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街灯なくても認識、ビデオカメラ技術活用のJVCケンウッド車載FIRカメラ

JVCケンウッドは、光源の有無に左右されることなく夜間の遠方撮影や画像認識が可能となる車載用FIR(Far Infrared Rays/遠赤外線)カメラシステムを新たに開発した。

夜間運転時の警告システムとしての活用や自動運転用の車載カメラとしての展開を目指すほか、建設/工事現場などで使われる業務用車両への搭載、夜間の視認性向上技術に対する需要が大きい監視カメラなど、あらゆる分野に提案するという。

そのため、各分野にあわせたシステムラインナップの拡充や、他のセンシングデバイスと組み合わせたシステムの構築など、新たなカメラソリューションとして開発を進めていく。

ビデオカメラやドライブレコーダーなどで市場から高い評価を得ている映像技術を活かして開発。太陽光や街灯など光源の有無に左右されることなく、夜間の撮影や画像認識ができるため、夜間など人の目には見えづらい場面で、視認性の高い映像を記録するだけでなく、人物や物体などを検出して警告することができ、ドライバーへより一層の安全・安心の提供が可能とのこと。

遠赤外線センサーには大手のLynred製マイクロボロメーターセンサーを採用。同社と協力開発した独自アルゴリズムの画像補正技術を搭載する。カメラ部には住友電気工業車載用小型レンズユニットを採用した。カメラユニットは小型でスペースの限られた車両前面にも容易に搭載できるほか、10万kmを超える走行試験を行ない、降雪地、寒冷地での信頼性も確保されている。

夜間の人物を認識、警告を行なうシステムを搭載。認識エンジンは独自技術を用いて開発した軽量アルゴリズムで、高価な画像認識専用CPU不要で実装できるため、システム簡略化と低コストを実現したとのこと。認識アルゴリズムは検出用の辞書を切り替えることで動物の認識にも対応。車載だけでなくセキュリティ関連や、ヘルスケア用途など、さまざまな分野への転用が可能としている。