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ラックスマン“真空管フォノイコ”キット付録のムック、19,800円

LXV-OT10

音楽之友社は、真空管フォノイコライザー・キット「LXV-OT10」を付録にしたムック「レコードが覚醒する! EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー」を12月24日に発売する。価格は19,800円(税込)。

stereo編 ONTOMO MOOK 真空管キットシリーズの第5弾。付属する「LXV-OT10」は、イコライザーカーブ(EQカーブ)調整機能を搭載していることが特徴のフォノイコライザー。

「レコードが覚醒する! EQカーブ調整型真空管フォノイコライザー」

EQカーブは、1950年代に制定されたRIAAカーブが一般的だが、RIAAカーブが標準化される前のレコードは、各社独自のEQカーブでレコードを作っていたため、正しい音で再生するにはカーブを調整する必要があるという。

「LXV-OT10」のカーブ調整はほぼ全てのEQカーブに対応可能。使用しているカートリッジやシステムによっても特性は変わるため、自分の耳を頼りにレコードのおいしい部分を引き出すこともできるとしている。

カーブ調整つまみ
付属の真空管ECC82
内部基板

定格出力は250mV。ゲインはMMが34dB、MCが52dB。入力感度はMMが5mV、MCが0.62mV。入力インピーダンスはMMが47kΩ、MCが100Ω。全高調波歪率は0.15%(1kHz)。SN比は75dB。

MM/MC切り替えは基板内JP位置で設定する。消費電力は付属ACアダプター使用時で3.5W。外形寸法は183×130×88mm(ノブ、端子含む)。重量は645g。

背面

オーディオ評論家 福田 雅光氏による評価

回路図を見ると、シンプルなNF型イコライザーアンプ回路で、MC入力はそのゲインを切り替える方式で、ヘッドアンプはなく、EQアンプのゲインをおそらく約20dB高くする設計だ。出力回路は真空管ECC82のカソードフォロア方式で送り出す。ここはゲインはなく低インピーダンス化するバッファーアンプである。

ところで、EQアンプと真空管回路出力アンプの間にトーンコントロールのような低音、高音のカーブ調整回路を持っているのが例のない特徴だ。RIAA補正回路とは独立しているが、1kHzを基準に低音、高音をプラス・マイナス5dB程度増減する。フロントパネルにあるつまみがそれだ。結果的にRIAAカーブの特性を調整するように働く。これは一般のEQアンプにはない面白い機能である。

このEQアンプは解像度、コントラストが高く得られるため、サウンドは明確に出てくるところが良い。中高音のS/Nや解像力が高いため切れが良く力強い。低音の躍動力はスゴイ魅力がある。リズム系躍動力、瞬発性が高いのは、中高域の特性が優れているためと思う。混濁は少なく倍音の表情まで繊細克明に出る。さすがにラックスマンの技術は半端ではない。

なお、ノイズ性能であるが、フルボリュームでサーっといったノイズがわずかに聴こえる程度で優秀。ハムノイズは聞こえない。MM型カートリッジを主体にしている人にとっては、コストパフォーマンスの高い製品になるだろう。

(オーディオの総合月刊誌「stereo」2020年11月号連載記事『使い方を知る~オーディオの新常識~』より抜粋)