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完全トランジスタ増幅のパワーアンプ。「かつてあった音を現代に届ける」

カレントディレクトリのパワーアンプ「CD-PA100」

カレントディレクトリは、同社初のオーディオ製品として完全トランジスタ増幅・ダイレクトカップリング方式のパワーアンプ「CD-PA100」を12月1日に直販サイトで発売した。価格はオープンプライスで、直販価格は330,000円前後。

同社はソフトウェア・クラウド・ハードウェアの設計開発技術を持つ企業。ここ50年でオーディオを取り巻く環境が変化し、「アナログ時代からデジタル時代の黎明期にあった音のキャラクターが失われてしまった」として、「かつてあった音のキャラクターを現代にも届けたい」として、オーディオ製品を手掛ける。

本体前面。電源スイッチやランプ、ボリュームノブを備える

パワーアンプ「CD-PA100」は、トランジスタ増幅の電流帰還型AB級アンプ。定格出力は20W+20W(@8Ω)。増幅部をディスクリート部品のみで構成し、スルーレート等の性能を向上。「トランジスタならではのクリアで力強いサウンドを追求し、それでいて聴き疲れしない聴感に仕上げました」とのこと。

電源の駆動力を大容量コンデンサーだけに頼らず、過渡応答特性に強い専用の電源回路を置いているのも特徴。アンプ部にダイレクトカップリング方式を採用し、コンデンサーによる音の変化を最小限に抑えている。

左右独立駆動の電源部には、医療機器などに用いられるRコアトランスを2基搭載。左右のアンプ部と電源部を電気的・物理的に独立させることで、負荷変動でのグラウンド電位が変化しにくくなり、トランジスタ本来の性能と「澄み切った音」を引き出すという。グラウンド配線もシャーシからアンプ基板まで徹底的に最適化し、ノイズ対策が施された。

A級動作範囲を1W@8Ωとし、より低い消費電力と歪み率を実現。アンプの利得を14.4dBにしており、ソース側機器の組み合わせや、一般的な部屋での視聴に必要十分な仕様を備えたという。オートパワーオフ機能も装備。

本体背面

入力端子はRCAアンバランス、出力はバナナプラグ対応のネジ締めターミナル。入力インピーダンスは25kΩ、負荷インピーダンスは4~8Ω。再生周波数帯域は0(DC)Hz~100kHz。

外形寸法は430×330×85mm(幅×奥行き×高さ/突起部含まず、インシュレーター含む)、重さは8.7kg。電源ケーブルが付属する。