル操作で見たい部分を自在に拡大・縮小・回転しながら鑑賞できるシステム。

国立工芸館では、同館所蔵作品の川喜田半泥子作の「志野茶碗 赤不動」(1949年)の高精細画像を、70型8Kタッチディスプレイに表示。白色と緋色のコントラストや、茶碗の高台の造形、金継ぎの細工まで、拡大してじっくりと鑑賞することが可能。

「志野茶碗 赤不動」における見どころマーカーの表示イメージ

作品全体の紹介文に加えて、特徴的な技巧が施された部分には「見どころマーカー」を表示。鑑賞ポイントを分かりやすく解説するため、工芸の専門知識を持たない人でも、作品の魅力を深く味わうことができるという。各表示は多言語(日本語、英語、中国語簡体字・繁体字、韓国語)に対応する。

国立工芸館は国立で唯一、工芸を専門とする美術館。1977年に東京・北の丸公園に東京国立近代美術館工芸館として開館。石川県金沢市への移転に伴い、通称を国立工芸館として2020年10月25日に開館した。陶磁、ガラス、漆工、木工、竹工、染織、金工、人形など、さまざまな工芸分野の作品を展示している。住所は、石川県金沢市出羽町3-2。